きっかけは趣味で作った友達のマフラー! 「気持ちイー」を重視するSP忠男 鈴木代表の原点とは
バイクのニュース / 2021年2月24日 13時0分
高性能なバイク用オリジナルマフラーで有名な、スペシャルパーツ忠男(SP忠男)。その代表を務める鈴木 忠男さんに、バイクの魅力やSP忠男を始めた経緯を聞いてみました。
■バイクの魅力は自立しない乗り物を操る快感
高性能なバイク用オリジナルマフラーで有名な、スペシャルパーツ忠男(SP忠男)。その代表を務め、元ヤマハのワークスライダーでモトクロスチャンピオン。さらにはSP忠男レーシングチームの代表として、全日本ロードレースチャンピオンやWGP(ロードレース世界選手権)ライダーなど、多くのトップライダーを排出してきた鈴木 忠男さんに、バイクの魅力やSP忠男を始めた経緯を聞いてみました。
―――鈴木代表にとってのバイクの魅力は?
「僕は普段クルマにも乗っているけど、バイクはクルマとは違って、手を離すと倒れちゃうじゃない? そんな乗り物を、自分の技術で上手く操っている感覚が、いいなと思って。クルマはただ乗っていれば動くけど、バイクはそうはいかない。そういう所がたまらなく好きだね。
バイクの扱いに慣れてしまえば、旅をするのもすごく楽しい。道路が少しぐらい混んでいても、なんとか約束の時間にたどり着くことができたりと、とても便利な点も魅力じゃないかな。
災害などでも、小回りが利く上に走破性も高いから随分活躍しているし、ルールを間違えないで走っていれば、すごく楽しい乗り物だよね」
兄弟全員バイク乗り、自然に乗ることが当たり前の環境だった
―――そもそも、鈴木代表がバイクにはまったきっかけは?
「僕は兄4人、姉2人兄弟の末っ子で、男兄弟は全員オートバイに乗っていたから、当然バイクに乗るよね? だから自然な流れでバイクに乗り始めて、バイクがあることが普通な環境だった。そこから幸か不幸か、それが商売になって今まで続けてきた感じ。
実家が旋盤屋で、ずっと家業を手伝ってたんだけど、結婚した妻の実家の喫茶店に跡継ぎが居なくて。店を取り壊すって言うから、その場所でバイク屋を始めたんだよね。
だから、もちろんバイクは好きだけど、何かきっかけがあってハマったというよりは、バイクに乗ることが当たり前だったという感じかな」
―――バイク屋を始めたきっかけは、レースをやっていた流れですか?
「バイク屋とレースは全然別。レースはたまたまヤマハと契約してやってたけど、それが商売につながった訳ではないし。だから、モトクロスとはまったく関係無い店になってるしね。モトクロスは、あんまり儲からなかったから(笑)
実家が機械屋だったから、オートバイのパーツを好きに作れるんですよ。だから、自分で考えて、いろんな物を作って、それが売れちゃうの。これほど面白い仕事は、なかなか無いよね」
実家の旋盤屋でバイク用マフラーを製作し、喫茶店を改装してSP忠男はスタートした
―――バイクのパーツ屋さんは、そんなに簡単に始められるものですか?
「バイクパーツ屋なんか、簡単だよ。やったらどう? (笑)」
―――バイクのパーツ屋さんとして、最初からオリジナルマフラーを作っていたんですか?
「そう。まだ、店もやってない頃に、実家が旋盤屋だったから、マフラーを作ったわけ。
旋盤屋のいろんなコネを使って、作ったの。それを売り出してみたら、すごく売れちゃって、それでマフラーを作ったら売れるかもっていうのがそもそものスタート。
そのマフラーを雑誌で宣伝するだけで、飛ぶように売れちゃったんだよね」
―――マフラー作りのノウハウは元々持っていたんですか?
「何もなかった。勝手に見様見真似で作っただけだから、いいものが出来ていたかはわからないよ? 当時はちゃんと性能を測っていた訳じゃないし。
ただ、カッコイイものはできた。レース用マフラーの見た目をカッコだけ真似して、普通はチャンバーの先に付いているサイレンサーが、うちのマフラーには無かったの。内蔵しちゃったからね。だから表から見ると、まるっきりレーサーのマフラーだった。見た目だけ(笑)
レーサーと同じ見た目の市販マフラーが、当時はなかったんだよね。カッコよければ売れちゃうんだよ」
※ ※ ※
モトクロスライダーとしても、スペシャルパーツショップの代表としても、トップを極めた鈴木代表ですが、どちらも始めたきっかけは自然な流れ。そしてその両方が、「こんなに面白いことは無いと思うほど、夢中になった」と、気付けばお店をオープンしてから40年の月日が流れていたそうです。
気持ちよさを求め今でもバイクで移動する時は鈴木忠男さん
そんな鈴木代表が、SP忠男ブランドのカスタムパーツを作るうえで大事にしていること。それは、「気持ちイー!」のひとこと。これからも、ライダーの気持ちイー!をとおして、日本中をもっともっと元気にしたいと話してくれました。
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