MotoEライダー 大久保 光のレースレポート「明らかな成長を感じられた第4戦」
バイクのニュース / 2021年7月2日 19時0分
日本人初のMotoE(FIM Enel MotoE World Cup)ライダーとして、2021年シーズンを戦うことになった大久保 光選手のレースレポート第6弾! 今回は、第4戦の様子をレポートしてくれました。
■トップ集団で戦える自信と明確になった課題
こんにちは。大久保光です。皆様いかがお過ごしでしょうか? 私は現在、日本に帰国して、新型コロナウイルス感染拡大防止対策の一環である、国が指定するホテルでの3日間の隔離期間中。その間に、この記事を書いています。
意外と隔離期間の生活は快適で、温かいお湯が出るシャワー付きの個室や、快適なインターネット環境、そして朝・昼・夜と3食出てくる食事など、正直、私のヨーロッパでの生活より裕福な感じです。ただ身体を動かす場所がないのと、当然のことですが外に出ることができないのは少し寂しい気持ちになります。
コロナ禍に伴い帰国後は隔離された生活を送った大久保選手。意外なほど快適な生活を送れたといいます
それでは、日本に帰国する前におこなわれたMotoEワールドカップ第4戦オランダラウンドの話をしようと思います。
アッセンサーキットで開催された第4戦は、今年でGP開催30回目と、長い歴史を持つサーキットです。天候が安定しないことでも有名なサーキットですが、運よく3日間ドライでのレースウィークとなりました。
アッセンは、昨年まで参戦していたスーパースポーツ世界選手権で走ったことのあるサーキットだったので、初日からペースを上げていくことができ、金曜日のフリー走行では4番手タイムとなりました。
しかしMotoEの公式予選であるEポールでは、1周でしっかりと自分のベストな走りをまとめることができず10番手。このEポールは開幕戦から私の課題となっており、なかなかこの独特な方式に慣れていない自分がいるので、後半戦に向けてしっかりと克服しなければならないと考えています。
決勝では、スタートに成功してオープニングラップは5番手となりました。しかしトップグループとの差は少し開いており、ここでペースを上げれば後半にタイヤがなくなるのはわかっていたのですが、オランダG Pの前におこなわれたドイツG PのMoto2での小椋藍選手の走りを見て、後先を考えるのではなく、とにかくできる限りペースを上げようと判断し、攻めに徹する事に。彼は、僕がレース活動を始めた初期に参加していたレーシングスクール「桶川塾」の後輩ライダーにあたるのですが、彼から学ぶことは多くあり、今回のレースもその影響を大きく受けました。
そして一時は4番手まで上がり、トップ集団に追いつくことができたのですが案の定、ラスト2周でタイヤが前後とも消耗し切ってしまい、最終的にペースを保つことができず、トップ集団から離れ、8位となりました。これが今の私の実力です。
しかし、レース中にトップ集団に追いつけたこと、そしてレース中の自分のベストタイムが2番手だったことは大きな自信となりました。
■サマーブレイク中に課題を克服
レース後、チーム監督のアキさんとミーテイングをした際にも、確実に成長しているので、タイヤが減ってきた後も、いかにペースを落とさずに走るかが課題だとアドバイスをいただき、それができるようになればトップで戦うことができるようになると言って貰えたので、このサマーブレイク中になんとしてもその課題を克服したいと思います。
MotoE(FIM Enel MotoE World Cup)に参戦中の大久保 光選手(#78)。タイヤが消耗している状態でのペースが課題といいます
隔離生活が終わったら、桶川スポーツランドやサーキット秋ヶ瀬に行って、とにかく今回の課題を克服するためのトレーニングをしてきたいと思います。
さらに、ここで読者の皆様にご報告があります。7月におこなわれる全日本ロードレース選手権の鈴鹿ラウンドに、スポット参戦することが決定しました。
所属チームは「エヴァRT初号機 Webike TRICKSTAR」で、参戦クラスはJSB1000クラスです。今回、全日本に参戦できるのも、いつも応援してくださっている皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
全日本ロードレース選手権は、Youtubeでレース動画の配信もおこなわれているので、皆様是非、見ていただけたら嬉しいです。
今回のスポット参戦の経験も、しっかりとMotoEの後半戦に繋げていくので応援よろしくお願いします。
■【動画】みんなで大久保先生を応援!! MFJ Live CHANNEL/第5戦 MFJ-GP(鈴鹿サーキット) 告知映像
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