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タイヤの調子が悪い? タイヤトラブルの点検方法とは

バイクのニュース / 2021年2月17日 9時0分

バイクにとってタイヤは、路面とマシンとをつなぐ唯一の存在で、乗り味を左右するのはもとより、安全性を決定するとても重要なもの。ライダーにとっての命綱と言ってもいいでしょう。そんなタイヤは日頃どのように点検をしてトラブルを防ぐと良いのでしょうか。

■こまめなタイヤの空気圧の確認をしよう

 バイクの走行をしていて振動がある、ハンドルがふらつく、まっすぐ走らないなど、フィーリングがいつもと違うと感じたら、まずはタイヤをチェックしてみましょう。タイヤのトラブルにはいくつか種類がありますが、なんといっても1番多いトラブルは空気圧の低下。そのためこまめに空気圧の確認をすることが大切です。

 空気圧は、タイヤが見るからにつぶれているような状況だと、走行できないと目で見て分かりますが、そういった場合を除くと見た目や触って確認しても空気圧が低下しているかどうかを判断するのは難しいと言えるでしょう。

 まずはエアゲージを使ってしっかりと計測することが必要です。エアゲージはバイク店やガソリンスタンドに置かれており、お店によっては自由に使用することができますが、気になる時にいつでもチェックできるよう、持っていないという人は購入しておいても良いでしょう。適切な空気圧はバイクの車種によって異なるため、バイクのフレームやチェーンの付近などに貼られているラベルの指定空気圧を確認しましょう。

 空気圧の計測は、バイクのタイヤは路面との摩擦や、走行時の変形などによって温度が上昇し、タイヤの温度が高くなるとタイヤ内の空気が膨張して正確な空気圧を測ることができなくなるため、走行前の冷えている状態で行います。空気圧が高く空気を抜く必要がある場合も、熱い状態で空気を抜くのは危険なため、タイヤが熱い状態での計測や空気の出し入れは控えましょう。

 空気を入れる際は、自転車の空気を入れるのと同様にラベルに記載してある指定空気圧よりも高い場合は空気を抜き、低い場合は空気を入れます。

 空気圧の点検については、少なくとも2週間に一度、長距離運転の前には必ず行うようにしましょう。もちろん不具合を感じた時などにも点検を行う必要があります。空気が頻繁に減っている場合はタイヤに問題が発生している可能性があるため、入念なチェックが必要です。特にチューブレスタイヤの場合、パンクしていてもゆっくりと空気が抜けることもあるため、すぐに気づかないケースもあります。タイヤ表面にくぎや金属片、ガラスなどの異物が刺さっていないかどうか確認してみましょう。

 また、タイヤはパンクしていなくても空気が減ることもあります。チューブレスタイヤの場合はホイールとタイヤの密着が悪いと、この部分から空気が抜けてしまうこともあり、タイヤバルブの劣化によるエア漏れの可能性もあるため、タイヤ交換の時にバルブも交換しておくと安心です。

■不具合を放置すると、走行フィーリングにも影響が

 タイヤには空気圧低下以外に、どういったトラブルがあるのでしょうか。

バイクのセッティングを出すことでタイヤへのダメージを防ぐことができます

 タイヤはゴム製品のため走行により摩耗していきます。そこで極端な急減速や急加速をくり返したり、空気圧が低い状態で長く走行すると、タイヤに負荷がかかり、偏摩耗や異常摩耗が起こります。また、フロントフォークやスイングアームなどのセッティングが正しくない場合にもタイヤに偏った力がかかってしまいます。これにより、タイヤへのダメージが大きくなってしまい短期間で交換が必要となったり、使用環境によってタイヤは経時変化し、ひび割れたり変形することもあります。

 そのためタイヤのトレッド面だけでなくサイド部分も含めて、異物や切れ目、部分的な損傷や変形、異常摩耗がなどがないかを確認をすることが大切です。タイヤの溝が残り少ないことを示すスリップサインが出ていたり、異常がある場合はタイヤの交換が必要となります。仮にタイヤの不具合がありながら放置してしまった場合、走行フィーリングに大きな影響が出てきます。

いち早くタイヤの状態を確認するのがトラブル解決への近道です

 日本ミシュランタイヤは、タイヤやその他の原因で起きるハンドリングのトラブルについて4つに分類しており、「ウォッブル」という直進時やコーナーリング時に、前後のタイヤで違う軌跡を通る左右の波状の動きで、100km/hから140km/hの高速走行時に発生する現象や、「キックバック」という段差や継ぎ目などの通過時や急加速時には、ハンドルが瞬間的に激しく振られる現象が起こるとしています。ほかにも、「シミー」や「バイブレーション」など、いずれも走行中に足回りが小刻みに振動するといったトラブルが発生してしまいます。

 これらの現象が発生する原因は、車体の異常や積載物の状態などが影響している可能性もありますが、まずはいち早くタイヤの状態を確認するのがトラブル解決への近道と言えるでしょう。

※ ※ ※

 タイヤはマシンと路面とをつなぐ唯一の存在ですが、だからこそ多くの役割を担っています。空気圧が低いまま走行すると不快で危険なだけでなく、タイヤの転がり抵抗が増えることで燃費が悪くなり、さらにはタイヤの寿命も短くなるなど、お財布にも悪影響があります。安心で快適なバイクライフを送るためには、なによりも日常的な点検が大切です。

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