28歳の若さでこの世を去ったテイクオフのラップを堪能できるミーゴス「What The Price」

11月に痛ましい事件でこの世を去ってしまった大人気ヒップホップトリオ、ミーゴスのメンバーであるテイクオフ。2017年リリースの「What The Price」のミュージックビデオは当時の彼らの無敵感が伝わってくる力強い1本です。

■テイクオフよ安らかに……

　2022年11月1日未明（現地時間）、大人気ヒップホップトリオ、ミーゴスのメンバーであるテイクオフが銃撃を受けて28歳の若さで亡くなりました。米ヒューストンで行われていたプライベートなパーティーの最中に起こったトラブルが発端となったようで、現場にはミーゴスのメンバーでテイクオフの叔父にあたるクエイヴォも同席していたとのこと。

ミーゴス「What The Price」

　突然の訃報に、ドレイクやジャスティン・ビーバーなど多くのアーティストも追悼の意を示しました。現代ラップのスタイルを変えたと評価されるほど音楽シーンに大きな影響を与えたミーゴス。そのなかでも、ラップが一番うまいと言われていたのがテイクオフでした。

　今回は追悼の意も込めて、テイクオフのラップが堪能できる「What The Price」を紹介します。以前に紹介したミーゴス初の全米No.1ヒットシングルとなった「Bad and Boujee」と同じアルバム『Culture』（2017年）に収録されています。このアルバムは全米初登場1位を記録し、100万枚以上も売り上げる大ヒットとなりました。「What The Price」は哀愁を帯びたディストーションギターサウンドが印象に残る楽曲です。

　ミュージックビデオでは、廃品置き場がたまり場になっているロックバンドに扮したミーゴスが、ハーレーにまたがったバイカーギャングたちが集う郊外のバーに乗り込んでいきます。客は全員白人のバイカーたちで、完全にアウェイ状態のなか、取引は決裂。身の危険を感じたミーゴスはバイカーギャングたちを返り討ちにして、ついでにバーテンダーとして働いていたセクシーな美女も連れてバーを後にします。ミーゴスの当時の“向かうところ敵なし状態”が伝わってくるMVです。

ミーゴス「What The Price」

　クエイヴォとテイクオフは10月にもコラボ・アルバムをリリースしたばかりでした。テイクオフの急逝によって、血のつながった間柄のミーゴスならではのユニークな掛け合いやフリースタイルをもう聞くことができないのはとても残念なことです。R.I.P.