初心者で大型バイクを扱うのは大丈夫?気をつけるポイントとは
バイクのニュース / 2021年3月15日 9時0分
1995年の免許制度の改正により、教習所では大型二輪免許の取得も可能となりました。そのため、いきなり大型二輪免許を取得して、迫力のある大きなバイクに乗りたいと考える人もいるかもしれません。では、初心者が大型バイクを扱う時にはどういったポイントに気をつければ良いのでしょうか。
■バイク初心者が大型バイクを扱うときの注意点
大型バイクに憧れる人は多いと思いますが、実際には雑誌やネットの数字の情報だけではわからない予想をはるかに超えるパワーがあるため注意が必要です。実際に排気量を見てみると、軽自動車の排気量は550ccから660ccなのに対し、大型バイクは400ccから大きいものでは1000ccを超えるバイクもあり、軽自動車よりも小さい車体に強力なエンジンが搭載されていることが分かります。そのため、最新の制御装置が備わっている大型バイクだとしても、予期せぬ場面で、扱いきれないほどの馬力を発揮してしまう可能性もあるため、走行中の扱いには気をつける必要があります。
また、車重を見ても600kg~700kgある軽自動車より軽いとはいえ、バイクの中では最大重量クラスとなっています。なかには200kgを超えるものもあり、女性が扱うには大変な重さと言えるでしょう。特に小柄な女性は、シート高が800mm以上あるバイクなど安定した腰の位置ではバイクの重心を支えるのも難しく、支えるのに腕力だけに頼る場面が増えてしまい、切り返しで倒してしまうこともあります。
実際に大型バイクを支えきれず倒してしまった場合には、バイクの重さに加え焦りも生じてくるため、特に女性では引き起こしをするのも一苦労と言えるかもしれません。こうした引き起こしが自分1人で行えるかどうかも、大型バイクを扱う上で気をつけるポイントと言えるでしょう。
ほかにも、大型バイクを実際に購入するとなった時には維持費について考える必要が出てきます。毎年春に納付する軽自動車税では、大型バイクは年間6000円、期間で加入する自動車賠償責任保険は12ヶ月で7420円かかります。加えて、個別で加入する任意保険料や、盗難防止のセキュリティの費用なども必要となり、実際の環境に合わせた維持費をあらかじめ把握することが大切です。さらに、大型バイクには「車検」があり、重量税や車検の基本整備代も含めて4万円ほどの費用が2年に一度必要となるため、車検の時期には、より費用がかかることを頭に入れておくべきでしょう。
大型バイクは、一般的なバイクに比べパワーがあり、その分車重も最大なため、自身で扱えるかどうか今一度検討するべきと言えます。また、購入する際には税金に加え車検費用もかかることを頭に入れておきましょう。
■大型だけじゃない!バイク初心者が走行中に気をつけるべきポイントとは?
大型バイクに限らず、バイク初心者はいくつかのポイントに注意して走行することが大切です。まず、走行中では「交差点内での運転」に気をつけましょう。交差点では見通しが悪くその中を人やクルマが多く行き交います。信号の切り替わるタイミングでは、他のクルマや人や自転車が急いでスピードを出している場合もあるため、交差点では油断禁物です。
降雨時は、横断歩道の白線やマンホールなどタイヤが滑りやすく転倒の危険性があるため注意して走行しましょう(写真:歩行者天国)
また、降雨時にはブレーキをかけてもすぐに止まれないというだけではなく、スリップへの警戒がバイクの運転では重要なポイントです。四輪走行の車と違い、バイクは二輪走行をしているので、アスファルトの継ぎ目やマンホールの蓋、また道路に引かれたライン線や水溜りなどでもタイヤが滑ってスリップする恐れがあります。
さらに、バイクは車に比べサイズ感が小さいため「死角」になってしまう可能性があります。前方の車が壁となり交差点の状況が見えない時には、対向車から「死角」となっている場合もあります。特に雨の日は、晴れた日以上にバイクが車からも見えにくくなるため、スリップを防ぐためにいつでも停車できるような安全速度を意識し、視認性を上げるために走行車線の中央付近を走るようにしましょう。
ほかにも、強風時に大きく風に煽られてしまうこともあり、高速道路などは地域によって常に風が強いところもあり、季節や天候の影響によって一時的に風が強くなる時もあります。そういった状況では、突然煽られて対向車線に押し出されてしまうなどのトラブルに巻き込まれる可能性もあるため、危険を感じた時にいつでも停車できるスピードで走行することが大切です。
バイクの運転は、乗り手の普段からの安全意識で多くのトラブルを未然に防ぐことができます。交差点などの道路環境や天候を考慮し、状況にあった正しい運転を心がけましょう。
※ ※ ※
初心者の人がバイクの運転をする時は、大型トラックにも注意が必要です。大型トラックからバイクが死角で見えにくいため、離れて走行するよう心がけるとより安全です。
中型バイクに慣れバイク初心者を卒業してから、大型二輪免許を取得するという方もいるかもしれませんが、実際最初から大型バイクを選ぶというのも選択肢として選ぶことができます。ただ憧れの大型バイクも、実際に手に入れるには現実的な問題をしっかり考えておく必要があり、購入時には、金銭面や自身の運転技量など現実的な問題を考慮するべきでしょう。
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