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雪国で働くバイクの必須アイテム 遊び用途もあるバイク用タイヤチェーンについてプロに聞いてみた

バイクのニュース / 2021年1月29日 11時0分

積雪が多い地域での新聞配達や郵便配達のバイクには、専用のチェーンを装着するなどの対策が取られています。遊び用途もあるバイク用タイヤチェーンは、どうやって使うのでしょうか?

■バイク用タイヤチェーン、大阪の老舗メーカーが供給

 積雪が多い地域での新聞配達や郵便配達のバイクには、タイヤに専用チェーンを装着するなどの対策が取られています。また、海外のみならず日本でも、専用に設けられたスペースで、雪上や氷上をバイクで走って楽しむ遊びがあります。ビジネス用途でもレジャー用途でも、バイクで雪や氷の上を走る際の必須アイテムとして、今回はバイク専用のタイヤチェーンについてご紹介しましょう。

 バイク用チェーンとはどうやって使うのでしょうか? 雪上や氷上でのバイク遊びに詳しい『風魔プラスワン世田谷店』の渡辺店長に使用方法を教えてもらいました。

 同店では、毎年厳冬期の湖で開催される氷上走行会用に多数の冬用タイヤアイテムを製作、販売しています(今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のためイベントは開催中止)。なかでも一般的なアイテムが、大阪のメーカー『ミズノチェン』が製造するバイク用タイヤチェーンです。

氷上走行会の様子。氷に対してはスパイクタイヤが威力を発揮し、非日常の走りを体験することができる(写真提供/風魔プラスワン)

 この製品はヤマハ純正用品でもあり、長年郵便配達用としても使用されています。各種サイズも揃っており、代表的な例ではスーパーカブなどに対応する「2.75-14」、原付スクーター向けの「3.00-10」、オフロードバイクなどに適合する「4.60-18」などがあり、チェーンの素材は鉄になります。

 その装着方法は、前後輪を浮かせるパターンと、地面に接地したまま装着する方法があります。センタースタンドを装備するバイクであれば、タイヤを浮かせることができるので作業効率が上がります。

 チェーンには表と裏があり、その向きを間違えないよう仮組みし、均一に張ってからバンドスプリングで固定します。

少し湾曲したプレートの向きを間違えないように組むことが重要。写真の右側が内側(タイヤ側)になるように装着する

 もしチェーンの表裏の向きを間違えて装着すると、チェーンを繋ぎ合わせている湾曲したプレートが外側を向き、突き出すカタチになるので、フェンダーやチェーンカバーなどに干渉する恐れがあります。また、接地した際の破損が進んだり、チェーンによるスリップなどの原因にもなるので要注意です。

 タイヤを浮かせずに装着する場合は、先にチェーンを地面に敷き、バイクを押してタイヤを載せてから組みます。

 また、雪上、氷上向けにタイヤへ装着するアイテムとしてはスパイクもあります。チェーンはスパイクよりグリップ性が落ちるものの、凍結路を含め有効な装備です。ただし、タイヤの接地面でチェーンがかかっていないゴム部分は当然滑ります。

タイヤを1周させながらチェーンを装着。最初は仮組みでセットし、均等に張ってから固定

 チェーンの耐久性に関しては、豪雪地帯の新聞、郵便配達では、圧雪路走行を基準として3シーズンは使えるようです。もちろん乾いた路面やシャーベット状の路面だと寿命は短くなります。

 冬限定、雪が無ければ始まらない雪上、氷上ライドですが、安全の確保と万全の準備で、体験してみるのも面白いかもしれませんね。

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