MotoEライダー 大久保 光のレースレポート「日本人初のMotoEライダーとしての2021年シーズン最終戦」
バイクのニュース / 2021年9月28日 19時0分
日本人初のMotoE(FIM Enel MotoE World Cup)ライダーとして、2021年シーズンを戦うことになった大久保 光 選手のレースレポート第12弾! 今回は、MotoEワールドカップ最終戦をレポートしてくれました。
■レーシングアクシデントの怖さを再認識した最終戦
こんにちは! レーシングライダーの大久保光です。皆様いかがお過ごしでしょうか?
私はMotoEワールドカップの最終戦を終え、ひと段落ついているところです。日本への帰国は10月下旬を予定しており、それまではヨーロッパに滞在予定です。
ちなみに現在は、スペインのバルセロナに滞在中ですが、10月にはウクライナに移動しようと考えています。
新型コロナウイルスの感染拡大前まではウクライナ を拠点にしていたということもあり、久々の訪問に胸が高まる気持ちです。
久しぶりに会う人達や見る街、そして新しいビジネスもあるので、楽しみつつもしっかりと頑張っていきたいと思っています。
また帰国後のシーズンオフも、ミニバイクなどを使って様々なレースに参戦したいと考えていますので、休まずレースをしていく予定です(笑)。
MotoEワールドカップに参戦する日本人初のMotoEライダー、大久保 光 選手
今回はそんななかでも、自身のメインレースであるMotoEワールドカップ最終戦について、お話ししたいと思います。
最終戦は、MotoGPサンマリノグランプリとの併催でおこなわれたため、MotoEは土曜日にレース1、日曜日にレース2というスケジュールでした。
そのため予選は土曜日の朝となり、通常のレースウィークに比べて、フリー走行が1本減る形となります。
サンマリノグランプリがおこなわれたミサノサーキットは、以前、私もスーパースポーツ世界選手権で何度か走ったことのあるサーキットなので、とても楽しみにしていました。
そして迎えたレースウィーク。金曜日は天候が不安定で、1本目の走行がドライ、2本目の走行がウェットと、いろいろなコンディションを走ることが出来、それぞれ初日は総合6番手となりました。
MotoEワールドカップに参戦する日本人初のMotoEライダー、大久保 光 選手
土曜日の公式予選は、本来ならばいつも通り1周のEポールがおこなわれる予定だったのですが、時間の関係上、急遽計測3周のみの予選となりました。
そこでしっかりとタイムを出せていればよかったのですが、アタックラップにミスをしてしまい、タイムを思うように伸ばすことができず12番手となります。
さらにレース1では、大きなアクシデントがありました。スタート直後の3コーナー立ち上がりで、私の前方を走るライダーが大きくハイサイドを起こして転倒。ライダーがコース上に残っているところを避けられず、そのままそのライダーに乗り上げてしまいます。
正直、乗り上げてしまった直後は頭が真っ白になってしまい、そのまま転倒リタイアとなってしまったことよりも、ライダーの安否がとても気になり、ナーバスな気持ちとなっていました。
幸い、骨折はしたものの命に別状はなく、相手側のチーム監督ともしっかりと話すことができ、一安心。その夜は、乗り上げてしまったライダーさんともメールで話すことができ、お互いに、レースアクシデントで仕方がなかったという話で和解することができました。
やはりレースをやっていると、このような事故が避けられない時もあります。改めて危険なスポーツをしているということ、他人の命を奪ってしまうこともあるということをしっかり肝に銘じ、お互いにリスペクトし合ったレースをしていきたいと強く思いました。
レース2は、レース1を走ることが出来なかったため、他のライダーよりデータが少なく、厳しい状態でのスタートとなりました。
またレース1の件もあり、1周目はいつもより慎重に走っていきましたが、その後ペースを徐々に上げ、順位を上げていくことができ、6位で最終レースを終えました。
MotoEに1年間、しっかりと参戦してきましたが、結果的には非常に悔しいものとなりました。しかし、前半戦での課題となっていた、レース終盤にペースが落ちるという弱点を克服できてきたことは良かったと思います。
弱点を克服できたことで、後半戦は5位、6位と入賞することもできました。
そして現在、来年もMotoEに継続参戦できるように交渉中です。来年はしっかりとチャンピオンを獲得できるよう、シーズンオフのトレーニングを頑張っていきます。
皆様、今年1年間、応援ありがとうございました。
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