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説明できる? 道路に描かれた青やオレンジの羽矢印が示す意味とは

バイクのニュース / 2023年8月27日 9時10分

一口に道路標示といっても、その種類はさまざまで昨今、羽矢印のような標示を目にする機会が増えました。この道路標示には、いったいどのような意味があるのでしょうか。

■最近よく見かける青やオレンジの羽矢印!その正体とは

 道路上には、さまざまなデザインや色をした道路標示が至るところにペイントされています。

 そんななか、最近よく見かけるようになったのが矢羽根マークの道路標示。

 車道の隅に等間隔で並んだ青色のものや、通行帯の境界線にペイントされたオレンジ色のものなどが代表的ですが、この矢羽根マークには、どのような意味があるのでしょうか。

青い矢羽根マークの正式名称は「矢羽根型路面標示」青い矢羽根マークの正式名称は「矢羽根型路面標示」

 まず青い矢羽根マークは自転車が矢印に沿って進むよう誘導しているもので、正式名称は「矢羽根型路面標示」。矢羽根マークなどで通行部分を示したエリアを、自転車走行通行帯や自転車ナビラインと呼ぶこともあります。

 具体的には、自転車が通行すべき正しい位置と方向を明示するもので、法定外路面表示のひとつです。

 自転車は車道の左側を通行することが原則となっているため、自転車が安全に通行できるように設けられています。とは言え、矢羽根マークは自転車の利用者のためだけに設けられた路面表示ではありません。

 道路上に矢羽根マークがあることで、周囲の車両から見ても自転車が通行する場所を認識しやすくするメリットも考慮されています。そのほかにも、自転車がクルマに幅寄せされることを軽減できたり、交差点内でどこを走行すればよいのかが分かりやすいといった効果も有り。

 また、矢印の向きで反対方向を走っていることが直感的に分かるので、逆走を抑制する目的もあります。

矢羽根マークは、道路交通法上は法定外表示にあたるため法的拘束力は持たない。矢羽根マークは、道路交通法上は法定外表示にあたるため法的拘束力は持たない。

 なお矢羽根マークは、道路交通法上は法定外表示にあたるため、マーク自体は何の法的拘束力も持ちません。そのため自転車はもちろん、クルマやバイクも矢羽根マーク上を通行することが可能。

 一方で自転車専用通行帯は、バイクやクルマは通行することはできません。これは一般的に自転車専用レーンと呼ばれており、「自転車専用」の文字が路面に表示されていたり、青くペイントされているエリアです。

 そのため、クルマの横をすり抜けてバイクで自転車レーンの上を走行すると、取り締まりの対象になる事も。違反して取締りを受けた場合は「通行区分違反」となり、違反点数2点と二輪車で7000円、原付で6000円の反則金が科せられます。

 道路の左側にスペースがあるからといって、うかつにバイクで自転車レーンを走ることのないよう、十分に注意しましょう。

路面がブルーで塗られた自転車専用通行帯はバイクやクルマは通行不可路面がブルーで塗られた自転車専用通行帯はバイクやクルマは通行不可

 ちなみに交差点の手前で見かける機会が増えた、オレンジ色にペイントされた矢羽根マークは、進路変更禁止の「注意喚起区間表示」というもので、2021年4月から導入されはじめたもの。

 法定外表示として主に交差点の手前に設置されており、進路変更禁止区間であるオレンジ色の実線が引かれている約30m手前に表示されています。

 この標示を設置することで、運転者にこの先に進路変更禁止の規制区間があることをあらかじめ知らせる目的があり、それにより進路変更を、ゆとりを持っておこなうことができるため、交通の安全と円滑を図る役割を担っています。

 交差点の手前でオレンジ色の実線に気づくのが遅れたり、道路が混んでいたりすると、車線変更が間に合わないといった経験がある人も多いのではないでしょうか。

 本当は曲がりたかった交差点で仕方なく車線の進行方向に従ってやり過ごすなど、長年バイクに乗っている人なら一度くらいは経験したことがあるでしょう。

 このような交差点の手前でのうっかりミスを未然に防ぐために、オレンジ色の矢羽根マークの道路標示新設に至りました。

青い矢羽根マークは自転車が矢印に沿って進むよう誘導しているもの青い矢羽根マークは自転車が矢印に沿って進むよう誘導しているもの

 なお、このマークがある区間は、あくまでも禁止区間に差し掛かる手前での進路変更を促すもの。そのため、線を踏んでも違反にはならず、白い破線と同様に進路変更が可能です。

 導入するにあたり、2021年1月から3月にかけて、東京都内の西麻布と入谷の2か所の交差点で、試行設置がおこなわれ、検証された時間帯は平日の7時から19時。「矢羽根型」のほか「ドット型」もペイントされ、デザインごとの効果が試されました。

 その結果、進路変更禁止の規制区間で進路変更をする車両が、西麻布交差点ではドット型で86%減少し、入谷交差点では矢羽根型で96%も減少したとの成果が報告されています。

 ちなみに、どちらのデザインも注意喚起表示として、一定の効果が認められました。しかしドット型は設置費用が矢羽根型よりも約3.8倍かかるうえに、車両の走行部分にも表示が施されるためタイヤによる摩耗が危惧されるという理由から、矢羽根型が採用されることになったという背景もあるようです。

※ ※ ※

 青やオレンジの矢羽根マークの道路標示は、自転車の通行する場所を示したり、進路変更禁止区間があることを予告するという重要な役割を持っています。

 まだ世間にそれほど認知されていませんが、今後は全国で設置が進められていく流れ。今まで矢羽根マークの存在を知らなかった人は、この機会に意味を理解して安全運転に役立てるようにしてください。

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