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緊急事態宣言解除、コロナ禍はバイクの免許取得に影響あるのか?

バイクのニュース / 2021年3月23日 9時0分

2020年から続く新型コロナウィルスは、2021年現在もまだ収まる気配がなく、飲食店や商業施設も緊急事態宣言解除になりましたが営業自粛を余儀なくされています。そんな中、各地の教習所や免許センターではどのような影響を受けているのでしょうか。

■コロナ禍の教習所や免許センターへの影響は?

 2020年4月は新型コロナウィルスの影響により「緊急事態宣言」が発令され、飲食店や商業施設に限らず、自動車やバイクの教習所も休校せざるを得ない状況が続きました。

 一般的に、免許取得する際は取得までに有効期間が設けられ、道路交通法施行規則第33条第5項第1号ラ等では原則9ヶ月以内とされ、仮免許取得のための適性検査に合格してからは6ヶ月以内と定められています。しかし、突然広がったウィルスの感染に国内全体が混乱し、自粛せざるを得ない状況の人も多かったでしょう。

 あれからまもなく1年が経つ2021年2月現在では、飲食店や商業施設も時間を短縮して営業しており、教習所も「20時以降の不要不急の外出自粛要請」に応える形で時間帯を制限する対応が取られ、時間が短い中でも営業が再開されました。そのため、時間帯に注意しておけば免許の取得は通常通り行えるようになっています。

 そのほかの対策として、学科の時間割の変更や、入校式の時間帯変更、夜間の教習実施の制限などの対応が取られています。現段階で休校の予定は特に示されていませんが、今後国や政府からの要請によって状況が変わる可能性もあるでしょう。

 2020年の緊急事態宣言時に営業自粛していた福岡の免許センターへ、2021年の現状について問い合わせたところ、担当者は以下のように話します。

「以前の緊急事態宣言とは違い、現在は新型コロナウィルスの影響で人が減っているという印象はありません。しかし、職員は常に室内の換気に気を配り、ソーシャルディスタンスを確保するため教室ごとに人数制限や、来場者へ手洗い推奨及びマスク着用のお願いを積極的に行っています。

 福岡の免許センターでは、ゴールド免許センターも含めて、現在は通常通りの運営を行っています。ただコロナ禍ということもあり受講者の安全を考え、教室ごとの講習定員数は以前より半分程度に減らしています。講習定員数削減の影響もあり、日曜には免許更新の希望者が定員数を超えてしまうこともあります。

 受講可能な人数が以前よりも少なくなるので、申し込み状況によっては受講をお断りしなくてはならないこともあります」

 受講定員数の制限を除けば、通常とあまり変わらない印象を受け、地方都市では先の緊急事態宣言時よりも、コロナの影響はいくらかゆるやかになったと言えるかもしれません。

 ただし免許の取得・更新などで免許センターや教習所に行く時は、混雑を避けるソーシャルディスタンスの徹底はもちろん、マスクの着用や検温、入場時に消毒するなどコロナ対策は個人がそれぞれ気をつける必要があります。

■コロナ禍の特例についても知っておこう

 免許センターで混雑を招かないためにできる対応のひとつとして、コロナ禍での免許に関する特例措置があります。現在、免許を取得中の人に関する内容として「仮免許に対する特例措置」があり、緊急事態宣言を受け、仮免許証の有効期限が「最大48日間延長可能」となっています。この特例は、仮免許有効期間内に在校中の教習所を管轄する警察署、免許センターで直接または郵送で申請を行うことで適用されます。

 免許をすでに取得している人は、失効前(有効期間内)であれば免許更新の有効期限は郵送で延長可能となっており、更新期限が迫っていて混雑が予想される土日にしか行けない人は、この特例を利用して日程の調整をすることができます。

 また、免許証の更新日までに、住んでいる住所を管轄する免許センターで申請すると、免許証の有効期間後3ヶ月までバイクの運転が可能となっています。ただし、この延長期間内に更新手続きと講習を受ける必要があり、特例措置の手続きは、代理人による手続きや郵送での申請し、免許証の有効期限が令和3年3月31日までの人が利用可能となります。

 さらに、免許を失効してしまった該当者の中で、失効してしまった理由が濃厚接触者としての行動制限、コロナ陽性と診断されていたためである場合は、免許更新の「有効期間延長の理由」になる可能性があります。これは、失効日から6ヶ月以内であることなどの基本要件に該当する場合に、再試験を受ける必要はなく、更新手続きの講習で免許証の再取得ができるというものです。ただし、免許資格の失効日から再取得を受けるまでの期間は運転できないため注意しましょう。

教習所休校が理由による教習中断は、「一時中断せざるを得ない事態」として認められ、教習期間の計算から除外するなど特例もあります

 ほかにも、コロナ禍での「指定自動車教習所業務指導の標準について」の通達を受けた休校が理由による教習中断は、「一時中断せざるを得ない事態」として認められ、教習期間の計算から除外するなど特例もあります。

※ ※ ※

 新型コロナウィルスの影響でこの先どうなるのかわからない状況が続いていますが、教習所の免許取得時については、仮免許の有効期間が切れる前に、余裕をもって事前申請を行っておくのが良いでしょう。また、行政の特例措置も上手に活用して、免許取得を行うのも良いのではないでしょうか。

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