ガソリン代高騰中で安い方を選びたいと思っている人必見!レギュラーとハイオクの大きな違いとは
バイクのニュース / 2023年8月29日 9時10分
ガソリンにはレギュラーとハイオクがありますが、その違いはどこにあるのでしょうか?
■レギュラーとハイオクの違いとは
最近はガソリン価格が高騰していることもあり、少しでも節約するためにハイオク指定のバイクにもレギュラーを入れたくなりますが、実際に入れると何か不具合がおこるのでしょうか。
意外に知らないレギュラーとハイオクの違いについて解説します。
ハイオクとレギュラーの違いはオクタン価
レギュラーとハイオクの違いはオクタン価の違いにあって、ハイオクとはハイオクタン価の略。
JIS規格(日本産業規格)ではレギュラーが89オクタン以上、ハイオクは96オクタン価以上と定められており、バイクではレギュラーを指定するモデルが圧倒的に多く、ハイオクを指定するのはスーパースポーツ系のフラッグシップモデルや輸入車がほとんどです。
ではオクタン価とはなにかというと、簡単に言ってしまうと燃えにくさを表したもの。しかし、その昔オクタン価100のハイオクが登場した際に、製品名や広告のイメージが爆発力を前面に打ち出したものだったこともあり、よく燃えてパワーが出ると思い込んでいる人も多いのではないでしょうか。
■なぜスポーツモデルにはハイオク指定さが多い?
燃えにくいハイオクが、なぜスポーツモデルに指定されるのか。
オクタン価とは燃えにくさを表すと前述しましたが、正しくは耐ノック性能の基準で、これはノッキングの起こりにくさを表しています。
オクタン価は耐ノック耐性の基準
シフトの選択を間違って適正なギアよりも低い場合、カリカリと音がすることがありますが、これがノッキング。原因は異常着火で、無理に続けているとその衝撃でエンジン内部が破損したり、高温になってピストンやプラグの先端が溶けてしまう事も。つまり、異常着火を起こしにくいイコール、燃えにくいということになります。
ノッキングはシフトミス以外にも、点火時期が早すぎたり、圧縮比が高くても発生。この特性に、スポーツモデルにハイオクが指定される理由があって、ハイパワーエンジンでパワーを出すためには点火時期を早めたり、圧縮比を高くする必要がありますが、そうなるとハイオクでないとノッキングが起こってしまうのです。
逆に言うと、ハイオクを入れれば、点火時期を早めたり、圧縮比を高くできるので、よりパワーを出せることになります。
なお、クルマでの話しですが、最近ではハイオク指定のクルマは減っていて、スポーツモデルでもレギュラーを指定している例が増えてきました。これはランニングコストの低減も理由ですが、電子制御技術が向上し、ハイオクに頼らなくてもよくなってきたというのが理由のひとつ。
また環境性能も考えて、ハイパワーを追求しないという開発方針も関係しており、バイクでも同様のことが言えます。
■油種を間違えて入れたらどうなる?
とはいえ、レギュラー仕様のバイクにハイオクを入れただけでは速くなったり、パワーが出たりはしません。
ハイオクは燃焼時にススが出やすいため、一部のブランドでは清浄剤が入っているので、エンジン内部がきれいになることは考えられますが、それ以外にメリットはほとんどないと言っていいでしょう。
ハイオク仕様のバイクにレギュラーを入れるとエンジンパワーや燃費が低下する
逆にハイオク仕様のバイクにレギュラーを入れると、パワーが落ちたり、燃費が低下します。また、その状態で高回転を維持してハードに走るとノッキングが発生し、エンジンが破損することも考えられます。
最近の電子制御ではノックセンサーと呼ばれるノッキングを感知するセンサーが付けられていて、発生すると点火時期を遅くして破損を防ぐようになっているので、この場合はただパワーが落ちるだけで破損はしません。ガソリン高騰の昨今、ハイオク仕様のバイクでもより安いレギュラーを入れたくなりますが、バイクのためにも指示通りの油種を入れるようにしましょう。
ただ、輸入車に関しては、日本と海外のオクタン価設定が異なることから、面倒ではありますが、レギュラーとハイオクを混ぜて使用することができます。
たとえばヨーロッパでは日本のレギュラーとハイオクの中間的な油種があるのですが、日本にはないため、ハイオク仕様になってしまっている例も存在。
具体的には、ヨーロッパではオクタン価95を指定するクルマやバイクが多くありますが、日本に持ってくるとこれに相当する油種がないため、ハイオク指定となっているという事。レギュラー、ハイオクの実際のオクタン価はJISの指定以上あり、メーカーによりますがレギュラーで90、ハイオクで98から100ぐらいとなっています。
そのため、輸入車で95指定だとすると、割合を計算してレギュラーとハイオクを混ぜれば、わずかですがガソリン代を安く抑えることが可能です。
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