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サインヴォーカリスト「水戸まなみ」さんに聞く デフライダー(聴覚に障がいのあるライダー)達と一緒に伝えたい思い

バイクのニュース / 2020年12月28日 19時0分

サインヴォーカリストとして活躍する水戸まなみは、愛車でるハーレーと共にデフライダー(聴覚に障がいのあるライダー)達と共に「聞こえても、聞こえなくても、バイクは楽しめる」ための活動を続けています。どのような活動を行っているのでしょうか。

■指先がとても綺麗で、見惚れてしまいました

 2014年式のハーレーダビッドソン「ストリートボブ」を駆ける歌手の「水戸まなみ」さんはサイン(手話) ヴォーカリストとして活動しています。そんな彼女に活動を始めたきっかけ、また、仲間であるデフライダー(聴覚に障がいのあるライ ダー)達について伺いました。

 以前、聴覚に障がいのある方とバイト先で出会い、その存在を意識するようになりました。まなみさんは何より手話の美しさに惹かれます。
 
 まなみさんは「手話は指先がとても綺麗で、見惚れてしまいました」と話しますが「自分の歌を耳の聞こえない人にも届けたい」という思いを抱き手話サークルに通い始めます。手話はとにかく表情が大切で、表現が豊か。心を閉ざしている人でも手話なら心を開く、そんな姿を見て言葉以外のコミュニケーションの存在に魅了されました。まなみさん自身も引っ込み思案でしたが、手話を使うことにより積極的になれたと感じたそうです。

 何より、手話はまなみさんの歌の活動にも直結して良い影響がありました。自分の歌を耳の聞こえない人にも届けたい、言葉を伝えたい。そんな思いを乗せ路上で手話をしながら歌うと、聞こえないはずの人も立ち止まり、熱心に聴いてくれました。
 
 バイクに乗るきっかけはその後やってきます。宮城県出身のまなみさんは東日本大震災後、様々なボランティア活動に奔走します。そんな中、宮城県亘理郡山元町から震災一年後に6500キロ先のカナダの海岸に流れ着いたハーレーが大きなニュースとなりました。その奇跡を「LIFE IS MIRACLE」と呼び、チャリティーTシャツとしても販売していることを知りました。当時、山元町の臨時災害ラジオ「りんごラジオ」でも「耳の聞こえない方が近くにいたら、大事な情報を共有し伝えてください!」という呼びかけを積極的に行っていたまなみさん。震災を忘れないようにという想いと、聴覚に障がいのある人の存在をバイク乗りの皆さんにも知ってほしい。そんな思いから、自身もハーレーに乗るんだ! という思いがむくむくと湧いてきました。

ありがとう/左手の甲に右手を垂直に下ろしタッチ、すぐに上げる

 まなみさんは「もちろんハーレーは高価だし、重くて乗るのも大変そうでしたが、なぜだかやるしかない! って思いました」と話しますが、ハーレーに乗ったことがきっかけとなり、まなみさん自身の世界もますます広まりました。必然のようにデフライダー(聴覚に障がいのあるライダー。二輪の免許取得は2012年4月1日より解禁)達とも出会います。彼らは聞こえなくても目で見る注意力は人一倍あり、振動や様々な感覚は抜きん出て鋭敏です。特にハーレーの醸し出す唯一無二の振動を愛するデフライダーも多く、まなみさんが何度も彼らと一緒に走って解った事は、バイクに乗ることは聴覚に障がいが無くてもあっても全く関係ない、むしろ彼らはバイクをとても楽しんでいる、という事でした。
 
---「サイン(手話)ヴォーカリスト」としてのご自身の活動をどう感じているのでしょうか?

「手話に出会い、バイクにも出会って、人として大切なことを学べたと思います。自分には障がいに対しての暗いイメージを払拭し、人と人を繋ぐ役割がある。そんなふうにも思います。ライブではMCも歌も手話と同時に行うので、聴覚に障がいのある方も聴きに来て楽しんでくれます。体感することが何より一番わかりやすいのですが、今はコロナの影響でYouTubeでの発信を主にしています。コロナが終わったら手話を知らない人も自然に体感できる場所を作り、みんなで1つの空間を一緒に楽しんで笑えるようになりたいです」

バイク/ハンドルを握りアクセルを開ける

---デフライダー達との出会いはまなみさんにどんな影響を与えてくれましたか?

「彼らを知ることで私自身の世界が広がりました。これは個人的な感想ですが、障がいを持っている人は不便があるからこそ努力していて、気持ちが明るい人も多く、こちらがパワーを貰うこともたくさんあります」。

※ ※ ※

 四輪車においては車両の前後に聴覚障がいのある方が運転していることを知らせるマークを提示することが義務付けられていますが、バイクには義務付けされていません。そのため聴覚に障がいのある方の存在は一見気づきにくいですが、SAや道の駅など、停まってる様子でうかがい知ることもあるかもしれません。簡単な手話をいくつか教えていただきましたが、バイク乗り(バイク好き) 同士には「バイク」という共通言語が既にあるとまなみさんは考えます。
 
 最後にまなみさんにデフライダーとのコミュニケーションのとり方について伺ってみました。
 
---デフライダーのみなさんとコミュニケーションを取るには、どうすれば良いでしょうか?

「あまり気にせずにジェスチャーしてみてください。バイク好き同士、表情とキモチできっと伝わると思います!」

 じんわりと心に寄り添うような暖かい歌声と、美しい指先で優しく語りかける手話。サインヴォーカリスト、水戸まなみさんはハーレーに跨り、デフライダー達と共に「聞こえても、聞こえなくても、バイクは楽しめる」そんなシンプル、でも実は気付きにくい事を、これからも伝え続けます。
 
取材協力:バニービーチ(東京都杉並区西荻北2-9-9)

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