大型自動2輪免許取得への道 教習所での指導は知らなかったことばかり!?
バイクのニュース / 2021年11月17日 17時0分
レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、大型自動2輪免許取得に向けて『レインボーモータースクール和光』に通い、さまざまな発見が楽しいと言います。どういうことなのでしょうか?
■教習所で受けた指導は、新鮮なことばかりだった
大型自動2輪免許が教習所で取得できる時代になり、バイクの免許は中型(400cc以下)までだった1960年生まれの僕(筆者:木下隆之)は、かつて憧れたナナハンライダーになるべく『レインボーモータースクール和光』に通った。
じつは『レインボーモータースクール和光』の門を叩く前に一度だけ、運転免許試験場での一発試験を受けようと画策したことがある。だが、多くの人に引き止められた。
というのも、技能的にはそれほど不安を抱えていなかったものの、安全確認や法規への認識の甘さが不安視されたからである。
たとえば、バイクにまたがって道路上で停止中に、左足でギアチェンジする際は右後方を目視で確認してから右足を地に着けなければならない。なぜなら後続車両と接触するかもしれないからだ。あるいは右側への重心移動で立ちゴケするかもしれない、というライダーとしての基本を知らないからである。
技能教習にはいくつかの難所がある。たとえば「低速クランク」では、バイクを傾けるとパイロンに触れてしまうほど通路が狭いため、ハンドルを切って曲がる。ローギアでトロトロとクリアする必要がある。エンストギリギリの速度である。
「低速クランク」
ここで指導されたのは、エンジン回転数を上げ、半クラッチによってバイクに推進力を与え、先を急ごうとするバイクを右足の後輪ブレーキでなだめすかす。ブレーキコントロールで速度調整するというのだ。
まあ、クラッチを切ったり繋いだり、スロットルを捻ったり閉じたりしながらでもクリアできないわけではないのだが、エンストの危険がある。という理由で、半クラッチでのチャレンジになるのだ。こんなことも、指導されなければわからない。
ちなみに、1速でクリアすると2速に挑戦させられる。3速での低速クランクにもチャレンジさせられた。自主的に4速にも挑んでみた。
「一本橋」
難所「一本橋」も同様に、半クラッチ操作が必要のようだ。中型2輪は7秒、大型2輪は10秒以上の時間をかけて、ゆっくり渡り切らなければならない。つまり、大型2輪はより低速走行が強いられる。ここでも低速クランクと共通しており、エンジン音を響かせながら半クラッチで推進力を維持。早く渡り切ろうとするバイクを右足ブレーキで押さえ込みながらの走行が強いられる。
教習開始直後は、クラッチを切ったり繋いだりして渡ろうと挑んだが、速度が安定せず脱輪(落下)してしまった。なるほど、バイクに推進力を与え続けていた方が安定する、ということを知った。
「パイロンスラローム」は、逆に半クラッチや右足ブレーキ操作は厳禁だ。ギアは2速に固定し、体重移動でバイクを傾け、倒れそうなそのタイミングでアクセルを煽り、車体を起こす。これをパイロンの間隔に合わせてリズミカルにこなす。ハンドルの切れ角は最小限に留めたい。速度や難所によって、操作の基本的な考え方が異なるのだ。
レインボーモータースクール和光では、教習の進行具合によって、胸のゼッケンが異なる。教官が教習生を見て、どのレベルまで習熟しているかがひと目で判断できるようにとの配慮だろうが、僕にとってもこのゼッケンはとても興味深いものだった。入所直後は緑ゼッケンであり「大型」や「中型」の文字がプリントされている。進行具合によって、数字が大きくなる。
『レインボーモータースクール和光』で大型自動2輪免許の教習を受ける、レーシングドライバーの筆者(木下隆之)
教習開始の頃には、数字の大きな教習生が頼もしく思え、まるで高校の上級生を見るような気持ちになったのが不思議だった。逆に自分がその立場になると、ちょっと胸を張りたくなる心理状態になる。昇格にワクワクした。もはやここは僕にとって母校になるのだと思った。
教習所内のコースには、「坂道発進」「40km/hからの急停止」「踏切」「波状路」など、数々の難所が設定されているのだが、中型バイク経験者ならば、さして障害にはならないだろう。
日頃はレーシングドライバーとして講師の立場になることも少なくない僕だが、この年齢になって教わることの楽しさを知ったのは意外であり、教えることのコツのようなものを掴んだのは、嬉しい副産物だった(つづく)。
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