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「日常生活において密を避けるために使える便利な乗り物」 2020年はバイク復権の年だけど……

バイクのニュース / 2020年12月29日 11時0分

フォトグラファーとして活躍する藤村のぞみさんは、2020年も感染症対策を行いながら、様々な場所で撮影を行ってきました。藤村さんにとって2020年はどのような年だったのでしょうか。

■新たな価値を持ち始めたバイクという存在

 バイクの先には道があって、その道はどこまでも続いていて。もちろんお金や時間など、様々な労力は必要ですが、それを駆使すればいつでもどこにでもバイクで行けると思っていました。

 でも2020年は、どれだけのお金や時間を持ってしても「行けない=自粛」という、初めての経験をしました。2020年、ダントツに印象に残る出来事です。そしてバイクは「日常生活において密を避けるために使える便利な乗り物」という、新たな価値も持ち始めました。

 バイクの需要がたくさんあるのはこの業界に身を置くものとしてとてもいいことですが、一方で複雑な気持ちでもありました。「便利」という価値観はバイクの特徴の一つでありもちろん否定すべきことではありません。ですがそれだけにフィーチャーし、まるで消耗品のように語られるのには違和感があります。

 私はフォトグラファーですが、文章も書いています。写真も文章も「見えるもの」ですが、写真の中にある被写体の息遣いや行間から放つ熱や空気感。そんな「見えないもの」も感じてもらいたい。今年も様々な場所で多くのバイクに関わる人たちの姿を撮影、取材しました。彼らはバイクと共に生き、今年は「バイクに関わる自分たちができること」を一様に模索されていたように思います。

長年の願望であった新型のヤマハ「セロー250」でショートツーリングへでかける藤村のぞみさん

「バイク」という「便利」だけでない泥臭い乗り物、それにまつわる星の数ほどある愛情のあるストーリー。思うようにバイクに乗れなかった今年は特に(もちろん人それぞれなのは前提ですが)、そんなストーリーが多くの「バイク乗り(バイク好き)」の心を支え、新たにバイクに出会った人にももっと魅力を感じてもらえたら、と思いました。

 体をむき出し時間と空間を自由に駆け抜けるこの乗り物を、ただ「便利」で切り捨ててはもったいない。この騒ぎが明けた時、「便利」だったバイクが簡単に捨てられるような世界にならないように、微力ですが来年もバイクの魅力をお伝えできればと思います。

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