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バイクの呼び方の中で「単車」って何?

バイクのニュース / 2021年6月30日 15時0分

皆さんはバイクをどのように呼んでいますか?例えば、バイク、自動二輪、オートバイ、単車など様々な言い方がありますよね。「二輪」と聞くとタイヤが2つとイメージしやすいのではないでしょうか。では、単車にはどんな意味があり、どのような車種のことを指すのでしょうか。

■バイクの単車とは

 先ずは、その歴史を見ていくと第二次世界大戦まで遡ります。戦時中、バイクはサイドカー付きで運用されることが一般的でした。GHQの占領下の日本では、乗用車の生産が規制されており、その中で戦後の日本国内では人々の足として、サイドカー付きのバイクがとても普及していました。

 サイドカーと聞くと、隣に人を載せて走るイメージが沸く方も多いのでないでしょうか。しかし、荷物の載せる為の荷台だけのサイドカーなど、用途に合わせた多くの種類のサイドカーが存在しています。

 ただ、中にはサイドカーを外し、バイクを単体で走らせる人達も現れてきました。そのような運用をしている人達の間で、バイクを「単車」と呼ぶようになったと言われています。

 そして、時代が進むと日本国内の乗用車の生産規制が撤廃され、軽自動車が登場するようになります。これにより、人々はサイドカーより実用性の高い自動車を乗るようになります。すると、自動車の方が荷物が多く載るので、サイドカーの必要性がなくなっていきました。こうして、人々はサイドカーを外した「単車」の状態で、バイクを移動手段のために使うようになります。

 また、バイクは実用性のある乗り物より、乗ることを楽しむ趣味的な傾向も強くなります。サイドカーを外した「単車」の状態が一般的になっていったのです。こうして「単車」という言葉が普及したと言われています。

「単車」の由来は単気筒エンジン搭載モデルとも言われています

 他にも、単気筒エンジンに由来する説や、エンジンのアイドリング音の「タンタンタン」という説など所説ありますが、上記で紹介したサイドカーにまつわる説が有力と言われています。

 つまり、「単車」という意味はサイドカーを含まない一般的なバイクを指す言葉と言えるでしょう。バイクの形状や排気量に関係なく、スクーターや原付も含め全てのバイクに使える言葉と言えます。

■他にもこんな独特な言い回しもある!

 このように、バイクと言っても様々な呼び方があります。では、単車以外にもどのような独特の言い回しはあるのでしょうか。

ホンダ「DREAM CB750FOUR」

 例えば「ナナハン」という言葉ご存じでしょうか。こちらは750ccの大型バイクを指す言葉として知られていますが、由来はホンダの「DREAM CB750FOUR」とされています。1969年に登場したこのバイクは、従来のバイクの常識を覆すどの速さとパワーでした。その開発プロジェクトの暗号名が、750ccからくる「ナナハン」と言われています。そして、対抗するように国内メーカーが750ccのバイクを登場させます。これにより「ナナハン」の名は排気量を指すまでに広がっていったとされています。

カワサキ「900SUPER4」

 しかし、同じ「ナナハン」のカテゴリですが、カワサキの「750RS」は逆に愛称が有名になってしまったバイクと言えるでしょう。「750RS」は通称「Z2」(ゼットツー、ゼッツー)という名前で愛されています。元々、ホンダ「DREAM CB750FOUR」のライバルとして、海外で発売されたのが「900SUPER4」通称「Z1」でした。発売当初、欧米で高い人気を得ました。しかし、当時の日本では750cc以上のバイクは販売出来ません。そこで、排気量を900ccから750cc変更し販売されたのがこちらの「Z2」ということでした。

「サンマ」と呼ばれたヤマハ「TZR250」

 次は「サンマ」と呼ばれるバイクを聞いたことがあるでしょうか。こちらはヤマハ「TZR250」の形式の一つである「3MA」が由来とされています。愛称もさながら、この「3MA」かなり特徴的な構造をしています。それが、前方吸気、後方排気という従来のバイクと真逆のエンジン設計で話題となりました。

 そして、「バブ」の愛称で親しまれているのがホンダ「ホークシリーズ」とされています。「バーブー」と聞こえる特徴的な排気音から、その名が付いたと言われています。特に、旧車好きの方達からはこの名で愛されており、未だに人気衰えないバイクと言えます。

 さらに、ヤマハ「RZ250」「RZ350」は1980年代「ナナハンキラー」の愛称の親しまれていたとされています。先ほど紹介した「ナナハン」つまり、高性能の大型バイクに対抗できる中型スポーツバイクとして、サーキットや峠道で愛されていました。

スズキの「カタナ」シリーズにも排気量によって独自な言い回しがあります

 また、スズキの「カタナ」シリーズにも排気量によって独自な言い回しがあるようです。例えば1100ccのカタナは「刀」、750ccは「脇差」、400ccは「小刀」、250ccは「ナイフ」「カッターナイフ」など、「カタナ」ファンの間で様々な呼び方が存在しています。

スズキ「隼」の海外での愛称は「Busa(ブサ)」

 そして、最後にご紹介するのは「Busa」(ブサ)です。こちらは一般販売車で世界最速の記録を持つ、スズキ「隼」の海外での愛称とされています。メガスポーツという新たなジャンルを開拓したバイクでもあり、世界的に人気のバイクと言えます。特に、海外の「隼」ファンからは「Busa」の愛称で親しまれています。

※ ※ ※

 単車の由来はサイドカーから独立した際に、オートバイ全体を指す言葉として定着したものでした。また、独自の言い回しがあるバイクはマニアの間で愛されているバイクが多く、ユニークな言い回しが愛称として定着していったのでしょう。これからもバイクが発売されることで、また新たな愛称を持つバイクが生まれるのではないでしょうか。

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