世界的ハーレーショップ「サンダンス」と秩父の「バイク弁当」がコラボ ハーレー・マニア垂涎の新メニューとは?
バイクのニュース / 2023年9月20日 8時10分
バイク愛好家から高い支持をうけている「バイク弁当」から新たな弁当が登場しました。
■バイク乗りに愛される「バイク弁当」
2013年に埼玉県、秩父の大滝地区で創業後、2021年に現在の小鹿野町に移転し、多くのバイク愛好家がツーリングがてら訪れる聖地的な場所になっている『バイク弁当』。カワサキ「ZII」や「Z1R」、ホンダ「CB」などのバイクの燃料タンク型の弁当箱に豚の唐揚げが入った名物弁当にこの度、新たなラインナップが加わりました。
過去のバイク弁当はヨシムラのZII型、モリワキのCB750とZ1-Rを販売。今回、新登場となったスポーツスター型弁当箱のサンダンスも鈴鹿8時間耐久の歴史に名を刻むのですが、そうしたレーシングイメージがコラボの共通項となっています
これまで『ヨシムラ』や「モリワキ」といったレーシングコンストラクターや漫画『湘南爆走族』とのコラボ弁当を発売し、それぞれ好評を博している『バイク弁当』ですが、10周年を迎えた2023年9月15日(金)から登場したのが、ハーレーダビッドソン(以下:H-D)の『スポーツスター』シリーズの象徴ともいえるティアドロップ(涙型)タイプ燃料タンクをモチーフにしたベントーボックスです。
’98年には『デイトナウェポンII』で鈴鹿8時間耐久にも参戦したサンダンス。ゴールチェッカーを受けた唯一のH-Dとして知られています。ちなみに走行シーンは2006年にデイトナで優勝した時のもの
同弁当は世界的なH-Dテクニカル・ショップとして知られる『サンダンス』とのコラボとして登場したのですが、これはマニアならずとも注目の新メニューといえるでしょう。
ちなみにサンダンスというショップが、これまでどのような活動をしてきたのか簡単に説明すると1982年に東京の港区で創業(現在の所在地は世田谷区上用賀)し、今年で41周年を迎える老舗H-D専門店で、’88年からレース活動を開始。‘91年から米国、フロリダ州のデイトナで開催される『バトル・オブ・ツイン(BOTT)』(2気筒のバイクのみで争われるロードレース)への参戦を開始し、’97年にBOTT-F2クラス、‘98年には最高峰のF-1クラスで優勝。その後も多くの優勝や記録を打ち立てました。
1988年からロードレースへの参戦をスタートし、’91年から米国のデイトナへ挑戦を開始したサンダンス。写真は2006年にデイトナで優勝した時のもの
また、’98年には『鈴鹿8時間耐久レース』にも参戦。世界で唯一、国際耐久レースを走り抜いたH-Dであることからも、レース参戦マシンで使用された『黒と金のストライプ』は世界中で『サンダンス・ハーレー』の象徴として認知されています。
もちろん、その技術はユーザーが公道で走らせるマシンにも還元され、’92年にオリジナルエンジンを搭載した『スーパーパンヘッド』を皮切りに、翌年には『スーパーナックルヘッド』、そして‘95年には世界的評価を決定づけた『スーパーXR』(H-DのXR1000の問題点を解消し、高性能・高耐久化した完成車両)を製作。
’99年には『スーパーXR』の技術をビッグツインモデルに取り入れた『スーパーXR-BT』を開発し、2000年には本来、鋳鉄ヘッドを持つハーレーのナックルヘッドをアルミヘッド化した上でオリジナルのアクティブリジッドフレームに搭載した『スーパー “リアル” ナックル』を10台限定で生産。
さらに2017年にはオリジナルエンジンの『ロボヘッド』も開発するほか、それらのコンプリートエンジンを搭載したカスタム車両に加え、サスペンションやホイールなどのオリジナルパーツも200点を超える実績からもお分かりのとおり、まさに日本を代表するH-Dショップといっても異論をはさむ人は少ないでしょう。
■サンダンス・バイク弁当の内容は?
お弁当の中身は『バイク弁当』オリジナルの豚の唐揚げ。埼玉といえば『スーパーゴールデンポーク』や『むさし麦豚』などのブランドポークの生産も盛んで、とんかつ店や豚の味噌焼きなどでも知られていますが、店主の横田さん曰く、他店と違うオリジナリティを求めて『唐揚げ』をメインメニューにしたそうです
サンダンスとのコラボで発売された『バイク弁当』は、先ほど述べたとおりスポーツスタータンクをモチーフとしているのですが、カラーリングは先にも述べたとおりサンダンスのレーシングカラーであるブラック&ゴールドを採用。
秩父の『バイク弁当』といえば、ZIIやCB、Z1-Rなどの弁当箱を目当てに多くのライダーが訪れることで知られていますが、今回のサンダンス・バージョンもマニアの中で新たなコレクションに加わること必至です。
もちろん、肝心のお弁当の中身もオリジナルメニューの『豚の唐揚げ』がドドンとのった満足感のいくもので、通常の普通盛りメニュー1600円(ノーマル)の他、大盛の1850円は(ストローカー ※エンジンのストローク量を増やすチューニング手法)と表記。
黒ベースのスポーツスタータンク型弁当箱に付属のステッカーを貼り、自分の手で仕上げることも『バイク弁当』が人気の理由。プラモデル感覚で楽しめるのも魅力です
ちなみにヨシムラやモリワキとのコラボ弁当は普通盛りを(ノーマル)、大盛りを(ボアアップ ※シリンダーの内径を広げて排気量を増やすチューニング手法)と表記しているのですが、ハーレーを題材にした弁当に 対して“ストローカー”と記載するあたりにも店主、横田充洋さんの遊び心が伝わります。
その横田さんは『バイク弁当』を販売するにあたって、「味はもちろんですが、その上でライダーのみなさんが楽しい、面白いと思えるものを提供したい」と語るのですが、最初に販売を開始したのがZIIタンク型の弁当だったとのこと。その後にCB750、Z1-R、そして今回のスポーツスターとラインナップを増やしてきたそうです。
新たに登場した『バイク弁当』は世界に名を知られるH-Dショップ、『サンダンス』とのコラボ。スポーツスタータンクをモチーフとした弁当箱に豚の唐揚げが詰まった弁当は普通盛りの(ノーマル)が1600円、大盛の(ストローカー)が1850円で店内飲食だと味噌汁付き。テイクアウトは1570円となります
その中でコラボしたヨシムラやモリワキは日本有数のレーシングコンストラクターとして知られていますが、今回のサンダンスも前述したとおり世界で唯一『8耐』に出場し、チェッカーを受けたH-Dを製作したショップ。
くしくも『バイク弁当』とのコラボは『8耐』の歴史に名を刻むメーカーが並んでいるのですが、こうした点も店主の横田さんのこだわりです。
米国のデイトナや鈴鹿8時間耐久で名を刻んだサンダンスのレース用バイク、デイトナウェポン。弁当箱にそのレーシングカラー(デザインはサンダンスがかつて走らせた883レース用バイクと同様のグラフィックです)が施された『豚の唐揚げ弁当』を求めて埼玉・秩父の小鹿野町までツーリングがてら愛車を走らせるのもきっと楽しいのではないでしょうか。
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