MotoEライダー 大久保 光のレースレポート「MotoEでの初レースは7位! 開幕戦で感じた電動バイクでレースする難しさ」
バイクのニュース / 2021年5月10日 15時0分
日本人初のMotoE(FIM Enel MotoE World Cup)ライダーとして、2021年シーズンを戦うことになった大久保 光 選手のレースレポート第3弾! 今回は、開幕戦の様子をレポートしてくれました。
■電動バイクレースの独自ルールに緊張
ヨーロッパに来てから1か月が経とうとしていますが、時々、日本の初夏の季節を思い出しながらスペインの強い日差しの中で、日々を過ごしています。
私(大久保 光)はいま、スペインのバルセロナに滞在中で、シェアハウスのようなところで暮らしています。
自分の部屋(個室)はあるのですが、キッチン、シャワールームなどは共同です。ここで暮らしている皆さん、いい人ばかりで雑談などできるため、比較的楽しく過ごせています。
しかし、時々日本が恋しくなることがあるのも事実ですが、こちらはこちらでいい生活だなぁと思ったりもしています。
住めば都といいますが、私の場合、適応力が高いようで、すぐにその場の環境に慣れることが長所でもあります。
さて、レースの話ですが、MotoEワールドカップ第1戦、スペイン ヘレスラウンドが、無事に終了しました。
結果は、予選11位、決勝7位と、納得のいく結果とはなりませんでしたが、初の電動バイクでのレースや、いままでと違う流れでのレースウィークを含め、とても良い反省点と課題を見つけることができたので、次戦フランスのル・マンラウンドまでには、克服していきたいと思っています。
まずは金曜日。もちろん他のMotoGPやMoto2、Moto3クラスと同様に、フリープラクティスがありましたが、前回の記事でも書いたとおり、バッテリーの残量の影響により、長く周回することができないので、事前テストと同様に30分間のセッションとなります。
MotoEに参戦する日本人ライダー、大久保 光選手。第1戦、スペイン ヘレスラウンドは7位フィニッシュとなっています
しかし事実上走行するのは8周が限界で、時間でいえば15分弱というなかで、マシンの最終的なアジャストをしていきました。
また、土曜日にもフリープラクティスが1回あるのですが、その後におこなわれる予選には、Eポールと呼ばれるMotoE独自の予選方式が採用されています。
これは、各ライダーが順番に1周ずつのタイムアタックをするという面白い方式で、走る順番は金曜日、土曜日のフリープラクティスの遅かった順からのスタートとなりますが、1周のみのアタックで、ミスの許されない予選方式に、いままでにない緊張感がありました。
私は7人目だったのですが、徐々に自分の番が近づくにつれてなんともいえない緊張がこみ上げてきます。
フリープラクティスからEポールを考えたセッションの組み立て方はしていましたが、やはり本番となると雰囲気が全然違い、結局少し安全に走り過ぎてしまったため、納得のいくタイムを出すことができないまま終わってしまいました。
日曜日の決勝では、本来なら朝のフリープラクティスがあるはずなのですが、MotoEに関しては、いきなり決勝となります。
さらにサイティングラップもなく、グリッドに並んだらそのままスタートなので、バイクに乗るまでの準備運動がとても重要です。
また、イメージトレーニングも、いままで以上に重要になるということを改めて実感させられました。
そして決勝当日。本来なら、午前中にレースがおこなわれる予定でしたが、Moto2で起きた朝のフリープラクティスでの赤旗の影響で、レースは夕方にずれ込みます。
決勝は予定通り、8周でおこなわれました。スタートは悪くなく、1周目は7番手で通過することができ、前方での転倒もあって一時は5番手を走行することができましたが、思った以上にフロントタイヤを酷使してしまい、ペースを落とせざるを得なくなります。
また、レース時間が午後に変わってしまったため、路面温度が思った以上に上がってしまった事と、フロント荷重で走る私のライディングスタイルが原因だと思います。
最終的に7位でチェッカーを受け、無事にMotoEの初戦を終えることができました。
MotoEに参戦する日本人ライダー、大久保 光選手。レース後はミニバイクでトレーニングを行っています
レース後はバルセロナに戻り、ジャック・ミラー選手と鳥羽海渡選手の3人で、ミニバイクのトレーニングに行きました。
そして、今回のレースで浮き彫りになった私の弱点を克服できるよう、トレーニングに励んでいます。
まだ、完璧とはいえませんが、だいぶ感覚は掴めたと思います。もっと上位に行けるように努力していくので、次戦も応援宜しくお願いします。
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