1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

アップハンドルは格好いい!メリットや交換方法とは

バイクのニュース / 2021年5月28日 9時0分

アップハンドルのバイクは、ライダーの背筋が伸びた古典的なライディングポジションが一種爽快な印象を与えます。果たして愛車のハンドルをアップハンドルに交換すると、その見た目以外にもメリットはあるのでしょうか? 実際にアップハンドルに交換したい。しかし、どのような準備、方法が必要なのか、分からない、知りたいという人のために、その交換方法や注意点を解説します。

■バイクのアップハンドルとはどんなパーツ? その役割と交換するメリットを知る

 バイクのアップハンドルとは、棒状になったバーハンドル形状の一種で、ハンドルグリップとハンドルの付け根の高低差を高くすることで、ハンドルグリップを純正位置よりも高い位置としたハンドルバーです。実際に操舵操作を行なう手元位置が上がることで、運転するライダーに多くの効果があります。

 アップハンドルにすることによるメリットは、乗車姿勢が楽になりリラックスした状態で運転できるようになることです。そのため、長距離でも疲れにくくなることや、幅の広さによる「テコの原理」でハンドル操作が軽くなり、操作性が高まり小回りが効きやすくなります。ほかにも、自然と上体が起きて顔が上がるので視界が広くなるというメリットもあります。

セパレートタイプのハンドルのように前傾姿勢にならないので、腰への負担が少なく、中高年ライダーに嬉しいのもポイントです。加えて、多くのメーカーから「高さ」や「絞り角度」「幅」によって数十種類以上が選べ、自分の体型や乗り方にフィットしたハンドルが選択できます、これもアップハンドルの魅力でしょう。

 アップハンドルに換装するデメリットは、走行風を上体に強く受けることや、重心が変わることによる乗り方とフロントへの荷重のかけ方に変化が求められます。ほかにも、転倒時にもハンドルが支えになって車体を浮かせてくれていたバイクは、タンクよりも高い位置になることで直接カウルなど車体にダメージを負うこともあります。

 また、アップハンドルならばどんな製品でも利用できるわけではなく、“大幅にサイズが変わる”場合は保安基準に適合しているかを見定めるための検査である道路車両運送法第67条「構造等変更検査」が必要です。“大幅なサイズ変更”とは、車検証の車体寸法から「幅±2cm以内、高さ±4cm以内」を超える場合です。

 250ccを超えるバイクでは、車検証にあるこの車体寸法が変わる場合には、陸運支局にて構造変更等検査を受け、それ以外のものは「改造申請」となります。250cc以下のバイクは管轄の陸運支局や軽自動車会館などの運輸支局、125cc以下のバイクは市区町村の役場・役所への届出が必要です。

 基準を超えているのに手続きを行なっていないバイクは、道路交通法の保安基準を満たしていない「公道の走行はできない車両」となり、公道での取り締まりの際に、「不正改造車」として指摘事項とともに車両に「整備命令標章」が貼られ、15日以内に修正を行なわなければ、車検証の没収などでの対象車両の利用停止や、50万円以下の罰金などが科せられます。

純正ハンドルの幅や高さを超える場合は届出が必要です

 この点に十分に気をつけて、豊富なサイズの中から自分のバイクや体型に合わせ、理想のポジションが得られるアップハンドルを選びましょう。

■アップハンドルへの交換方法と注意点

 自分でアップハンドルに交換する際には、「高さ」「幅」「角度」だけでなく「径寸法」にも注意しましょう。スイッチボックスの取り付け用の「穴あけ」が必要か不要かだけでも作業の内容が変わってきます。

ハンドル交換を行う際は、「高さ」「幅」「角度」だけでなく「径寸法」にも注意しましょう

 ハンドルバーの交換は、単純にバーを外せば良いという作業ではなく、アップハンドルへの交換に必要な道具にはスイッチ類を外すための道具も必要になり、プラスドライバーや、10mm/12mmなどのメガネレンチ、ミラーの取り外しのための14mm~17mmのレンチや、スイッチカバーを外すためのソケットレンチ(ラチェット)などの工具が必要です。また、アクセル側のグリップはそのまま再利用できますが、クラッチ側のグリップを再利用するときには、リムーバーなどを用意して丁寧に接着剤を剥がすことが必要です。

 ハンドルバーの交換手順は、ハンドル周りのスイッチやマスターシリンダーなどの周辺パーツを外すことから始めます。慣れておらず、ワイヤー類の向きがわからなくなりそうなときは、ワイヤーに自分で後からわかるように目印を振っておき、外した部品は車体に触れないようにウエスなどを巻いておくことも忘れないようにしましょう。

 新しいハンドルバーの角度を合わせる場合、先にハンドルポストに入れて仮留めして実際の乗車姿勢で確かめ、ベストな位置になったらポストのネジを本締めます。その際には「ライト側(前)」から固定し、「タンク側(後)」を後から締めていくほうが、ポストの浮いた部分により「テコの原理」が効いて、よりしっかりと固定されます。

 あとは穴あけが不要なものはそのままスイッチボックスなどの取り付けを行ない、グリップを取り付けてから各部が正常に機能するかの確認をしていきます。ハンドル交換行程における注意点は、ハンドル脱着の際にタンクに落として傷をつけないように養生しておくか、タオルなどを置いて保護しておきましょう。

 また、アップハンドルへの換装で特有の注意点は、ハンドルが上がった分だけアクセルワイヤーなどの付随する部品の長さが足りなくなる恐れもあることです。購入時にワイヤーの延長が必要かの確認をしておき、必要であれば指定の長さのワイヤー類を揃えて一緒に交換してください。

※ ※ ※

 アップハンドルに交換したあとは、バイクの運動特性が大きく変わるので、慣れるまではゆっくりと挙動を確かめながら走行すること。また、スイッチ類やマスターシリンダーの角度が正しい状態になっているかチェックして、ズレている場合には正しい状態に戻す作業も忘れてはいけない作業と言えます。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください