ぶっつけ本番で給油するのは緊張する…そもそも教習所で給油方法を教えないのはなぜ？

クルマであれバイクであれ、免許を取得している人は誰しも教習所に通った経験があるはずです。バイクの基本の運転操作や交通ルール、転倒時の対処法などさまざまな内容を学びますが、給油方法を教わった人は少ないでしょう。給油はバイクを運転する上で必須ですが、一体なぜ教えないのでしょうか。

■教習所ではなぜ給油方法を教えない？その理由とは

　バイクであれクルマであれ、免許を取得するためには、運転免許試験場で一発免許に挑戦するか教習所に通わなければなりません。教習所では、バイクの基本の運転操作や交通ルール、転倒時の対処法といったさまざまな内容を学びます。

バイクの給油方法は、教習所で教わる機会がない

　しかし、バイクに乗る上で欠かせない「給油」については、教習所で教わる機会はなかなかありません。実際に、免許取得後に初めて給油をおこなう際に給油方法がわからず、手間取ってしまった経験がある人も多いでしょう。

　では、一体なぜ教習所では給油方法を教えないのでしょうか。教習所の運営元である、一般社団法人全日本指定自動車教習所協会連合会の担当者は次のように話します。

「教習所で給油方法を教えない明確な理由は回答しかねますが、教習所にはいわゆるガソリンスタンドの施設がないためだと思われます。ただ、クルマの場合ではありますが、路上教習の時に給油方法を教える教習所がいくつかあることは把握しております」

　担当者が話すように、設備面での理由からもともと給油方法を教える機会は少ないものの、クルマの場合は路上教習で教える場合もあるようです。しかし、クルマと異なり路上教習のないバイクの場合、教習中にガソリンスタンドへ寄る機会がないことが、教えない要因となっているようです。

バイクの給油方法は、教習所で教わる機会がない

　ちなみに、新東京自動車学校の担当者に話を聞いたところ、「教習所のバイクの給油は、バイクでガソリンスタンドに乗り付けているわけではありません。朝早くに携行缶を用いて給油作業をおこなっております」とのことでした。

　やはり、ガソリンスタンドと同様の設備がないことが、大きな要因となっていそうです。また、ガソリンを取り扱う施設には、必ず危険物取扱者をおく必要がある点も、理由のひとつといえるかもしれません。
　
　危険物取扱者とは、消防法で定められた危険物を取り扱うだけでなく、危険物の取り扱いに立ち会う際に必要な国家資格および、その有資格者をさします。

　この資格は甲種・乙種・丙種の3つに分けられますが、有資格者が立ち会えば、無資格者であっても甲種または乙種第4類の給油が可能です。丙種については、取り扱い作業の立会いは出来ませんが、定期点検の立ち会いは可能です。
この資格を所持している人材が在籍していないことが、教習所で給油を教えない一因となっているのかもしれません。

　いずれにしろ、免許を取得し公道デビューするときは、ぶっつけ本番で給油することになります。フルサービス式の場合は店員に任せることもできますが、セルフの場合は初めての給油で手間取ってしまうこともあるでしょう。

セルフの場合は、ガソリンスタンド店員の助けを借りるのもひとつの方法

　しかし早く入れなければと焦らずに、まずは給油機の横にしっかりとバイクを停め、手順に従って操作しましょう。セルフであっても、わからない場合はガソリンスタンド店員の助けを借りるのもひとつの手です。レギュラー対応車にハイオクを入れるなどといった入れ間違えのないよう、十分な注意をはらって給油しましょう。

　なお、最近ではスマホアプリやクレジットカードを使用した支払いに対応した給油機も増えつつあるものの、現金払いのみに対応しているものも少なくありません。万が一に備えて、現金も用意しておいた方が良いといえそうです。

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　教習所で給油方法を教えない理由は、設備面での問題が理由のひとつとなっているようでした。公道デビューで初めての給油に緊張する人も多いでしょうが、焦らず慎重に手順を進めて行くことが大切です。