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『小野木里奈の○○○○○日和』 個性の違うBMW Motorradの2台を徹底調査!

バイクのニュース / 2021年10月25日 13時0分

『小野木里奈の○○○○○日和』は、今までに乗ったことのあるBMW Motorradの「G310R」と「R nineT Scrambler」の魅力を徹底調査します。

■個性が違う2台のBMWの魅力を徹底的に比較します

 皆さん、こんにちは!小野木里奈です。前回の試乗記では、BMW Motorradの「G310R」をご紹介させていただきました。この時の試乗で、私の中でBMWはおじさま方に人気な印象のバイクだったのが、試乗したことで一気に印象が変わり、私たちの世代や初心者ライダーの方でもとても楽しめるバイクなんだと痛感させられました。

 実は、「G310R」とは別で、BMWの「R nineT Scrambler」にも試乗したことがありました。それは、JAIA輸入車二輪試乗会で乗らせていただいたバイクです。海外バイクは、正直申し上げるとお値段はお高めですし、中々手が出しづらいもの。ですが、BMWのバイクに2度乗らせていただく機会があり、せっかくなのでこの2台で私自身どちらが好みだったかを比較しながら、ズバリ、お話ししていきたいと思います。

「R nineT Scrambler」は高級感のあるデザインが特徴です

 まず、外見からいきましょう。「R nineT Scrambler」は、赤ワインのような色味のシートが特徴的で高級感のある渋いデザインである一方、「G310R」はスポーティーで風を切る動きのあるアクティブなデザインと、なんだか正反対なタイプです。

 私だったらどちらが好みかといいますと…「G310R」です!! 元々、スポーティーなバイクが好きということも理由にありますが、特に魅了された点はこのバイクの後方部分のデザインです。リアタイヤとタンデムシートが上につんと向いた高さとの空間が、まるでシートが浮いているようなんですよね。そして、「G310R」をサイドから見た時に、タンクからタンデムシートまでのラインが、まるでチーターが走って獲物を狩る時に、しっぽがその走りに釣られて揺れて動いている形を連想してしまいます。このようなうねった形状のデザインが私はとても好きなんですよ。

太陽の光を浴びたらよりキラキラ輝くフロントフォークも好き

 そして、モノトーンのカラーリングに、他と差別化するようにエンブレムとフロントフォークを日の光のような眩しいイエローゴールドにすることで、ただのモノトーンバイクじゃないことが認識できます。このフロントフォークの色は、他の2色のタイプにも共通して使用されていて、車種の統一感も感じますね。太陽の光を浴びたらよりキラキラ輝いて見えそうです。

正面から見た時の左右に張り出すボクサーエンジンの存在感は迫力あります

 その一方、「R nineT Scrambler」は、当初私が持っていたBMWに対してのイメージ通りのデザインです。それは、「R nineT Scrambler」のメタリックグレーのボディカラーです。このデザインの面白いポイントは、サイドから見たら特に写真だと気づきにくいのですが、正面から見た時の左右に張り出すボクサーエンジンの存在感! 対向車でこのバイクが走っていたら、思わずこのエンジンに目を奪われてしまいますよね。

 本音を言うと、デザイン面では本当にどちらを選ぶのか悩みました…(笑) なぜかというと、このシートのボルドーが大人っぽくて他では中々見かけないカラーなのがとても印象的だったからなんです。この独特な渋い赤のシートカラーと質感は高級ソファの一部のように見えてしまうんですよね。

「R nineT Scrambler」のデザインは、どんな服装でも似合いそう

 そして、何より、「R nineT Scrambler」のデザインは、「G310R」よりも合わせられる服装の範囲が広いのではないでしょうか。スポーティーなバイクジャケットから、革ジャンをはじめとしたクラシカルなものまで、ライダーが色んなファッションを楽しめるかなと思います。

 外見面では、どちらを選ぶのか迷ってしまったのです。ですが、「G310R」も3色展開で、実際に試乗したモノトーンメインのコスミック・ブラックはファッションに遊びがきくデザインかな、と思ってわずかな差でしたがこちらを選びました。

正直足つき性はどちらのバイクも変わりがありませんが、車重に違いがあります

 続いて、足つき面です。これは、またしても「G310R」の方が良かったのです。ですが、これもとても微妙な差です(笑)「G310R」のシート高は785mm、「R nineT Scrambler」のシート高は790mmと、5mmというごくわずかな差でした。正直この足つき面はどちらでも良いのかなと。

 ただ、ここで注意したい点は車両重量です!「G310R」は164kg、「R nineT Scrambler」は224kgと、大きな差があります。この60kgの差を特に感じたシーンは、押し歩きする時と発進前にサイドスタンドをはらって車体を地面から真っ直ぐに立てさせるために起こす時です。感覚的には、「G310R」は起こすときに掛け声が“よっこらせ”なら、「R nineT Scrambler」は“どっこいしょー!”という感じ(笑) 60kgといったら平均的に見て、大人1人分乗っかった状態のバイクを押し歩きしたり起こしているということになりますもんね。「R nineT Scrambler」は、直立してしまえば、ずっしりとしていますし、この飛び出しているエンジンも、エンジンをかける前なら私でもバランスを取って支えることはできました。

「G310R」のアクセルを開けると風が吹き抜けるような音がして好印象

 それでは、いよいよエンジンをかけてからの比較でございます! エンジンをかけた時の音はだいぶ違いがあります。「G310R」はキュルルという高めの音をきっかけに、車体からアクセルをひねると風が吹き抜けるようなちょっと湿ったような雰囲気がします。

「R nineT Scrambler」は、乾いたようなダイナミックな音に圧倒されます

「R nineT Scrambler」は、エンジンをかけた瞬間にドゥルルルルルっ、と低めで力強い音! 大型の排気量だからということもありますが、乾いたようなダイナミックな音は圧倒されます。正直、「R nineT Scrambler」の方がインパクトもあるし、好きだなって思いました。また、エンジンかけた時、ボクサーエンジンの振動が全身にすごい伝わってくるのと、しっかり支えてからエンジンをかけないとこの揺れで倒れる可能性もあるので、ドキドキしながらもそういうバイクを扱えるという優越感にも浸れるのが楽しいなと(笑)

 逆に、「G310R」は車体の重さが軽いので、吹き抜けるような音がしても、車体のバランスを取りやすいからこそこの安定感があります。

“ビギナー向け?”の「G310R」の方が扱いやすい

「G310R」の方がやはりビギナー向けかな、とこの段階でも感じられますね。ちなみに、音は「R nineT Scrambler」が好みです! エンジンをかけた時のインパクトにやられました(笑)

 さて、走った時の感覚はどうでしょうか。安定感があり、300ccのクラスとは思えないクイックな加速の「G310R」。車体が扱いやすい重さだからこそ、ライダーの動きに順応してくれる優等生さがあります。急なカーブを初心者ライダーでも操作しやすい車体のバランス感覚はとてもありがたいですね。「え!BMWってこんなに乗りやすいバイクなんだ!」と、当初は乗り慣れているライダーの方々のためのブランドと思っていた印象を良い意味で裏切ってくれたのです。

運転すればするほど心地良く走れるのは「R nineT Scrambler」

「R nineT Scrambler」は走り出した時に思わず、「わ!?なんだこれ!?」と口に出してしまいます(笑) もう、このボクサーエンジンの横への揺れもすごいのですが、それが運転していてとっても心地いいのです!

 加速するたびにボクサーエンジンの鼓動を感じることができて、繊細なテクニックが求められます。私はまだまだですが、そういうレベルでもバイクの運転操作をしていて気持ちいいと感じられるバイクです。

 どちらが好みだったかと聞かれると、はい。「R nineT Scrambler」でございます。もちろん「G310R」も、ただ乗りやすいだけでなく、ライダーの体重移動に瞬時に反応してくれるのが、ライディングにおいてのワクワクさがあります。ただ、そのワクワク感やエキサイティング度が「R nineT Scrambler」の方が大きかったんですよね。そこが1番の理由かなと思います。

試乗した瞬間にボクサーエンジンの魅力に取り憑かれました

 アクセルを開くたびに「ブルルルっっ」と全身に響く音と振動、そしてボクサーエンジンによる左右への動きも全て、操っている瞬間が心地いいのです。初心者向けのバイクかといわれたら、こちらの「G310R」を選びますが、総合的に楽しかったバイクはこの「R nineT Scrambler」です。

 いかがでしたか。今回は、BMWの「G310R」と「R nineT Scrambler」を比較したお話をさせていただきました。当たり前ですが、同じBMWでもデザインや排気量、乗り味が違うので、それぞれを乗ることで片方の魅力を再確認することができるのは面白いですよね。

1台を乗り続けることで、どんどん掘り下げてそのバイクの特徴を発見することもできますが、他のバイクを知ることで発見できるものもあります。今後も、共通点を持つバイクで比較した時に、私が感じたことをお話しできたらいいなと思います。

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