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プジョーのスポーツスクーター「スピードファイト125 R-CUP」は、暮らしの中にスピードとトキメキを与えてくれる存在です

バイクのニュース / 2021年1月6日 11時0分

モータースポーツ黎明期から活躍してきたプジョーモトシクルの歴史を体現した「スピードファイト125 R-CUP」に、働くママライダーが挑戦! 使い勝手と乗り心地をチェックしてみました。

■プジョーのレーシングスピリットを落とし込んだスポーツスクーター

 1898年に最初のモーターサイクルを発表したフランスのプジョーモトシクル。1907年のマン島TTでは、プジョーのエンジンを搭載したノートンの車両が優勝し、1914年には世界最高速記録を樹立するなど、モータースポーツ黎明期から活躍を続けていました。

 現在はスクーターをメインに展開していますが、そのレーシングスピリッツは健在。中でも「スピードファイト125 R-CUP」は、1997年のデビュー以来、スポーツスクーターシーンを盛り上げてきたロングセラーモデルです。

 軽量コンパクトな車体にレスポンスのよいエンジンを搭載し、機敏なハンドリングを実現するスピードファイト125 R-CUPでは、ツーリングカー選手権(TCR)に参戦するレーシングカー「308TCR」にインスパイアされたグラフィックが落とし込まれています。

■レーシーな装備とカラーリングによるヤル気仕様がエキサイティング!

 エッジの効いたスポーティなフォルムと斬新なカラーリングで、存在感を際立たせているスピードファイト125 R-CUP。ヘッドライトまわりに施された赤いアイラインのようなグラフィックが、レースに挑むようなヤル気満々の雰囲気を盛り上げてくれます。サイドにフランス国旗をイメージしたトリコロールカラーをあしらっているのもポイントで、メーカーのプライドを感じます。

スポーティなフォルムと斬新なカラーリングをまとったプジョーモトシクル「スピードファイト125 R-CUP」

 レーシーなのはカラーリングだけではありません。レーシングカー308TCRにも通じるLED式のデュアルヘッドライト、ボディの各所にエアダクトをあしらったエアロデザイン、シングルシートを模したシートカウルやリアウイングなど、スポーツカーのようなディテールがちりばめられています。

 また、独自に開発、特許を取得したSmartMotionエンジンでシリーズ最大のトルクと低燃費を実現しているそう。レーサーレプリカスペックの高性能サスペンションを採用しつつ、利便性や快適性も追求しているんだとか。つまり、パワフルでお得ってこと。日常生活でスポーツできちゃうスクーターなのです。通勤やお買い物が楽しくなりそうです。

■デジタル世代にマッチする装備の充実が魅力

 実際に取りまわしてみると、125ccとは思えないコンパクトさ。ボディサイズは全長1895mm、全幅700mm、全高1150mmと原付クラスとあまり変わりません。116kgという軽さもあって楽チンです。国産スクーターでは「通勤快速」と比喩されるホンダ「リード125」、ヤマハ「シグナスX」、スズキ「スウィッシュ」などと同じくらいの車格です。

シート高は800mmのプジョーモトシクル「スピードファイト125 R-CUP」。身長158cmの筆者(守田二草)がまたがると両足のつま先がつく程度です

 シート高は800mmと高めで、足つきは身長158cmの筆者(守田二草)で両足のつま先がつく程度です。ステップフロアは、セパレートになっていて、中央には給油口が設置されています。位置は高めでライディングポジションに自由度があって踏ん張りが効きそう。スポーティーに走れそうです。

 ちなみに、サイドスタンドがなくセンタースタンドしかありませんが、リアウイングがしっかりしてるので一人でも問題なくかけることができます。もうちょっと握りやすい位置にクラブバーがあったら助かるけど、スポーティーなルックスには似合わないかも。オプションパーツのサイドスタンドがオススメです。

アクセサリーとしてスマートフォン用のマウントも用意されたプジョーモトシクル「スピードファイト125 R-CUP」

 メーターはモノクロ液晶ディスプレイで、文字も大きくてシンプルで見やすい表示です。メーターすぐ下のダッシュボードにスマートフォンサポートを標準装備しているのがポイント。ダッシュボードの中はボックスになっていてUSBポートを標準装備。カバー右上と左上に接続ケーブルを通す溝が設けられているので、充電しながらスマホをナビとして使用できます。

 気になる収納ですが、シート下のトランクはヘルメットを1つ入れて少しゆとりがあるくらい。12Vシガーソケットを装備しているので、ノートPCやタブレットを使う人には移動中に充電ができて使い勝手はよさそうです。トランクの収納力は低めですが、ネック下に荷掛けフックがあって、ハンドバッグやコンビニ袋が掛けられるので便利に使えそう。プライベートだけじゃなく、仕事での移動でも活躍しそうです。

■扱いやすくてパワフル、気軽にスポーツできる楽しいスクーター

 まずはエンジン始動。ハンドルの右サイドにセルスターターボタンがあり、ワンプッシュで簡単にエンジンがかかります。バックミラーのステーは肉抜き加工されていて、スポーティーなムードを盛り上げてくれています。

 アクセルを開けるとレスポンスよく発進。トルクフルですが、ピーキーな感じはなくとても扱いやすい出だしです。ウィンカーを出す時に「ピーピー」と警告音が鳴ります。すぐ近くの人には気づいてもらえるけれど、騒音にならない絶妙な音量。最初はうるさいんじゃないかと思ったんですが、ストレスを感じる音質ではないのですぐに慣れました。

プジョーモトシクル「スピードファイト125 R-CUP」。パワフルでスムーズな排気量125ccのSmartMotionエンジンを搭載しています

 排気量は125ccで、プジョーが独自に開発したSmartMotionエンジンと呼ばれる水冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒エンジンを搭載。最高出力8.1kW(11PS)/7400rpm、最大トルク10.8N・m(1.1kgf・m)/5600rpmのパワフルさと低燃費を実現しています。加速もパワフルでアクセルにすぐ反応してくれる感じですが、スムーズでギクシャクした感じはありません。

 また、前後タイヤに13インチを採用しているのもポイント。国産の通勤快速系スクーターでは10~12インチが定番ですが、より安定性があってダイレクトなバイクらしい操作感があります。リアは片持ちスイングアームにリザーバー付きサスペンションを装備していて、しなやかな衝撃吸収性。乗りやすくてコーナリングも気持ちよく走れます。

プジョーモトシクル「スピードファイト125 R-CUP」に乗る筆者(守田二草)

 ブレーキは前後ともに油圧ディスクブレーキで、前後にABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とSCB(シンクロ・ブレーキンング・コンセプト/前後連動ブレーキ)を搭載。あいにく天気がよくなくてウエットな路面だったのですが、前後のバランスがよくて扱いやすい制動力で、スイスイとスムーズに楽しく走れちゃうのです。

 車両価格は税込みで36万7400円と、このクラスではちょっとお高く感じるお値段ですが、スタイリッシュなデザイン、スマホサポートやコンビニフックなどの利便性、パワフルかつ低燃費なエンジンに、足まわりとブレーキシステムの充実ぶりを考えると断然アリでしょう! 環境と安全への意識の高さはさすが欧州車って感じです。普段の暮らしの中、スクーターで走ってもあまりトキメキを感じなくなっていた私ですが、スピードファイト125 R-CUPはバイクで走る楽しさを思い出させてくれるステキなスクーターでした。

■Peugeot SPEEDFIGHT 125 R-CUP
全長×全幅×全高:1895×700×1150mm
軸距:1296mm
シート高:800mm
車両重量:116kg
エンジンタイプ:水冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
総排気量:125cc
内径×行程:52.4×58.8mm
最高出力:8.1kW(11PS)/7400rpm
最大トルク:10.8N・m(1.1kgf・m)/5600rpm
燃料タンク容量:8L
タイヤ:前130/60-13″、後 130/60-13″
ブレーキ形式:前後 ディスク(CBS)
■メーカー希望小売価格:36万7400円(消費税込)

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