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【MotoE第8戦サンマリノ大会】シーズンを走り切った大久保光選手 最終戦はトラブルに悩まされながらもシングルフィニッシュ

バイクのニュース / 2023年9月14日 19時40分

電動バイクレース『FIM Enel MotoE World Championship』第8戦サンマリノ大会が2023年9月8日、9日、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行なわれました。MotoEに参戦する唯一の日本人ライダー、大久保光選手はレース1を9位、レース2を12位で終えました。

■2023年シーズンをランキング13位で締めくくった大久保選手

 電動バイクレース『FIM Enel MotoE World Championship』(以下、MotoE)は、電動バイクによって争われる選手権です。2023年シーズンはドゥカティがマシンサプライヤーとなり、MotoEのために開発された電動レーサー「V21L」が供給されました。各大会はMotoGPのヨーロッパ開催グランプリに併催で、1大会2レース開催、今季は全8戦16レースが行なわれました。

【MotoE第8戦サンマリノ大会】大久保光選手(#78)の2023年シーズン最終戦は、レース1が9位、レース2が12位という結果だった【MotoE第8戦サンマリノ大会】大久保光選手(#78)の2023年シーズン最終戦は、レース1が9位、レース2が12位という結果だった

 今季の最終戦となるサンマリノ大会は、MotoEに参戦する唯一の日本人ライダー、大久保光選手にとって難しい週末となりました。金曜日のプラクティス2では良い流れで攻めていたものの転倒、そこからリズムが崩れてしまったのです。予選ではフロントのフィーリングに悩まされて15番手でした。

 大久保選手は、フロントのフィーリングの悪さは転倒に起因するマシンのダメージからくるものだろうと考えていました。ただ、チームのメカニックとの間にトラブルの認識に対する齟齬があり、話が進まない状況だったと言います。

 MotoGPのパドックでは、様々なナショナリティ、考え方、価値観を持った人々が集まって一緒に仕事をしていますし、純粋な相性もあるでしょう。長く世界を舞台に戦ってきた経験豊富な大久保選手をもってしても、ここでのコミュニケーションは頭を悩ませたようです。

スタート前のグリッド上での大久保選手の様子。ライダーの周りには緊張感が漂うスタート前のグリッド上での大久保選手の様子。ライダーの周りには緊張感が漂う

 そうした状況で迎えた土曜日のレース1は、転倒者が続出するなか、堅実に走り切って9位フィニッシュ。レース2は12位でした。レース1の転倒の多さに、タイヤはどうでしたか? と聞けば、「僕もけっこうきつかったです」という答えでした。

「金曜日のプラクティス2で転倒しているから、しっかり抑えていこうと思っていました。転ばずに済んだのは良かったですね。今季は何度かトップ10フィニッシュができているので、それについてはポジティブかなと思います」

グリッド上ではスタート直前までポータブル充電器からマシンに充電が行なわれるグリッド上ではスタート直前までポータブル充電器からマシンに充電が行なわれる

 2023年はワンメイクマシンがドゥカティの電動レーサー「V21L」になったことで車体がやや大きくなり、マシンについてセッティング面で変更できる範囲が限られていたこともあって、難しいシーズンとなりました。大久保選手はシーズンをこう振り返っています。

「ストレスが溜まるシーズンでした。レースもそうだし、メカさんとのコミュニケーションが最後までうまくいかなかったな……、というのが正直なところです。でもそれは、お互いに頑張った結果ですから。レースもそういうところも前向きにとらえて、来年につなげていければと思います」

 では、ドゥカティ「V21L」になったMotoEのおもしろさ、魅力を、MotoEを3シーズン戦った大久保選手としてはどう感じているのでしょう。

「各世界チャンピオンが集まっているので、レベルが高くてやりがいがありますね。バイクも去年までに比べてレーサー寄りになりましたし。その分、成績を残すのが難しいですし、ライダーのレベルも拮抗しているので、少しのきっかけで後退してしまう難しさがあるんです。だけど、面白いチャンピオンシップだと思いますよ」

【MotoE第8戦サンマリノ大会】2023年シーズンはランキング13位という結果で終えた大保光選手(#78)【MotoE第8戦サンマリノ大会】2023年シーズンはランキング13位という結果で終えた大保光選手(#78)

 大久保選手は2023年シーズンのMotoEを、ランキング13位で締めくくりました。

■FIM Enel MotoE World Championshipとは……
 2019年にスタートした電動バイクによるチャンピオンシップ。2019年から2022年まではWorld Cup(ワールドカップ)として開催されていたが、2023年よりWorld Championship(世界選手権)となった。MotoGPのヨーロッパ開催グランプリのうち数戦に併催され、2023年シーズンは土曜日に各2レース開催で全8戦16レースが行なわれた。バイクはドゥカティ「V21L」のワンメイクで、タイヤはミシュラン。9チーム18名のライダーが参戦し、日本人ライダーとしては唯一、大久保光選手が3年目のシーズンを戦った。

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