【バイクのニュース x MOONEYES コラボ企画】 ” YAMAHA PAS City V” カスタマイズの道~Vol.1~
バイクのニュース / 2021年7月8日 12時0分
電動アシストの先駆けとして登場したヤマハ「PAS」シリーズも登場から28年目を迎え、いまでは様々なモデルが存在しています。そこでこの連載ではアメリカン・カルチャーの伝道師とでもいうべき存在であるメーカー「MOONEYES」とのコラボにより、レトロスポーティなデザインを採用した「PAS CITY-V」のカスタムを敢行。いったいどのような姿に生まれ変わるのでしょうか。
■自転車はいつまでも、楽しい乗り物
「オギャー!」と生まれてから、一番最初に自由を感じられる乗り物はなんだろうか? 僕(筆者/MOONEYES 広報 PAN スミ)は「自転車」だと思っている。
じゃ~自転車より先に乗るであろう三輪車、ペダルカーは?? 個人的主観ではあるけど、三輪車、ペダルカーなどは、まだ保護者の目が届く世界のマシ~ン。記憶は全く無いがゾクゾクするような自由はないと思う。
初めて自転車に乗れるようになり、曲がり角を越え家が見えなくなった時、先生から「行ってはいけません」といわれた学区外の沼へ自転車のペダルを漕いで探検に向かった時、下り坂で友達と度胸比べをしてガードレールに突っ込んだ時、その都度、体感する「自由」が大きくなっていったと僕は記憶している。
幼少時代、鉄道も通っていない、畑ばかりの田舎で過ごしてきたから余計に強くそう感じるのかも知れない。
オートバイや自動車など、エンジンがついた乗り物を運転出来る年齢までは、自転車が自らの「愛車」かつ「移動手段」であり、同時に「カッコ良さを求める」自由の象徴だった。
小学生時代は、「カスタム」なんて意識があるわけもない。
「新発売!!」とプリントされた何処かで落ちていたであろういうシールが貼ってある友達の自転車がとても眩しくカッコ良く見えた。木の枝をタイヤのスポークに差し込んでカタカタ鳴る擬似エンジン音にドキドキしていた。だいたい、何かしらの経験をするきっかけは自転車を通して覚えた。初めてヘルメットを被ったのも小学校への自転車通学の時、初めてアメリカに憧れたのは映画「グーニーズ」や「E.T.」で少年達が乗る自転車、初めて「(到達しない)貯金」に挑戦したのはギア付きの自転車が欲しかった時、初めて気絶・骨折したのも自転車で電柱に全開で突っ込んだ時だった(これは自分が悪い)。
中学生にもなると、自転車で移動する世界がますます広がってくる。通学は当然として、部活の試合となれば、移動は電車も保護者達の送迎もない。隣町であろうと仲間達と片道20キロ以上ある距離を道具を背負って自転車で向かった。
試合会場になる体育館についてからの準備運動なんて全く必要が無く、湯気が出るくらい仕上がっていた。 試合の勝敗より、道中で自転車がパンクし誰かが脱落しないかの方が重要だったかもしれない。そして試合の帰り道もワイワイと皆んなで漕ぎ続け、帰宅したらそのまま今度は片道12キロある塾へ自転車を漕いだ。
今思うと全くもって意味不明なぐらいペダルを漕いだ中学生時代だったが、人よりガムシャラに自転車を漕いでいたので、部活の成績なんかより専門外だった陸上大会で記録が出て新聞に載ったほど脚力がついたし、無理くり遠い塾に通ったので、都会っ子の女の子と塾で話せた。
今回からスタートするYAMAHA「PAS CITY-V」のカスタムを担当するMOONEYES
そんなチャリンコ少年は、30年近く経った今、横浜にある MOONEYES(ムーンアイズ) という会社の広報として勤務している。
■MOONEYESってどんな会社??
皆様初めまして、MOONEYES 広報を担当している “PAN”スミと申します。脱線しまくった長文の冒頭文章でしたが、少年時代と心変わらず、身体は今なお成長期、「あんな事やってみたい」「こんな事やってみたい」と現在も日々企んでいる中年サラリーマンでございます。
今回からスタートするYAMAHA「PAS CITY-V」のカスタムを担当する筆者(MOONEYES広報"PAN"スミ)
ここから先は、広報という立場上、バシバシ断言する度胸もございません。文面をチェンジさせていただきます。
MOONEYESのロゴマーク「アイボール」
MOONEYES のロゴ、黄色のカンパニーカラーに目玉のマークを知ってる!! 見た事がある!! と思ってくれた方、厚くお礼申し上げます。ご存知ないという方に、簡単に MOONEYES とは? の部分をご説明させて頂きます。
1950年代、創業者Dean Moon がUSA カリフォルニアで、4輪用オートパーツの販売をスタートさせたのが MOON Equipment Companyです。
レースシーンで全米を名を轟かすと同時に、卓越したプロモーション能力で世界中のHot Rodder たちの絶対的なシンボルとして、この目玉のマークは何十年と変わらず今日まで続いております。
MOONEYES Area-1に展示されているカスタム車両
現代表であるShige菅沼が、1986年5月に横浜元町にShop をオープンしたのが日本でのスタートで、国内での活動は今年で35周年となりました。ご提案している Californiaのライフスタイルが全国に広がり、1991年3月に横浜の本牧に MOONEYES Area-1をオープン、同年5月には60s Coffee Shop Style の MOON Cafeもオープンしました。
MOONEYES Area-1に展示されているカスタム車両
創業者Dean Moon が天に召された事をきっかけにUSAからMOONが風化されていかないよう、そしてMOONの全てを次世代に継承させる事をShige菅沼が決意し1992年MOON Equipment Companyを買収。
創業当時から全く変わらないオートパーツをはじめ、二輪用パーツ、MOONEYES Logo が入った衣類やノベルティアイテムなどの販売、MOON Cafe での飲食、イベント開催など多岐に渡る展開をしておりますが、「MOONEYES が売るのは”物”ではなく”夢”である」という現代表 Shige菅沼の想いのもと、スタッフ一同、歴史あるカルチャーと、新しい Dream を届けているのが、僕が勤務している MOONEYES という会社になります。
MOONEYES Area-1に展示されているカスタム車両。四輪のみならずカスタムバイク数多く展示されています
そうなんです! あの時のチャリンコ少年は、乗り物大好きのまま、モーターカルチャーを軸とした乗り物だらけの会社に入社 (恵まれた勤務環境に感謝しております) 。
家に帰っても「いったい何人家族なんだよ!!」ていうくらいの乗り物達に囲まれて現在に至っています(これはただただ家族の理解のおかげです)。
■“夢を売るMOONEYES“に一台の自転車が
そんな僕の職場である MOONEYES に一台の自転車がやってきました。
カスタムの素材となるYAMAHAの電動アシスト自転車「PAS CITY-V」
YAMAHA「PAS CITY-V」、パスですよ!! 電動アシスト自転車ですよ!!
ナチュラル+スムーズ+パワフル+賢い でおなじみのヤマハ “スマートパワーアシスト”付自転車ですよ! (さも知ってる感出しましたが、嬉しくて今調べたばっかりです本当は!)
なんといっても、YAMAHAさんのオフィシャルキャッチコピーが沁みるんです。
「”がんばらなくていい”を叶える」ですよ?
“頑張ってる風”サラリーマンの僕としては、そんな優しい言葉をかけられたらイチコロなんです。普段気にもしなかった部分までまじまじと見てしまいます。
カスタムの素材となるYAMAHAの電動アシスト自転車「PAS CITY-V」。ネックにはYAMAHAの「音叉」マークが奢られています
常時10台以上の展示四輪車や「チョッパー」と呼ばれるような大型の二輪車など、店外から店内まで沢山の乗り物が会社にある中、実は会社に導入された乗り物では、初めてになる「電動アシスト付自転車」です。
基本的に「乗り物」が好きすぎて、常人では理解出来ないような領域までイッてしまっている「乗り物猛者軍団」みたいなMOONEYESスタッフですが、電動アシスト自転車となると意外にも初めてという人は多く業務そっちのけで「YAMAHAさんもMOONEYESも非公認! YAMAHA PAS大試乗会」がスタートするような状況になりました。
カスタムの素材となるYAMAHAの電動アシスト自転車「PAS CITY-V」に乗る筆者(MOONEYES広報"PAN"スミ)
ひと昔前までは、電動アシスト付自転車というと日常生活に密接する「便利さ」が最優先、乗られている方達の層も絞られているイメージ(僕の勝手なイメージ)でしたが、いまや通勤・通学、サイクリングなど年齢層も用途の幅も大きくなり、普及率も自転車全体の20%近くまで上がってきているのではないでしょうか。デッカイ波が来ていますね。
何を隠そう、僕も5年ほど前から YAMAHA PAS ユーザーです。PAS ユーザーってなんか響きが堅いかなぁ。根っからのパスラーです……これもなんか90sっぽくて違う、普段は、パス乗りです……こ違うなぁ、パッサー! お! なんか振っきれていて良い! そう僕は5年目のパッサーになります。
横浜はとにかく坂が多い街です。自宅がある場所は、山と山に挟まれた麓にあるのでどこに行くにもまずは上り坂になるわけです。ですから、引っ越してから一番最初に買った乗り物がPASでした。
とはいえ、ですがですが、我が家のPASにおける使用頻度の99%は僕ではなく、妻です。
あんだけ、少年時代ペダル漕いでいたのに、ひょっとして自転車が好きではなくなったのか? そうではありません。自宅に僕用の自転車は5台あります。ビンテージMTBから, 存在自体ジョークな2人乗りBMX、Old シュウィン、老後の楽しみ用に手に入れた不動のシュウィンの Old 折りたたみ自転車と、Old キッズサイクル。四十代も中盤に差し掛かる年齢になりますが、自転車は今でも好きです。なのに、PASに乗る機会は少ない。なぜだろう。
おそらくですが、僕は電動アシスト付き自転車、PAS を「ホビー」として考える機会が今までなかったんだと思います。普段は自転車に乗る事もありませんから、生活に寄り添った「便利さ」を追求した電動アシスト付自転車に興味を持つ事が出来ておらず、「カスタマイズして楽しむ」という発想も起きませんでした。同じ「自転車」という乗り物でありながら、「楽しむ」という事が、頭の中でLINK出来ていなかったのだと思います。もしかしたら、電動アシスト付自転車に対して僕と同じような意識の方もいらっしゃるかもしれません。
今回、MOONEYES に導入された PAS CITY V は自宅にある PAS とも違い、見た目が良い意味で「それっぽくない」印象です。実用性を兼ね備えながら質感や全体的なバランスもカッコ良い。
ん? ここをあぁして、あそこはこうして、ここがこうなるでしょ。そうなったらあそこはこうして.……はっ!! ひょっとして面白い一台になるかも!!
MOONEYESは「カスタマイズを楽しむ」事をご提案、ご提供する会社でもあります。ここは、オフィシャルとして、この PAS CITY-V をカスタマイズしてみましょう!
カスタムの素材となるYAMAHAの電動アシスト自転車「PAS CITY-V」と筆者(MOONEYES広報"PAN"スミ)
ズドーン!! (力がみなぎった風にポーズをとりましたが、明らかに土俵入り風)
この時は、ただただこれから始まる事に、「楽しい~!」という気持ちのみです。明日の僕が何か閃けばそれで良いのです。
今後は、連載企画としてこの PAS CITY-Vがどうなっていくのかお伝えしていきます。初回の長い駄文にお付き合い頂き有難うございました! 次回も絶対脱線しますが、宜しくお願い申し上げます。
MOONEYES 広報 PAN スミ
〈次回予告〉もう何も振り返らない! Let’s バラバラ!!
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