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一体どこへ向かう? ヤマハが先進「二輪車安定化支援システム」の開発方針を公開

バイクのニュース / 2023年4月20日 13時0分

ヤマハが、同社の先進「二輪車安定化支援システム」の現在地について、その方向性を発表しました。

■既存車両への適用や各種パーソナルモビリティへの展開も視野

 ヤマハが、先進の「二輪車安定化支援システム」の現在地と題し、その方針を公開しました。

技術開発統括部で安全戦略を担当する坂本氏(左)と、「AMSAS」の開発プロジェクトリーダー鈴木氏技術開発統括部で安全戦略を担当する坂本氏(左)と、「AMSAS」の開発プロジェクトリーダー鈴木氏

 二輪車が関連する事故は、主にライダーの「認知ミス(10%)」、「判断ミス(17%)」、「操作ミス(5%)」に起因されているとされています。

 また二輪車事故のうち約7割が、事故につながるきっかけが起きてから2秒以内に発生しているというデータもあります。

 このような事故原因の分析から、ヤマハは運転支援技術の開発を「危険予知」、「被害防止・防衛」、「緊急回避」、「被害軽減」の4つの視点で推進しています。

  昨年発表されたヤマハの二輪車安定化システム、「Advanced Motorcycle Stability Assist System(AMSAS)」は、駆動力と操舵力の制御を用いて低速走行時に車両の姿勢を安定化させる技術で、もっとも大きな特徴は「骨格となるフレームに手を加えることなく、既存車両への適用性の高い構造でアプローチしていること」と、開発プロジェクトリーダーの鈴木明敏氏は話します。

 現在開発中のプロトモデルも、市販車「YZF-R25」をベースに、6軸センサーと駆動・操舵アクチュエーターを搭載して研究を推進中。

 開発中の「AMSAS」装着車は、ライダーの技量に関わらず、歩く程度の低速で転ばずに走ることを可能とするものとなっています。

発進時から時速5㎞/h程度までの運転技量を要する速度域で運転を補助する「AMSAS」発進時から時速5㎞/h程度までの運転技量を要する速度域で運転を補助する「AMSAS」

 さらにヤマハは、これまでにもヒト型自律ライディングロボット「MOTOBOT」や、AIと自立機構を備えた「MOTOROiD」を開発した実績があります。

 「AMSASの研究は、その2機種の開発で獲得した知見や技術を、世界中のライダーにお届けするというテーマでスタートしました」と鈴木氏はコメント。

 一方、「AMSASが目指しているのは、ライダーが操作に集中できる環境を整え、誰もが人機一体感を楽しめるようになること」と話すのは、安全戦略を担当する坂本潤氏。

「操作の技量が求められる低速での運転を補助することで、安心感をベースにしたヤマハらしい楽しさを幅広いライダーにお届けしたい」と続けます。

 AMSASは運転支援技術の核として、すでに実用化されている世界初の「レーダー連携ユニファイドブレーキシステム」など、他のデバイスとの組み合わせも想定された開発が進められています。

 鈴木氏は「私たちが目指す『世界中のライダーにAMSASが生み出す価値をお届けする』というゴールに対して、基礎技術を確立した現在は、ちょうど折り返し地点。今後はさらに各デバイスのコンパクト化などを進めていくことで、モーターサイクルだけでなく、自転車などより幅広いパーソナルモビリティに応用できる技術として育てていきたい」と高い目標を掲げています。

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