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それは家族か悪霊か? 一切の救いを排除した最恐ホラー『ダーク・アンド・ウィケッド』

バイクのニュース / 2021年11月25日 17時0分

不可解な恐怖が姉弟を追い詰める非常に純度の高い最恐ホラー映画『ダーク・アンド・ウィケッド』が、2021年11月26日(金)より全国ロードショーされます。

■ホラーファンなら見逃せない一本

 古くからスリラー/ホラー映画に“田舎”や“家族”といったテーマは不可欠ですが、さらにそこから一切の救いを排除した最恐のホラー映画が『ダーク・アンド・ウィケッド』です。

 本作のあらすじ自体はとてもシンプル。父の病状が悪化したと聞いたルイーズと弟マイケルは実家に帰りますが、なぜか母は子どもたちを歓迎せず、「来るなと言ったのに」と突き放します。しかも翌日、母は納屋で首を吊って死んでいました……。ルイーズたちは自身の家族に起こった悲劇を受け入れられませんが、その後も実家の周囲では不可解な現象が相次ぎ、あり得ないものを見るようになっていきます。

 なぜ母は自殺したのか? この不可解な現象の数々は何なのか? 今すぐ逃げ出したい姉弟ですが、病床の父親を放置するわけにもいきません。目に見えない恐怖と現実的な問題との板挟みが彼女たちを足止めし、じわじわと精神的に追い詰めていきます……。人物の背景を少しずつ描くことで恐怖の謎に迫るのではなく、謎を謎のまま展開することで限界のない恐怖を生み出す手法は、即効性のホラー・ドラッグとでも例えたくなる、非常に純度の高い恐ろしさです。

 なお、本作で怪しい“神父”を演じるザンダー・バークレイは数々の大作映画からカルト映画まで出演してきた名優ですが、キャリア初期には『マッドマックス』風のディストピアSFバイオレンスアクション『戦慄の暴走ストリート』(1988年)で、「インディアン・チーフ(1949年モデル)」に乗る主人公を「ハーレーダビッドソン・パンヘッド(1948年モデル)」で追う長髪ブロンドの悪役を演じていたりします。

『ダーク・アンド・ウィケッド』(c)2020, Panther Branch, LLC All Rights Reserved

 Netflixドラマ『アンブレラアカデミー』(2018年~)などで知られる主演のマリン・アイルランドが徐々に憔悴していく表情演技は、『ヘレディタリー/継承』(2018年)のトニ・コレットに勝るとも劣らない怖さ。どのシーンを切り取っても薄暗くザラついていて、まるで呪われた絵画のよう。「心の底から不可解な恐怖に浸りたい」というホラーファンには絶対おすすめの『ダーク・アンド・ウィケッド』は、2021年11月26日(金)より新宿シネマカリテほか全国ロードショーです。

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