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自転車は交通弱者なのか? 「自転車って、どこを走るのが正解ですか?」

バイクのニュース / 2021年2月9日 13時0分

自転車利用者のなかには車道と歩道の両方を通行する姿も見かけますが、歩行者やドライバー、ライダーから見たらどちらも危ない印象があります。自転車はどこを走るのが正しいのでしょうか?

■ルールは分かるが実際は……という実情も

 自転車利用者のなかには車道と歩道の両方を通行する姿も見かけますが、歩行者やドライバー、ライダーから見たらどちらも危ない印象があります。自転車はどこを走るのが正しいのでしょうか?

 道路交通法(以下、道交法)では、例外を除き自転車は自転車道か車道の左端を走ることになっています。左端といっても、路肩の車道外側線(歩道があるときの白い線)および路側帯の右側を走行すべし、と推奨されています。

 道路の端でも場合によってはNGで、歩行者の通行を妨げてはいけません。強者と弱者の関係は「自動車>自転車>歩行者」と、歩行者がもっとも交通弱者となり、当たり前ですが歩行者優先です。

 とはいえ実際に自転車に乗っていると、状況によって車道を走るのは心理的に怖いと感じることもあるかと思います。

 車道を走ることについては全ての自転車に定められたルールなのですが、幹線道路や都市部の交通量が多い道路では、だいたい「普通自転車歩道通行可」の標識などがあり「歩道を通行していいんだ!」「これなら安心!」となります。

 または13歳以下、70歳以上の高齢者、体の不自由な人が普通自転車を運転しているとき、そして道路工事や連続した駐車車両などのために車道の左側部分を通行することが困難な場合や、著しく自動車などの交通量が多く、かつ車道の幅が狭いなど、追越しをしようとする自動車などの接触事故の危険がある場合などは、歩道を通行して良いことになっています。

 しかし! このルールこそが「自転車は歩道と車道のどっちを走るべき論争」の発端とも言えます。実際のところ、多くの人はどの歩道でも自転車の通行が可能だという認識ではないでしょうか。

この標識がある場合は、自転車も歩道を通行可能

 これには理由があります。昭和の高度経済成長期において、車の急増による安全対策の緊急避難方法として自転車・歩行者道が作られました。これが実績となって次第に土着していったわけです。

 自動車(ドライバー)や自動二輪車(ライダー)側からは「どうか自転車は歩道を通行してください」という気持ちもあり、逆に歩行者側からしたら、歩道を自転車が走ることを歓迎しません(そりゃそうです)。

 当然、自動車、自転車、それぞれ歩道と専用レーンを分けることで日本じゅうの道路で抱えているストレスを解消することができると言えますが、ご存知の通り、この交通インフラを整備するには国策として“相当な覚悟”が必要なわけで、進んでいないのが実情でしょうか。平成30年に閣議決定された自転車活用推進法の効果も少しずつ表面化してきていますから、まったくの無策ではないのですが……。

 車道では交通弱者の自転車も、歩道では強者になってしまいます。仕方なく歩道を通行する際は、歩行者優先であることを忘れずに利用しましょう。

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