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このサイズで原付一種? 原付に見えないバイク5選

バイクのニュース / 2021年8月31日 9時0分

原付と聞くと、スクーターのような小さいバイクを想像する方も多いでしょう。原付は、車の免許でも運転できる手軽さやコンパクトなサイズが魅力の、生活に根ざしたバイクともいえるでしょう。しかし、中には原付に見えないほどの大きさのバイクも存在します。一見原付には見えないバイクとは、どのような車両があるのでしょうか。

■これで原付?原付に見えないバイク5選

 最初に紹介するホンダ「マグナ50」は、50ccでも乗れるアメリカンバイクの代名詞と言っても過言ではないでしょう。同社の「Vツインマグナ」のスタイルを継承しつつ、ロング&ローを売りにしたクルーザータイプのバイクです。一見すると50㏄の原付には見えませんが、なぜ大きく見えるのでしょうか。

 その答えは、ホイールベースの長さと低さを意識した設計にあります。同社のベストセラーである「スーパーカブ」と比較すると、全長とホイールベースは100mm、幅は60mmほどマグナ50の方が大きく、全高は100mmほど低いです。また、フレームにダブルクレードルを採用しており、本格的なバイクの形状になっているのです。さらに、ブーメランコムスターホイールやアルミ部品を使うことで、このボリューミーな見た目にも関わらず重量は「スーパーカブ」と同じ96kgに抑えられています。

ホンダ「NS-1(1991)」

NS-1(1997)

 ホンダが最後に製造した原付フルカウルモデルである、ホンダ「NS-1」も、原付には見えない1台ではないでしょうか。2ストロークエンジンに17インチのホイール、前後ダブルディスクブレーキ、ツインチューブに近いダイヤモンドフレームを採用しています。このモデルは、本格的なスポーツバイクのような装備でありながらも、原付の免許でも乗れてしまうバイクでした。

 最大の特徴は、フルカウルバイクでありながら、燃料タンクの形をした荷室が装備されている点でしょう。加えて、本格的なレーサータイプでありながらも生活に根ざした便利な機能も装備していました。NSRシリーズのような見た目も相まって、現在でも人気のある1台といえます。

スズキ「ウルフ50(1989)」

 原付に見えないバイクといえば、スズキの「ウルフ50」も挙げられるでしょう。「ウルフ50は、同社の2ストローク原付一種「RG50Γ」をベースに50ccでネイキッド化したモデルです。極太のツインチューブフレームのようなカバーを採用しているほか、大型のラジエターや80年代のGSXシリーズを思わせるような流れるデザインに仕上がっています。従来のネイキッドバイクの造形でありながらも、レーサー要素を取り入れた見た目といえるでしょう。デザインは80年代にタイムスリップしたようなスタイルですが、2000年まで発売されていた車両なのです。

ヤマハ「TZR50R(1993)」

 ヤマハ「TZR50R」も、原付には見えないレーサーレプリカのひとつです。一見すると250ccのバイクに見えるほどのボリューム感がありますが、装備では「NS-1」に引けを取らず、本格的なレーサーとして仕上がっています。「NS-1」と異なる点として、従来のバイクのように燃料タンクを装備しており、10L?とかなりの容量を誇る点が挙げられます。さらに、メットインがない代わりにシート後方に5.5L?の収納スペースを設けている点も魅力でしょう。「NS-1」よりは趣味的な要素が強い車両といえるのではないでしょうか。

 惜しくも1997年に販売を終了してしまいましたが、欧州では現役で活躍しているバイクです。同じサイズであるアプリリアやデルビなど、50ccレーサーのライバルとして存在しており、2乗りが可能な設計になっています。サイズも国産モデルより大きく、外見も同社の「YZF-R6」に近いモデルといえます。

アプリリア「クラシック50」

 最後に紹介するのは、上記でも登場したイタリアのオートバイメーカー、アプリリアの「クラシック50」です。ホンダの「マグナ50」のようなアメリカンタイプではありますが、その大きさは250ccに見えるほどの迫力があります。

 その理由は、ダブルクレードルフレームにアメリカンスタイルのスイングアームを採用した設計にあります。また、2人乗りを想定しているかのようなシートに大型のラジエターを装備しており、全長は「マグナ50」を大きく上回る2160mmと、かなりの大きさであることが伺えるでしょう。これは、ヤマハ「ビラーゴ250」とたった30mmしか違いません。つまり、国産250ccアメリカンと引けを取らないサイズ感があるということです。

「クラシック50」の一番の特徴は、何といってもエンジンでしょう。アメリカンタイプのバイクでありながら、2stロークのエンジンを搭載しているのです。誰もが想像するような「ドドドド」というアメリカン特有の排気音ではなく、2stレーサーのような「パーン」と気持ちの良い拭け上がる音が楽しめます。50ccに限らず、従来のバイクの中でもかなり特徴的な1台といえるでしょう。

※※※

 50ccのバイクといえばスクーターや小さいバイクを想像しやすいですが、中には今回紹介したようなフルサイズのバイクに近い車種も存在しています。この他にもフルサイズの50ccのバイクは多く存在しているので、「普通車や原付の免許しか持っていないから運転できない」と諦めていた方は、今回紹介した車種のような大きい50ccのバイクも検討材料に入れてみるのも良いかもしれません。

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