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感じるぞTMAX譲りのスポーティさ! ヤマハ電動原2スクーターE01(イーゼロワン)を街乗りテスト!!

バイクのニュース / 2023年3月7日 13時0分

他社のEV二輪車にも試乗経験が豊富なバイクジャーナリストの青木タカオさんが、ヤマハ『E01(イーゼロワン)』を一般公道で乗りました。リース開始前の報道向け試乗会にてクローズドコースで乗りましたが、街乗りすると印象は変わるのでしょうか。興味深いレポートです。

■第1期の応募は25倍と大人気!

 フロントマスクにコネクターを配し、充電ステーションでのチャージがしやすい。大容量4.9kWhバッテリーを採用し、満充電での走行距離は104kmとシティコミューターとしての利用なら充分な航続可能距離を実現。

ヤマハの原付二種クラス電動スクーター『E01』に試乗する筆者(青木タカオ)ヤマハの原付二種クラス電動スクーター『E01』に試乗する筆者(青木タカオ)

 ヤマハの原付二種クラス電動スクーター『E01』は実証実験用として、2022年7月から3カ月間のリースを開始。第2期が2023年2月からスタートしています。応募台数は100台で、月々2万円(税込)のリース料。利用期間は第1期同様に3カ月間となっています。

 ヤマハ発動機グループは2050年までの環境計画にて、主に製品使用時などにおけるCO2排出量を2010年比で90%削減するという目標を掲げています。『E01』の実証実験もまた、その目標達成に向けて取り組む活動の一環です。

 カーボンニュートラル時代を創造するプロジェクトに参加できるとあってか、第1期の募集は100台に対して25倍を超える人気ぶり。そもそもヤマハの電動バイクといえば、これまでは出川哲朗さんが充電させてもらいながら旅するテレビ番組でおなじみの『E-Vino』など50cc=原付一種モデルしか市販されておらず、原付二種クラスはありませんでした。

ヤマハの原付一種クラス電動スクーター『E-Vino』に試乗する筆者(青木タカオ)ヤマハの原付一種クラス電動スクーター『E-Vino』に試乗する筆者(青木タカオ)

“脱炭素うんぬん”といったハナシは抜きとしても、乗り物好き・バイクファンとして最新のヤマハEVスクーターがいったいどんなものなのか大いに気になるという動機も少なくないのでしょう。

 また、6万円で3か月間借りられる電動レンタルバイクと考えると、かなりリーズナブル。原2スクーターは利便性にたいへん優れますし、これを読んで『E01』の実証実験を知り、「リースしてみたい」という人もいらっしゃるかと思いますが、第2期の応募は11月18~27日に締め切られています。申し込みが殺到していることを考えると、第3期を早くも期待せずにはいられません。

■街で出くわすかもしれないヤマハの最新EV

 というわけで抽選の結果、高い倍率の中で当選した人はとても幸運。北海道エリアを除く全国のYSP店舗で受取が開始していて、これから初夏までの3ヶ月間に見かける機会がみなさんにもあるかもしれません。

クローズコースで行われた「E01」報道向け試乗会の模様クローズコースで行われた「E01」報道向け試乗会の模様

 筆者は応募前の報道向け試乗会と、今回こうして公道で乗らせていただけるわけで、これもまたありがたいとしか言いようがありません。ヤマハ発動機への感謝の気持ちを込めて車体にお辞儀をしつつ、心の中で機会を与えていただいた編集部にもお礼をつぶやきます。

 前回の試乗会は広い駐車場につくられた特設のクローズコースでおこなわれ、比較的スピードは出せず、低速での乗り心地や停止時からの発進加速などを確かめることができました。

■TMAX譲りのアルミリアアーム

 一般公道でクルマの流れに乗って走ると、速度域が高くなっても車体が落ち着いていて安定性に優れることに気がつきます。車両重量は158kgで、ガソリンエンジンを積む125ccスクーター『NMAX』と比較すると27kg増しとなるものの、ハンドリングに重ったるさは感じません。

CFアルミダイキャスト製のバッテリーケースやリアアームを採用CFアルミダイキャスト製のバッテリーケースやリアアームを採用

 CFアルミダイキャスト製のバッテリーケースを包み込むようなフレームワークで、重量物が車体の低い位置にあるためマスの集中化が図られていますし、スポーツバイクのようなCFアルミダイキャスト製リアアームを採用したことでバネ下重量も軽い。

 エンジンとスイングアームを一体化した「ユニットスイング式」と呼ばれる構造ではなく、車体側にパワーユニットを積む優位性を感じます。ヤマハにはエンジンを車体側に積むATスポーツ「TMAX」があり、そこで培われた技術が活かされているのかもしれません。EVシティコミューターでもスポーティな走りが楽しめるのでした。さすがはヤマハです!

■NMAXを凌ぐダッシュ力

 二輪車専用に開発した高回転型空冷永久磁石埋込型同期モーター(IPMSM)は、業界最高レベルの出力/トルク密度、高効率化を実現。最大トルク30Nmをゼロ発進時から1950r/minまでの低い回転域で発揮するので、スタートダッシュが力強い。ヤマハによると、0→400m加速や登坂路での発進性は『NMAX』と同等あるいはそれを凌ぐとしています。

走行モードは「PWR(パワーモード)」「STD(標準モード)」「ECO(エコモード)」と3つ選択可能走行モードは「PWR(パワーモード)」「STD(標準モード)」「ECO(エコモード)」と3つ選択可能

 走行モードが「PWR(パワーモード)」「STD(標準モード)」「ECO(エコモード)」と3つ選べ、時速30~80kmの常用速度域で走った場合、標準モードで『NMAX』と同等の動力性能としていますから、パワーモードはよりパワフル。ぐいぐい加速する俊敏な走りが楽しめます。

 発進時から最大トルクを発生しますので、スムーズな発進をアシストするトラクションコントロールシステムも搭載しました。発進時に駆動輪のスピン傾向を検知すると、瞬時にVCUがトルク指令値を制御。路面状況変化によるグリップ力変化などに対しても補正機能を持ちます。

街乗りすると静粛性の高さはより際立つ街乗りすると静粛性の高さはより際立つ

 振動やメカノイズがほとんどなく、街乗りすると静粛性の高さはより際立ちます。時速40kmで走行した場合、反対車線側の歩道上に及ぶ音量は、『NMAX』が68dBであるのに対し、『E01』は58dBと大幅に小さくなります。

■見事にエンブレを再現

 アクセルを閉じて減速するときには、回生ブレーキによる走行距離の延長効果はないものの、エンジンブレーキに似たフィーリングが味わえるのも秀逸です。

左ハンドルに用意されたリバーススイッチ左ハンドルに用意されたリバーススイッチ

 押し引きなど取り回し時に便利なリバース機能があるのも特筆すべきポイントでしょう。左ハンドルのリバーススイッチを押したまま、右ハンドルのモードスイッチを押せば、モーター駆動により時速1kmで後進します。どちらかのスイッチから手を離すと、すぐに停止するのは安全を考慮されているからで、速度を含め不満はありません。

■通常のスクーターと変わらぬ利便性

 バッテリー残量や走行可能距離、充電状況などはメーターディスプレイに表示され、走行モードもスイッチ操作で直感的な操作で切り替えができます。

 シート下トランクは約23Lの容量を確保し、便利で使いやすいスマートキーシステムであったり、12VDCジャック内蔵のフロントトランクなど、一般的なスクーターと変わらない使い勝手の良さがあります。

 100V電源で駆動し、携帯性に優れるポータブル充電器がシート下のトランクに収納可能。約14時間の充電で、残量0→100%の充電ができ、台湾のCNS規格に準拠した急速充電器であれば、約1時間の充電で、残量0%→90%の充電を可能としています。

■市販化されれば“買い”

 3ヶ月のリース後、ユーザーが購入することなどは一切できません。ヤマハは実証実験のデータに基づき、ますますの技術アップを果たしてから、このクラスでのEVモデルを市販化するという心構えです。

ヤマハの原付二種クラス電動スクーター『E01』と筆者(青木タカオ)ヤマハの原付二種クラス電動スクーター『E01』と筆者(青木タカオ)

 つまり一般販売となれば、かなりの高性能が期待できます。楽しみはつきません。筆者は注目し続けて、またここでレポートしていきたいと思います。

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