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一体どうすればいい? 反則金や罰金を払えない際の対処法

バイクのニュース / 2022年9月19日 9時0分

交通違反をしてしまった際の、反則金や罰金を払えなかった場合の対処法をご紹介します。

■反則金と罰金はまったく別のもの

 うっかり交通違反をしてしまったけど、反則金や罰金を払えなかった場合、どうすればいいのでしょうか。

反則金と罰金はまったく別のもの反則金と罰金はまったく別のもの

 交通違反を犯すと、その違反の程度に応じて違反点数が加算されることになります。そして、軽微な違反を除いて、ほとんどのケースで違反金(反則金・罰金)が科せられます。交通違反は法律的には、刑事犯罪として手続きを進め、裁判をおこなって刑罰が決定されます。しかし、膨大な件数が発生する交通違反に対して、1件ずつ裁判をおこなうのは現実的ではありません。

 そこで、軽微な交通違反については「交通反則通告制度」が設けられました。同制度は、反則金を納めることで裁判等の手続きが免除され、行政手続きのみに簡略化できる仕組みです。交通反則通告制度は、行政機関および違反者の負担を減らすことを目的に、設定されました。

軽微な交通違反については「交通反則通告制度」が適応されるため、裁判はおこなわれない軽微な交通違反については「交通反則通告制度」が適応されるため、裁判はおこなわれない

 交通違反をした際に科せられる違反金には、「反則金」と「罰金」の2種類があります。同じ意味だと思っている人も多いかもしれませんが、実はこのふたつはまったく性質が異なるもの。

 まず反則金は、違反点数が6点未満の軽微な交通違反に科せられるものです。違反をした際に、警察官から「交通反則通知書」、いわゆる「青キップ」が発行され、反則金を納めれば刑事罰を受ける必要がなくなります。そのため、反則金を支払えば刑事上の責任は問われないので、前科もつきません。

 一方の罰金は、違反点数が6点以上の重大な交通違反を犯した者に対して「赤キップ」が発行され、簡略化された裁判がおこなわれてから、刑事罰である罰金が科せられます。なお、罰金の具体的な金額は、裁判官の判決によって決定するため、反則金のように最初から決まっているわけではありません。また、赤キップを受けると前科がつくことになります。

スピード違反を取り締まるオービススピード違反を取り締まるオービス

 例えば、一般道でスピード違反をした場合、速度超過が29km/h以下であれば、青キップが発行され反則金となります。しかし、速度超過が30km/hを超えてしまうと、赤キップとなり罰金が課されるというわけです。さらに赤キップは違反点数が6点以上なので、免許の停止や取り消しの処分を受けなければなりません。

 また、6点未満の軽微な交通違反をすると、警察官からすぐに青キップが交付されると同時に、「反則金仮納付書」が渡されます。反則金の納付期限は、青キップを受け取った日から8日以内です。反則金の納付場所は銀行か郵便局で、支払えるのは窓口が開いている平日の時間帯のみ。なお、コンビニエンスストアでは支払うことができません。

 しかし、一部の自治体ではインターネットやATMからの納付が認められています。そして、今後はクレジットカード決済をはじめとしたキャッシュレス化が導入され、全国に拡大する予定。加えて、コンビニエンスストアでも納付ができるよう検討されているようです。

 なお、支払いは原則として一括払いのみ。分割払いは認められていません。

■反則金・罰金が科せられているけれど手持ちがない!これってどうなる?

 では、交通違反をして青キップを切られたにもかかわらず、うっかり忘れてしまっていたり、手持ちのお金がないために納付期限が過ぎてしまった、といった場合はどうなるのでしょうか。

 まず、納付期限の8日を過ぎると、仮納付書での支払いができなくなります。そのため、期限が過ぎてしまった場合は、各都道府県にある「交通反則通告センター」に出頭し、新たに納付書を発行してもらいましょう。出頭の際は、期限切れの青キップか仮納付書、または運転免許証が必要です。この際に、代理人が手続きをしても問題ありません。

 新たな納付書を受け取ったら、発行日を含めた11日以内に所定の金融機関で納付すれば終了となります。

反則金と罰金はまったく別のもの反則金と罰金はまったく別のもの

 また、諸事情により、交通反則通告センターに出頭できないという人は、青キップを受け取った日から40日ほど経つと、反則金の相当額と送付費用が合算された納付書が自宅に郵送されてきます。この、送られてきた納付書で、支払いをおこなえば問題ありません。

 このように、納付期限が過ぎてしまっても、手続きをして支払いをすれば、すぐに刑事罰が下されることはありません。ただし、その後も反則金の支払いに応じずに、催促状が届いても無視をし続けると、刑事事件としての手続を踏むことになります。検察から出頭命令が下され、出頭後に聴取がおこなわれたのち、起訴または不起訴の判断が下されるという流れです。

 なお、この段階になっても、警察から再三の出頭要請があるにもかかわらず、無視していると逮捕される可能性もあるので要注意。実際に、警視庁では過去に交通違反をしたにもかかわらず、反則金が未納のまま出頭にも応じない500人を超える悪質違反者に対し、一斉に逮捕状を取ったというニュースがありました。

 警察は今後も悪質な反則金未納者に対し、厳しい取り締まりを強化していく方針です。

※ ※ ※

 交通違反の際に支払う反則金と罰金は、似ているようで特性がまったく異なります。反則金は刑事罰を受けることなく違反行為を処理するために支払うのに対し、罰金は裁判を受けて罰金刑に処されたことで支払うもの。

 反則金の支払いが期限までにできなかった時は、交通反則通告センターに出頭するか、納付書が自宅に送られてくるのを待ちましょう。その後、新たな納付書で支払いを済ませればすべての手続きが終了となります。

 ただし、支払いを拒みつづけると逮捕される場合もあるため、最悪の事態になる前に、納付期限を守って支払うことが重要です。

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