将来に渡り、存在を期待される企業であり続けるために! ホンダが社長交代会見を実施
バイクのニュース / 2021年2月19日 19時34分
2021年2月19日、ホンダ 青山本社で社長交代に関する記者会見がおこなわれました。
■新しい時代に向け新しいホンダが出発していくためのリーダー交代
同会見に参加したのは、現 代表取締役社長 八郷 隆弘(はちごう たかひろ)氏と、次期 代表取締役社長となる 現 専務取締役 三部 敏宏(みべ としひろ)氏のふたりが出席。それぞれが社長交代の挨拶をおこなうと共に、質疑応答の時間が設けられました。
八郷氏は、2015年からの約6年間の社長在任中、事業環境の大転換期にあたり、ホンダが将来に渡り存在を期待される企業であり続けるために、「2030年ビジョン」を策定。「すべての人に生活の可能性が拡がる喜びを提供する」というステートメントの実現に向けて、「既存事業の盤石化」と「将来の成長に向けた仕込み」に取り組み、チーム・ホンダをリードしてきた存在です。
生産領域・開発領域の効率化や体質強化をはじめ、グローバルでの選択と集中をおこなうことで、将来への土台づくりを完成させ、新しい時代に向けてホンダが走り出す準備を整えてきました。
そして社長に就任予定の三部氏は、1987年にホンダに入社。その後、エンジン開発を中心に四輪車の研究・開発に従事してきた人物で、2019年には本田技術研究所代表取締役社長に、2020年には本田技研工業株式会社の専務取締役に就任し、現在に至っています。
現 代表取締役社長 八郷氏は、今回の社長交代について、次のようにコメントしています。
3月末で本田技研工業 代表取締役社長を退く八郷 隆弘(はちごう たかひろ)現 代表取締役社長
「2015年6月に社長を引き継ぎ、100年に一度といわれる大転換期に突入するなか、ホンダが将来に渡り、存在を期待される企業であり続けるために、既存事業の盤石化と将来の成長に向けた仕込みを重点方針とし、取り組んできました。
既存事業の盤石化については、四輪事業を中心に事業体質強化のために、商品開発体制や生産能力の適正化など、従来のやり方に捕らわれない抜本的な改革を進め、狭山や欧州などの工場生産終了など、ホンダにとって大きな決断もおこないました。
一方で、世界最大市場となった中国においては、5年間で倍近くまで生産能力を拡大するなど、グローバルで選択と集中をおこないました。その結果、既存事業の盤石化については成果の刈り取りの段階に入っています。また、将来の成長に向けた仕込みについても、ホンダの原点である社会の役に立つという想いのもと、モビリティメーカーの責務として2050年カーボンニュートラルと2050年交通事故死者ゼロの実現、そして、お客さまの夢を実現する新しい価値の提供に向け、研究所の体制も進化させました。
新しい時代に向け新しいホンダが出発していくために、このタイミングで新たなリーダーに託し、全社で新鮮な気持ちでチャレンジして欲しいと考え、三部へ社長のタスキをつなぐことにしました。三部は豊富な知見と力強いリーダーシップでこの厳しい環境に打ち勝ち、ホンダならではの新たな価値の提供をしてくれると考えています。
この6年間、多くの皆さまにお世話になりました。心から御礼を申し上げます。これからも変わらぬご支援をよろしくお願いいたします」
次期 代表取締役社長 三部氏は、自身の社長就任について、次のように述べています。
4月1日付で本田技研工業 代表取締役社長に就任する三部 敏宏(みべ としひろ)専務取締役
「このたび、社長就任にあたり重責を感じますが、自分の持ち味を最大限に発揮し、新しいホンダをリードしていきたいと思っています。
とくに将来の成長に向けた仕込みをさらに加速させ、実行に移していくこと、いい換えると、八郷が固めた既存事業の地盤のうえに、ホンダの将来、未来という建物を建てることであり、100年に一度の変革期にも耐えられるレジリエンスを持ったものにしなければならないと思っています。そのために、2050年カーボンニュートラルと2050年交通事故死者ゼロに向けた取り組みを具現化し加速させること、そして、お客様の暮らしを豊かにする、生活の可能性を拡げる新しい価値を提供することで、お客さまや社会から存在を期待される企業であり続けることを目指していきます。
これまでは研究所の社長として、2030年以降のホンダを創っていく新たな技術、価値創造の研究開発を進めてきました。今度はホンダの社長として、これまで仕込んできたものをお客さまにとって魅力ある”もの”や”こと”として形にしていきます。それが即ち、ホンダが存在を期待されるということ。その実現のため、お客さまからワクワクしていただける、喜ばれる商品・サービスの提供に向けチャレンジしていきます。
激動の時代に、ホンダがこれからも存在を期待される企業としてあり続けるには、ホンダ全体での大きな転換・スピードが求められます。ホンダが描く新しい価値を早期に実現するために、必要であれば、外部の知見の活用やアライアンスの検討なども含めて、躊躇なく決断、実行し、自らをチャレンジャーとして職務に臨んでいきます。
今後とも、ご指導、ご支援をいただきますよう、よろしくお願いいたします」
なお、今回発表された現社長の退任と次期社長の就任は、2021年6月に開催予定の定時株主総会でおこなわれる予定です。
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