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道交法違反初の「重要指名手配」 別府市ライダーひき逃げ死傷事件「八田與一容疑者」

バイクのニュース / 2023年9月15日 12時10分

2022年6月29日に大分県別府市で信号待ちの2台のバイクに追突し、2人を死傷させた事件で、軽四ワゴン車を運転していた容疑者・八田與一(はったよいち)が、道路交通法違反のまま「重要指名手配」になりました。事件後に服を脱ぎ捨てて逃走した容疑者は大分県警が指名手配していましたが、警察庁の「重要指名手配」に指定されました。

■殺人・殺人未遂罪に切り替えた、捜査を求めた被害関係者の願い

 事件は2022年6月29日、大分県別府市野口原先の県道別府荘内線で発生しました。信号待ちで止まっていた原付バイクと普通二輪車に、軽四ワゴン車が追突。原付バイクの大学生が死亡、もう1人の大学生もけがをしました。この時、追突した車両を運転していたのが、八田與一容疑者(はったよいち/27歳)でした。

警察庁指定「重要指名手配」となった八田容疑者のポスター警察庁指定「重要指名手配」となった八田容疑者のポスター

 逃走し続ける容疑者に対して、被害者家族が求めたのが、道路交通法違反による容疑ではなく、殺人・殺人未遂容疑による捜査でした。背景にはこの事件の“特異性”があります。

 事件発生当時、八田與一容疑者は現場から財布も残したまま裸足で逃走。当時着ていたとされるTシャツは、現場から約2キロ離れたヨットハーバーで脱ぎ捨てられているのが発見されました。

 被害者との間に面識はなく、接点は八田容疑者が事故発生数分前にショッピングセンターで、駐車していた原付バイクのライダーに言いがかりのように話しかけた一瞬だけです。

 2台は走り出し、それを追うように運転した容疑者の車両が交差点で追い付き、赤信号で止まっていたバイクに突っ込みました。捜査関係者によると「制限時速40キロを大幅に超えるスピード」でした。現場にブレーキ痕はありませんでした。

 こうした状況から、大分県警は別府署に本部を設置し、県警の指名手配をかけて捜査していました。被害者家族も「別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会」として、独自に上限500万円の懸賞金をかけて情報提供を求めていました。

■凶悪性と悪質性で、殺人容疑も視野に

 警察庁が指定する「重要指名手配容疑者」は、2023年9月8日に指定された八田容疑者を含めて14人。全国の警察署や交番に手配写真などが配布されます。また、警察庁が捜査協力者に支払う捜査特別報奨金も、9月15日に上限300万円が設定され、さらなる情報提供を呼び掛けています。

現場となった別府市内の県道。容疑者の車両は写真左上からバイクに突っ込んだ。写真手前に見えるバイクは、軽自動車に大きく飛ばされた(提供/早期解決を願う会)現場となった別府市内の県道。容疑者の車両は写真左上からバイクに突っ込んだ。写真手前に見えるバイクは、軽自動車に大きく飛ばされた(提供/早期解決を願う会)

 大分県警は「2人が死傷した事件で、凶悪性、悪質性が特に高い」と、道路交通法違反では異例の重要指名手配を申し入れていました。また、警察庁関係者も「道路交通法違反は、指定の足かせにはならない」と前向きでした。

 大分県警は刑事部も加わり、殺人容疑も視野に入れた捜査を続けています。

 情報提供は大分県別府警察署まで。八田與一被疑者の動画・音声が、大分県警察公式SNS(X=旧Twitter、Instagram)で公開されています。

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