1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

電気のハナシVol.2! アンペアとワットの違いとは

バイクのニュース / 2022年8月10日 9時0分

電気を表す単位には「アンペア」や「ワット」などが挙げられます。では、アンペアとワットは、どういった点が異なるのでしょうか。

■アンペアとワットの違いとは

 電気を表す単位には「アンペア=A」や「ワット=W」、「ボルト=V」などがあります。これらは、どういった点が異なるのでしょうか。

家庭の電気を管理するブレーカー家庭の電気を管理するブレーカー

 そもそも、アンペアは電流、ワットは消費電力を、ボルトは電圧を表す単位です。そしてアンペアは、電気が流れる量=電流を表す単位であり、家電等を使用する時に、一度に使う電気の量を示しています。

 例えば、一般家庭でアイロンを使う場合は14A、ヘアードライヤーを使う場合は12Aの電流が使用される目安になります。また、私たちが普段生活するうえで、大多数が任意の電力会社と電気の契約をしています。実は、その契約内容には一度に利用できる電流の量も決められているのです。

 例えば、電気ケトルや電子レンジなどの家電を同時に使った時に、家のブレーカーが落ちてしまった経験がある人もいるかもしれません。あれは、契約しているアンペア数より、一度に使った電化製品のアンペア数の総和が大きくなった結果、起こる現象となっています。

電化製品によっては使用できる電圧が違うので要注意電化製品によっては使用できる電圧が違うので要注意

 ワットは、1秒間あたりに実際に消費される電気の量=消費電力を表します。

 電球の場合は、ワット数が大きければ大きい程、消費電力が大きくなるため電球は明るく光ります。また、モーターを動かす力もワット数が大きい程パワフル。例えば、扇風機の消費電力は50Wから60Wが目安ですが、これがエアコンになると45Wから2000Wと、消費電力の目安の幅が広がります。

 理由は、エアコンで暑い部屋の温度を下げる際には、モーターを動かす力がたくさん必要になるため、たくさんの電力を消費しますが、部屋が涼しくなるとその後の電力消費は少なくて済むから。この幅が、消費電力の幅ということです。

 一方で、扇風機の場合はモーターで羽を回す速さの差しかないため、消費電力の差は小さくなります。また、消費電力が高いほど多くのエネルギーを使うことになるため、電気代も高くなる傾向にあります。

日本の家庭用コンセントは100ボルトが基準日本の家庭用コンセントは100ボルトが基準

 ボルトは電圧のこと。日本の電圧は、一般的に100ボルトが基準として定められているため、一般家庭で使われるような電化製品は、100Vを基準に作られています。しかし、工場や会社などで使われるような業務用の電化製品は、200Vを基準に作られている場合があるほか、海外では電圧の基準が100ボルトより高い数値で設定されている場合もあるようです。

 例えば、タイやインドネシア、フィリピンなどは220V、スイスやイギリス、フランスなどは230Vといった具合。そのため、日本の電化製品を海外で使用する際には変圧器が必要な場合があり、変圧器を使用しないと、電圧が高すぎて電化製品が故障する可能性があるので要注意。

 海外旅行へ行った際に日本の電化製品を持参する場合は、行先の国の電圧をチェックし、必要に応じて変圧器も持っていくようにしましょう。

■アンペア、ワット、ボルトは計算できる?

 アンペア、ワット、ボルトはそれぞれ計算式で求めることが可能です。

 計算には、アンペア(電流)×ボルト(電圧)=ワット(消費電力)という計算式を使用。電気を水に置き換えるとイメージがしやすいと思いますが、蛇口から水を出す場合、蛇口をひねったときの水の流れがアンペア、蛇口をひねる=水圧がボルト、蛇口から流れた水がワットという考え方です。

 蛇口を小さくひねると少ない水が流れ、大きくひねると大量の水が流れるイメージを持つと、各単位とその計算式の意味を理解しやすいでしょう。

電気で走る原付一種バイクTROMOX「MINO-B」電気で走る原付一種バイクTROMOX「MINO-B」

 では、これらを踏まえて、電動バイクのスペックを見てみましょう。

 例えば、原付一種クラスTROMOX「MINO-B」の場合、定格出力は600W、バッテリー容量は1860Wh(60V/31Ah)、充電は100V対応と記載されています。定格出力は簡単にいうと最大出力のこと。バッテリー容量は先ほどの式を当てはめて、60V×31Ah=1860Whと計算できます。

 これが電動大型二輪クラスのZero Motorcycles「SR/F」になると、定格出力は40kw。40kwは40000Wであるため、大型二輪クラスは原付一種クラスに比べても、6倍以上の消費電力を誇るということがわかります。

電気で走る中型スクーターBMW「C evolution」電気で走る中型スクーターBMW「C evolution」

 駅伝の引率車両としても活躍する、BMW「C evolution」のスペックで見ると定格出力は19kw、つまり190000Wです。前述の「SR/F」と比べると定格出力は半分ほどになりますが、こちらは普通二輪クラスなので、十分なパワーだといえるでしょう。

 一方で、充電に関しては200Vのみ対応となっているため、一般家庭で充電する場合は200V専用のコンセント工事をするか、充電スポットを利用して充電をする必要があります。そのため、ツーリングに行く場合も充電スポットの場所を確認しておくと安心です。

 ちなみに、電動キックボードの多くはバッテリーを取り外せるため、一般家庭でバッテリーの充電が可能。電動バイクや電動キックボード、電動アシスト自転車などの購入を考えている人は、走行性能だけでなく、バッテリーは取り外し可能か、家庭で充電できる100V電源対応なのか、などもチェックしておくと良さそうです。

※ ※ ※

 私たちの生活において電気はなくてはならない存在ですが、アンペアやワットなどの単位を気にする機会は少ないと思います。しかし、電動バイクや電気自動車など、移動手段にも電気が利用されるようになってきた昨今、今一度電気について理解を深めてみるのも面白いのではないでしょうか。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください