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スクーターの足元に荷物を置いて走行したら違反になるのか?

バイクのニュース / 2021年6月23日 9時0分

使い勝手がよいスクーターは日常の交通手段として重宝するバイクです。スクーターで買い物に出かけて、買い物袋やバッグを足元に置く。ときどき見かける光景ではないでしょうか。足元に荷物を置いての走行は実際のところ違反になるのでしょうか。

■スクーターの足元に荷物を置いたら違反なの?

 スクーターで買い物に出かけて、買い物袋やバッグを足元に置きながら走る。ときどき見かける光景ですが、スクーターの足元に荷物を置いて走行するのは実際のところ違反になるのでしょうか。

 さきに結論、スクーターの足元のスペースは荷台ではありません。よってスクーターの足元に荷物を置いて走行するのは厳密には違反になります。しかし、条件を満たしていればスクーターのインナーカウルと座席の間(ハンドルと運転する人の空間)で荷物を運ぶことができます。

 そのまま足元に置いたら違反。では違反にならない条件とはどのようなものでしょうか。先に道路交通法で足元の荷物置くとどのような点で問題になるのかを説明し、違反にならない条件をご説明します。

 道路交通法(乗車又は積載の方法)第55条には「車両の運転者は、当該車両の乗車のために設備された場所以外の場所に乗車させ、又は乗車若しくは積載のために設備された場所以外の場所に積載して車両を運転してはならない」とあります。

 スクーターの足元に荷物を置くことに関わるのは文章の後半です。分かりやすく説明すると、荷台以外の場所に荷物を載せて運転してはいけないとされています。つまり足元に荷物を置くのは違反です。

インナーボックスのそばには、太いバッグも掛けられる折りたたみ式の大型フックを装備しているヤマハ「Vino」

 ここで日ごろからスクーターを運転している人から反論が出るでしょう。スクーターのインナーボックスのそばにフックがある。フックは荷物を運ぶものではないのかという指摘です。

 そう思われた人がいたら正解です。ただし、フックは荷物を「吊り下げて」運ぶという条件が付きます。つまり、スクーターの足元に荷物を置いて運ぶのは違反。しかし、メーカーがフックなどを取り付けているスクーターであれば、フックで荷物を吊り下げていれば違反にはならないとされています。

 とはいえ、フックには重さの制限があり、ヤマハのスクーター「ジョグ」は0.5㎏と公式サイトで数値を公表しているため、重たいものは運べません。加えて、道路交通法(原動機付自転車の乗車又は積載の制限)第23条には「原動機付自転車の積載装置の左右から0.15メートルをこえてはみ出さないこと」と長さに制限があります。

 軽くても横に長い物をフックに下げて運ぶのは避けたほうが良いでしょう。まとめるとスクーターの座席からハンドルまでの空間で運べる荷物は、フックに吊り下げた状態で、運転の邪魔にならないサイズになります。

荷物を吊すフックを備えているホンダ「Dunk」

 排気量50ccの原付スクーターであればフックを備えているモデルはホンダ「ジョルノ」「タクト」「Dunk」、スズキ「レッツ」、ヤマハ「ビーノ」など種類があります。条件の許される範囲でフックを使用しましょう。ただし、警察官が安全運転に支障があると判断した場合は違反扱いになるため、気になる場合はリアキャリヤや座席下のシートボックスに収納するようにしましょう。

 以上が足元に荷物を置けるスクーターならではの内容でした。原付はほかの2輪車とは違い特有のルールがあるため、運転には注意が必要といえるかもしれません。

■他にもこんなルールが!原付きに乗る際に注意すべきこととは

 例えば制限速度。排気量50㏄の原付は30kmまでとされ、高速道路の走行は禁止されています。走行車線は左側走行のみとされ、車線変更や追い越し車線は使えません。交差点で右折するときも二段階右折の道路標識がでている交差点、または二段階右折禁止の道路標識がない交差点では二段階右折をしなくてはいけません。そして2人乗りは禁止されています。いろいろな制約のある原付ですが、使い勝手がよくコスパの良い乗り物であるのは確かです。

 原付にはモンキーやエイプといった普通二輪に近いものとスクーターと分かれます。こちらではスクーターの荷物の積み方についてお伝えします。

 まず荷物を積むうえで最低限守らなくてはいけないルールは、運転に支障がでるような積載方法と荷物をロープやネットで固定せず、運ぶと違反扱いにされる可能性があります。具体的には荷物でナンバープレート、ウィンカー、ブレーキランプが見えなくなることや、ハンドル操作に支障が出る。視界不良になるような荷物の積み方をすると、横幅や高さ制限を守っていても違反扱いとなるでしょう。

 日用品など多く買い物をして、ハンドルの左右に買い物袋を下げて走るのも運転に支障があると判断される可能性が高いと言えます。もし、荷物が十分に固定されていないと判断されると「転落等防止措置義務連反」とされる場合があります。

原付スクータの前にカゴが装備されているモデルやオプション設定されている車種もあります

 ではどのような荷物の積み方であれば違反となりにくいのでしょうか。スクーターの場合、ほかのバイクよりも、車体の前と後ろにカゴやキャリアを取り付ける余裕があり、カスタムパーツでもカゴやキャリアが多く販売されています。

 前後にカゴを取り付ける場合、カゴに収まるサイズの荷物であれば積み込めます。荷物が落ちないように上からネットをかけて固定してやれば、多少はみ出ても違反とはならないでしょう。

 もし、キャリアで荷物を運ぼうとするときは、横にはみ出した長さに注意しながら、ブレーキランプやウィンカーを隠してしまわないようにネットやロープで固定します。ツーリングで使用するシートバッグを使うと積み込む荷物の量を増やせて便利です。

 最後に原付の積載に関する数値を列挙すると重量制限は30kg以下、高さは2m以下、前後のはみだしは30㎝以下、左右のはみだしは15㎝以下となっています。厳密に測ることは警察官でもすることは少ないかもしれません。しかし、バレなければ多少の過積載をしても構わないと考え運転をするのは避けましょう。

※ ※ ※

 使い勝手よく、荷物を載せるスペースが多くあるスクーター。とはいえ、荷物を載せられるからといって、足元に荷物を置いて走行して警察官に見つかると違反となります。キャリアやツーリングバッグ、カゴをうまく使い、原付特有のルールを守りながら運転するようにしましょう。

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