半袖半ズボンが危険ならば…肘と膝だけプロテクターをつけるのはアリ?ナシ?
バイクのニュース / 2022年9月2日 9時0分
いくら暑いと言っても、半袖半ズボンのままバイクを運転するのは危険な行為と言えます。では、例えば半袖半ズボンのまま、肘と膝にだけプロテクターを装着すれば、安心といえるのでしょうか。
■バイクは半袖半ズボンで乗ってはいけないの? 肘と膝だけプロテクターをつけるのはアリ?ナシ?
バイクは、クルマのようにボディや窓ガラスに覆われておらず、走行風を全身で感じることができる乗り物です。また、四季がある日本では、季節ごとの違いを肌で感じることもできます。そんな特徴を持つバイクは、たびたび「自由な乗り物」と表現されることもありますが、どんな季節であってもヘルメットを被り、長袖長ズボンでプロテクター入りのジャケットを着たり、バイク用のグローブをつけたりと、準備の手間はかかりやすいです。
暑い時期であっても、半袖半ズボンのままでバイクを運転するのは危険な行為といえます
しかし、ヘルメットは法律で着用を義務付けされていますが、バイクに乗るときの服装やプロテクターの有無については明確に定められていません。だからと言って、たとえ暑い夏の時期であっても、半袖半ズボンのままでバイクを運転するのは危険な行為といえるでしょう。
では、半袖半ズボンのまま、肘と膝にだけプロテクターを装着すれば、安心といえるのでしょうか。
バイクに乗る際の服装として推奨されているのは、長袖を着て長ズボンを履くことです。前述したとおり、バイクは、ライダーをクルマのように外から守ってくれるボディなどはありません。そのため、常にライダーは直射日光や飛び石などに晒されている状態ということです。
半袖半ズボンで肘と膝にだけプロテクターを装着した状態で転倒した場合、肘と膝は守られるかもしれませんが、それ以外の部分は怪我をする可能性があります
もしも半袖半ズボンのまま、肘と膝にだけプロテクターを装着した状態で転倒した場合、肘と膝は守られるかもしれませんが、それ以外の部分は怪我をする可能性が高く、非常に危険です。また、バイクを操作する上で、ニーグリップは必要不可欠なものです。特に夏場は、バイクの車体がとても熱くなり、適切なライディングウエアを着ていないと十分にニーグリップできない状態となります。
もしも半ズボンでニーグリップするとなると、バイクをうまく操作できなくなってしまうだけでなく、たとえニーグリップができたとしても、脚の内側を火傷、または低温火傷してしまう可能性があります。
このように、バイクに半袖半ズボンで乗る行為は法律で禁止されているわけではありませんが、たとえ肘と膝にプロテクターをしていたとしても、安全性を考慮すると、推奨できない行為と言えそうです。
■バイクに乗るときに適した服装は?
では、バイクに乗るときはいったいどのような服装が良いのでしょうか。
一般的に、バイクに乗るときの服装としては、上半身は長袖の服を着用します。半袖より安全とはいえ、長袖一枚ではライダーの体を守ることはできないので、プロテクター入りのジャケットを着用すると安心です。
プロテクター入りのジャケットを着用すると万が一の時でも安心です
警視庁がまとめた『二輪車の交通死亡事故統計(令和元年中)』によると、バイク事故の「致命傷部位」の割合は頭部の35.7%が最も多く、続いて胸部の32.1%が大きな割合を占めています。
ヘルメットの脱落などによる頭部損傷に加え、無防備な胸へのダメージが致命傷となっている状況が浮き彫りとなっています。そのため、肘や背中はもちろんのこと、胸部にもプロテクターの付いたジャケットを着用するか、別で胸部プロテクターを着用するとさらに安全性が高くなるといえるでしょう。
また、下半身にはプロテクター付きのライディングパンツを履くと安全に繋がりますが、破れにくい素材の長ズボンを履き、その上に膝用のプロテクターを装着しても、同等の安全性が確保されます。そして膝は、転倒した際に確実にけがをする部分ともいえるので、できる限りプロテクターを装着したいものです。
プロテクター付きのグローブを使用することで安全性が高くなります
グローブにはプロテクター付きのバイク用グローブを、靴にはライディングシューズなどを着用することで、バイクのシフト操作などがスムーズになります。また、ロングタイプのライディングシューズであれば、くるぶしや脛も保護してくれます。
これら全ての装備を揃えようとすると、かなりコストが掛かってしまいますが、安全の事を考えると必要な出費といえそうです。
※ ※ ※
バイクに乗るときの服装は、どうしてもファッション性よりも、安全性や機能性が優先されます。ですが、近年ではファッション性を優先したり、普段着感覚でバイクに乗りたい、というユーザーのニーズにこたえて、パーカータイプなどタウンユースにも最適なプロテクター内蔵ウェアがメーカーから発売されています。
ファッション性と安全性を兼ね備えたアイテムウェアを積極的に着用し、快適なバイクライフを楽しみたいものです。
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