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類を見ないスズキ「ジクサーSF250」の独走 振り返ればスズキは今も昔も“そんな”だった……

バイクのニュース / 2021年1月7日 13時0分

人気の250ccクラスのロードスポーツモデルは、日本メーカー各社から魅力的なバイクがラインナップされています。そんな中、ひと際個性的とも言えるのがスズキです。いったいどういうことなのでしょうか? スズキファンを自称するライター伊丹さんの考察です。

■唯我独走!! もしくはカブキモノ? じつは自由なスズキの姿勢

 2020年、250ccクラスを盛り上げてくれた立役者といえば、間違いなくカワサキの「Ninja ZX-25R」でしょう。このモデルに搭載された超高回転型エンジンは鮮烈なもので、それを迎え撃つべく、ホンダは「CBR250RR」を改良。多くのメディアがサーキットでタイムアタックを繰り広げ、レーサーレプリカ全盛期さながらの盛り上がりを見せました。

 現状、ヤマハは一歩引いたところで静観している感じですが、スズキに至っては完全に別の道を歩んでいます。その象徴が、2020年4月に登場した「ジクサーSF250」でしょう。

 そもそも、このカテゴリーで勝負の土俵に上がろうと思えば、最低限2気筒エンジンを搭載していなければなりません。そんな中、カワサキは手っ取り早くパワフルな4気筒エンジンを投入。ライディングモードやトラクションコントロールといった電子デバイスも加えて“ドヤ顔”を決めたのですが、スズキはと言えば「ウチら別にそういうの興味ないんで」と完全にスルーしてみせたのです。

2020年、大注目を集めたカワサキ「Ninja ZX-25R」の登場にも動じないスズキの姿勢

 実際「ジクサーSF250」と「ジクサー250」には4気筒エンジンの対極とも言える単気筒エンジンが搭載され、しかもその冷却方式には懐かしい響きの“油冷”をわざわざ新開発して採用するなど、ライバルの動向に左右されない天の邪鬼というか、自由な振る舞いを見せたのです。

■自社製品もろともライバル勢を一掃!? 空前のバイクブームを巻き起こしたスズキ

 思えば、スズキは昔からそうでした。今でこそ、ZX-25Rが250ccクラスの4気筒エンジンの象徴になっていますが、この形式を世界で初めて量産市販車に採用したのが、じつはスズキだったのです。

世界で初めて排気量250ccクラスの4気筒エンジンを搭載した量産市販車、スズキ「GS250FW」(1983年)

 1983年に登場した「GS250FW」がそれに当たり、最高出力は当時の人気モデル、ヤマハ「RZ250」(2ストロークエンジン)やホンダ「VT250F」を上回る36psを発揮。12000rpm以上回る高回転マルチサウンドを武器に大ヒット……となるはずが、現実はそうなりませんでした。なぜなら価格が高くて車重が重かったことに加え、ほぼ同時期にスズキ自身がそれを霞ませる2ストロークマシン「RG250Γ」を送り出したからです。

 このモデルにも量産市販車初の技術が贅沢に盛り込まれ、アルミフレームがその筆頭でした。乾燥車重は驚異的に軽い131kg(GS250FWは157kg)、最高出力45psを公称し、「GS250FW」もろとも、あらゆるライバルを一掃してみせたのです。

 結果、「RG250Γ」をきっかけに空前のレーサーレプリカブームが勃発。その後「RGV250Γ」(1988年)や「GSX-R250 SP」(1988年)といったモデルが登場し、レースの世界を夢見る若者を後押ししたのでした。

 やがてレーサーレプリカブームが落ち着くと、流麗で質感の高い「バンディット250」(1989年)、シングルならではの軽やかさでスポーツ性を追求した「グース250/350」(1991年)といった“ツウ”なモデルを発表。その一方で「SW-1」(1992年)などの変化球も忘れず、新しいマーケットを次々と開拓してきたのです。

■親しみやすさが過ぎるスズキ、だからこその期待

 このように、250ccクラスにおけるスズキの貢献やチャレンジは数多く、私自身(筆者:伊丹孝裕)も「RGV250Γ」でワークス入りを夢に見て、「DR250S」でパリ-ダカールラリーに憧れる日々を送ってきました。

 排気量はやや下回りますが、現在は「バンバン200」を愛用し、街中から林道ツーリングまで幅広く楽しんでいます。

 まぁ、ただのスズキ好きなわけですが、「ジクサーSF250」という素晴らしい素材が存在する今、期待したいことがあります。それが、この油冷エンジンを流用した万能モデルの登場です。

スズキ「ジクサーSF250」と筆者(伊丹孝裕)

 ヤマハのロングセラーにして大ヒット作「セロー」の生産が終了したのはご存じですよね? 軽く、コンパクトで、気兼ねなく乗れるトレイルバイクの消滅を惜しむ声はあまりに多く、スズキならポッカリ空いたその席を埋められるのではないでしょうか?

 あるいは、バンバンのようなレジャーバイクのリバイバルもアリ。油冷単気筒エンジンならではのしみじみとした味わいが、どんどん広がっていくことを願ってやみません。

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