電動バイクレース『MotoE』第2戦フランス大会 大久保光選手がレース1で初の表彰台を獲得!!
バイクのニュース / 2022年5月19日 17時0分
2022年5月14日、15日、電動バイクレースFIMエネルMotoEワールドカップ第2戦フランス大会の決勝レースがル・マン-ブガッティ・サーキットで行なわれ、レース1で大久保光選手が3位フィニッシュを果たし、MotoEで日本人ライダーとして初となる表彰台獲得を成し遂げました。
■素直に嬉しい、日本人で初めてMotoE表彰台に立った大久保選手
電動バイクによって争われる世界選手権『FIM Enel MotoE World Cup』(以下、MotoE)第2戦は、MotoGP第7戦フランスGPの併催で行なわれました。金曜日の予選では、2回のフリー走行で総合9番手以下のライダーが挑むQ1からQ2に進出したカサデイ選手がポールポジションを獲得。また、同じくQ1からの予選となった大久保選手は、Q1を突破して6番手を獲得しています。
MotoE初表彰台を獲得した大久保光選手
土曜日に行なわれたレース1は、ポールポジションスタートのカサデイ選手がレースをリードし、2番手にケビン・ザンノーニ選手、そしてスタートを得意とする大久保選手が8番手から3番手に浮上します。
3周目を迎えた時点で、3番手の大久保選手と4番手のエガーター選手の間には1秒以上の差がありましたが、次第にその差が詰まり始めます。
そして残り2周、エガーター選手が大久保選手をパス。大久保選手は4番手に後退しました。
一方、カサデイ選手とザンノーニ選手は最終ラップに接戦のトップ争いを展開します。激しいトップ争いの中、13コーナーのブレーキングでザンノーニ選手のフロントタイヤが切れ込み、転倒。この結果、MotoE参戦4年目のカサデイ選手が初優勝を飾り、エガーター選手が2位フィニッシュ。そして大久保選手が3位となり、MotoEで初表彰台を獲得しました。
スタートを得意とする大久保選手(#78)。レース1では序盤にポジションを上げたことが表彰台につながった
開幕戦のスペイン大会後、大久保選手は「ル・マンでは表彰台に上がりたい」と語っており、得意とするサーキットで、その言葉を実現しました。大久保選手はレース後、MotoGPドットコムのインタビューで次のように語っています。
「昨日のフリー走行から調子は悪くなかったので、なんとか表彰台に上れるかなと思ってレースをしていました。レース展開としては反省することもあって、いいスタートで3番手に浮上したのですが、前の2台に離されてしまいました。残り2周で後ろから来たドミニケ・エガーター選手に抜かれてしまって、今回のレースは(表彰台は)厳しいかなと思っていたのですが、最終ラップにドラマがあって、表彰台に上れました。ラッキーなところもありましたが、でも、これがレースです。今は嬉しい気持ちでいっぱいです」
■レース2はエガーター選手が優勝
日曜日に行なわれたレース2は、序盤はレース1同様の展開となりました。カサデイ選手がレースをけん引し、2番手にザンノーニ選手、3番手に大久保選手が続きます。
レース2では終盤にグループでのレース展開に。車両重量が重いだけに、接戦では繊細な操作が必要とされる
しかし2周目、エガーター選手にかわされ、大久保選手は4番手に後退。5周目には3番手のザンノーニ選手に迫りますが、一方で5番手のエリック・グラナド選手も大久保選手に接近していました。大久保選手は8コーナーでグラナド選手、その後ニッコロ・カネパ選手にもかわされ、6番手に後退します。
トップ争いは最終ラップに接戦となり、2番手のエガーター選手が切り返しの3、4コーナーでカサデイ選手をパス。エガーター選手が今季初優勝を飾りました。
エガーター選手はスーパースポーツ世界選手権(WSS)にも参戦して3勝を挙げており、波に乗っていると言えそうです。2位はカサデイ選手、3位はカネパ選手が獲得。大久保選手は6位でレース2を終えました。
また、2020年、2021年のMotoEチャンピオンであるジョルディ・トーレス選手は、レース1序盤で転倒を喫した際、後続のバイクと接触して左足の腓骨を骨折し、レース2を欠場しました。
フランス大会レース1で表彰台を獲得したマッティア・カサデイ選手(中央)、2位のドミニケ・エガーター選手(左)、そして初の表彰台となる3位の大久保選手(右)
MotoE第3戦イタリア大会は、5月28日、29日にムジェロ・サーキットで決勝レースが行なわれます。
■FIMエネルMotoEワールドカップとは……
2019年にスタートした電動バイクによるチャンピオンシップ。MotoGPのヨーロッパ開催グランプリのうち数戦に併催され、2022年シーズンは各2レース、7戦14レースが予定されている。バイクはイタリアの電動バイクメーカー『Energica Motor Company(エネルジカ・モーターカンパニー)』の電動レーサー『Ego Corsa(エゴ・コルサ)』のワンメイク、タイヤはミシュラン。2022年シーズンのMotoEには11チーム18名のライダーが参戦し、唯一の日本人ライダー大久保光選手は2年目のシーズンを迎えている。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【インタビュー】MotoEマシン、ドゥカティ「V21L」に備わる独自の電気ブレーキと冷却システムとは
バイクのニュース / 2024年4月27日 13時10分
-
【インタビュー】2024年MotoE電動レーサー、ドゥカティ「V21L」はいかに進化したのか
バイクのニュース / 2024年4月23日 13時10分
-
【インタビュー】元SBKライダーのチャズ・デイビス選手が解説する、電動バイクレースMotoEの戦い方
バイクのニュース / 2024年4月18日 12時10分
-
サスティナブル素材50%超の2024年MotoEタイヤ ミシュランのピエロ・タラマッソさんに聞く独特なデザインの意味とは
バイクのニュース / 2024年4月17日 15時10分
-
【MotoGP第3戦アメリカズGP】スプリント・決勝レースともに転倒リタイアの中上選手。ホンダの苦戦続く
バイクのニュース / 2024年4月16日 14時10分
ランキング
-
1大谷翔平の会見にまさかの“乱入者”「お邪魔させてもらう」 笑顔の51歳が話題「可愛すぎる」
Full-Count / 2024年5月5日 14時50分
-
2大谷翔平がまたポルシェ贈呈!しかし… もらった監督がお茶目に公開、米記者「おもちゃの車だ」
THE ANSWER / 2024年5月5日 9時44分
-
3ネリ、異例のグラブ変更要求 愛用品→日本製「見た目が小さい」 井上陣営は困惑「よくわからない」
THE ANSWER / 2024年5月5日 15時9分
-
4【マリーゴールド】ロッシー小川氏 ノアへの再参戦は「要望があれば、また来ますよ」
東スポWEB / 2024年5月5日 6時8分
-
5清水東高率いて1982年度全国選手権Vの勝沢要さんが死去 85歳 「清水三羽ガラス」や武田修宏らJリーガー育てる
スポーツ報知 / 2024年5月5日 16時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください