バイクに乗るのに適したメガネの特徴って何?
バイクのニュース / 2021年7月6日 13時0分
メガネが必要なライダーは、メガネ選びのとき「バイクの運転で見やすくて、疲れない」という項目が追加されるのではないでしょうか。バイクに乗るのに適したメガネとはどんな特徴を持っているのでしょうか。
■バイクに適したメガネの特徴とは
メガネをかけてバイクを運転するライダーは、メガネ選びの際に一般的な条件に加えて「バイクの運転」という項目が追加されます。バイクに乗るのに適したメガネとはどんな特徴を備えているのでしょうか。
結論としてバイクの運転に適したメガネの特徴とは、広い視界が確保され、上目づかいの視線に対応したフレーム。長時間かけていても疲れず、装着しやすく、余分な光を遮り、簡単に変形しない頑丈さを持ったものと言えます。
バイクを運転するとき乗り手の頭の角度は、少しアゴを引いた角度です。メーター類と左右前方を目の動きだけで見ようとすると、目線を少し下げるのが自然です。しかし、大半のメガネは少し上目づかいの目線に合わせた造りをしていないため、ライダーはメガネを少し浅く上にずらしてかけるなど工夫が必要になります。大きな丸メガネであれば話は別ですが、大抵のメガネは上目づかいで見ると裸眼で前を見てしまうことになります。つまり、バイクに乗るのに適したメガネの特徴の1つに独特の目線に合わせたメガネでないといけません。
加えて、バイクの運転中は危険予測のため目線があちこちに動くため、レンズが広く視界をカバーしていないといけません。レンズが中途半端に小さいと、首を回さないと安全運転の視界確保ができません。
続いてメガネフレームの縁が視界の邪魔をしないことも重要です。フレームが分厚く、少しでも視界を遮るとそれだけで安全運転に支障がでるときもあります。フレームは細くできるだけ視界に境界線を作らないものでなくてはいけません。
もしバイク用にカラーレンズのメガネを用意する場合、レンズの色は慎重に選ぶ必要があります。運転中の直射日光対策でカラーレンズを入れ、サングラスのように使うのは効果的な方法です。しかし、カラーレンズで色を濃いものを使うと、トンネル内の走行で視界不良になる場合があります。ヘルメットシールドであればシールドを上げれば、すぐに視界を元に戻せますが、メガネではそうはいきません。カラーレンズの色の濃さは時間帯、天候、場所を選ばない薄いカラーが無難と言えます。
同様にバイクは運転中に直射日光を浴びるため、紫外線への対策も必要です。それ以外にも光の反射など、一定以上まぶしい光を目にすると、運転中に目をつぶったり、眩惑したりするため、偏光レンズのほうが好ましいと言えます。
ヘルメットに被ってからメガネを付けるとき、メガネをかけるというより押し込むという表現が近いといえます。そしてヘルメット内部のパットで力が加わるため、普通のメガネフレームでは気づいたらフレームが歪んでいたということもありうるでしょう。そのため簡単に変形しない頑丈なフレームである必要もあります。
さらにヘルメットのパッドでフレームが押し付けられてもこめかみが痛くならない構造をしてないと長時間の装着は難しいです。痛みを我慢しながらの運転は疲労を蓄積させ、運転に集中できる環境とは言えません。
以上のようにバイクの運転に向いたメガネの特徴は、一般的なメガネが備えていないようなものもあります。
最近はバイク運転用の眼鏡の種類も増えており、ダブルオーグラスギアではバイク運転専用のメガネ「RIDING EYE WEAR Ride」を取り扱っており、バイク運転用に別にメガネを用意するのも1つの方法です。
メガネスリットが入ったパッドが装着されたSHOEIの「HORNET ADV」
ヘルメットも内部パッドにメガネをかける前提で工夫がされているモデルがあります。SHOEIのオープンフェイス「J-FORCE」フルフェイス「GT-Air」オフロードヘルメット 「HORNET ADV」にはメガネスリットが入ったパッドが装着されており、顔とパッドの間にメガネのつる(テンプル)やモダンを入れるのが楽になる配慮がされています。
■メガネをかけてバイクを運転する注意点とは
メガネをかけてバイクを運転する際の注意点は自分の視界、目の動きをカバーできるようにメガネをかけなくてはいけません。
目の動きをカバーできるようにメガネをかけましょう
運転中に視界の一部に裸眼でボヤける部分があるとライディングフォームを取って、カーブを曲がる際の体重移動や首の動きに不自然さが生まれる原因にもなります。自然に目の動き、視界全体にレンズがくるようにメガネをかけるようにしましょう。
加えて、自身の呼吸でレンズが白く曇らない角度でメガネをかける必要もあります。特にフルフェイスヘルメットや寒い季節では起きる現象ですが、白く曇ったレンズでは視界が遮られて、運転に支障がでます。
バイクを運転していて「シールドは上げて走りたくなる」。そんな気持ちよいライディングをしているとき、メガネのレンズと目の間に風の巻き込みが起きると目を開けていられません。運転中に咄嗟に目をつぶることがないように、どのような顔を向きやシールドの位置であれば風の巻き込みが起きにくいか、ある程度の経験値を貯めておいたほうが良いと言えます。
ツーリングなどで長時間メガネをかけて目が疲れたと感じたらすぐに休憩をとりましょう
とても初歩的な内容ですが、長時間メガネをかけて目が疲れたと感じたらすぐに休憩を取るようにしてください。バイクの運転は体力消耗が激しいとされます。それに加えて視界に制限がある場合はさらに目の疲れ度合いを気にしておく必要があります。
また長時間メガネをかけていて痛いと感じるようなら、自覚がなくても休憩が必要です。もしメガネフレームのツルがこめかみに食い込んで跡がついたりする場合はメガネのかけ方、ヘルメットの選ぶ基準を考えたほうがよいのではないでしょうか。
※ ※ ※
バイクを乗るのに適したメガネは運転する人の視界全体をカバーして、長時間かけていても苦にならない、頑丈なフレームを持ったものと言えます。しかし、その条件をそのまま普段かけるメガネに適用するより、バイク運転用にもう1つ専用のメガネを用意したほうがストレスなくバイクが運転できると言えます。
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