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スーパーカブエンジン2000km/リッター超え!? エコマイレッジチャレンジなら当たり前!!

バイクのニュース / 2023年9月22日 12時10分

競うのでは速さではありません。マシンの燃費性能です。1リッターのガソリンでどれだけの距離を走行できるか? これに情熱を燃やす、学校の先生と生徒たち、そして社会人チーム。本田宗一郎杯Honda エコ マイレッジ チャレンジが静かな盛り上がりを見せました!!

■英知を結集し燃費の限界にチャレンジ!

 しっ、信じられません! たった1リットルのガソリンで、なんと2,451.870kmもの走行距離を記録!! いったい、どれほど燃費が良いのだ。

 エンジンはスーパーカブが搭載するホンダ4ストローク50ccがベース。本田技研工業の主催による『本田宗一郎杯 Honda エコ マイレッジ チャレンジ 2023 第42回 全国大会』の決勝が9月10日(日)、モビリティリゾートもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)にて開かれ、そこで「水曜クラブ」によって叩き出された記録です!!

Honda エコ マイレッジ チャレンジでは史上初のカーボンニュートラル燃料を使ったエキシビション走行も行われたHonda エコ マイレッジ チャレンジでは史上初のカーボンニュートラル燃料を使ったエキシビション走行も行われた

「1リッターのガソリンで、どれくらい走れるのか?」をテーマに、燃費の限界にチャレンジするこの競技会は、創造力を駆使し、挑戦する科学のモータースポーツ。学校や気の合う仲間たちと、1チーム5名(2人乗りクラスは6人)で力を合わせて挑みます。

 各チームはマシンの設計や形状、走り方など、ありとあらゆる要素の効率化を追求し、燃費性能の極限を目指します。

ほとんどのチームは、空気抵抗を減らすため、フルカバーされた車体の中にドライバーが寝そべった姿勢で乗り込むほとんどのチームは、空気抵抗を減らすため、フルカバーされた車体の中にドライバーが寝そべった姿勢で乗り込む

 空気抵抗を減らすため、フルカバーされた車体の中にドライバーが寝そべった姿勢で乗り込む。ほとんどのチームがこのスタイルを採用し、小柄で体重の軽い人をドライバーに起用しますが、この日の気温は35度にも迫る酷暑。もちろん、エアコンなどありません。体力的にもかなりハードです。

 第1回大会は、1981年に鈴鹿サーキットで開催されました。以来、全国各地の中学校や高等学校、高専、専門学校、大学や社会人のチームが毎年多数参加し、今年は計217チームがエントリー。クラスごとに分かれて、静かな熱戦が繰り広げられたのでした。

■エンジンを切るか、そのまま走るか!?

 厳格なルールがあり公平性を保ちますが、簡単にいうとモビリティリゾートもてぎのオーバルコースを規定時間内に平均速度25km/h以上で7周(16,389.68メートル)走り、ガソリンの消費量を計測し、燃費を算出します。

全チーム同一条件にするため決勝レース直前にも燃料の残量チェックや微調整が行われる全チーム同一条件にするため決勝レース直前にも燃料の残量チェックや微調整が行われる

 決勝レース用のガソリンは大会運営から公式燃料をタンクごと供給され、すべてのチームが同じ条件となるよう決勝レース直前にも燃料の残量チェックや微調整が行われます。

 走行中にもエンジンを停止させて、なるべく惰性で進んだりするなど、普通のレースのように決してアクセル全開なんてことはしません。マシンづくりも重要ですが、各チームで綿密な戦略が練られ、勝負の行方を左右します。

各参加チームは様々な戦略を練り、優勝を目指す各参加チームは様々な戦略を練り、優勝を目指す

 各チームに聞いて回ると、エンジンを途中で停止させ「燃料を節約する」というチームもあれば、「再始動時にガソリンを余計に使ってしまう」とエンジンは停止しないチームもあるなど作戦はさまざま。規定速度があるので、アクセルワークも重要。どこでアクセルを開けるか、パソコンのデータなどを見ながらピットからドライバーへ、細かく指示を送るチームもあります。

 コースサイドで見ていると、タイヤの転がる音や風切音さえもほとんどしません。音がするということは、それは抵抗となっている証拠。無音のまま、いたって静かにマシンは通り過ぎていくのです。高度な車体設計がされていることがわかるのでした。

■連覇を達成するチームが続出!

 6月3日もてぎ大会(モビリティリゾートもてぎ)、6月10日鈴鹿大会(鈴鹿サーキット)、8月5-6日九州大会(HSR九州)と続き、9月9-10日にこの全国大会(モビリティリゾートもてぎ)となりました。

中学生クラス「グループI」には16チームがエントリーし、東京都の「あきる野市立東中学校Team-A」が優勝中学生クラス「グループI」には16チームがエントリーし、東京都の「あきる野市立東中学校Team-A」が優勝

 中学生クラスである「グループI」には16チームがエントリーし、東京都の「あきる野市立東中学校Team-A」が、808.630km/Lを好成績を収め優勝しました。

 2位も545.347 km/Lの記録で「あきる野市立東中学校Team-B」が続き、さらに3位まで上位を独占するという圧倒的強さを見せつけます。

全クラスで最も多い83台がエントリーした「グループII」は高校生のクラスで優勝は「千葉県立下総高等学校自動車部B」全クラスで最も多い83台がエントリーした「グループII」は高校生のクラスで優勝は「千葉県立下総高等学校自動車部B」

 全クラスで最も多い83台がエントリーした「グループII」は高校生のクラス。2,105.226 km/Lの記録で優勝したのが「千葉県立下総高等学校自動車部B」、1,744.330 km/Lで2位だったのは「千葉県立下総高等学校自動車部A」で、千葉県立下総高等学校が1位と2位で入賞し、大会7連覇を達成しました。

「グループIII」の大学・短大・高専・専門学校生クラスは43チームで競われ優勝は「八戸高専自動車工学部NP号Ⅳ」「グループIII」の大学・短大・高専・専門学校生クラスは43チームで競われ優勝は「八戸高専自動車工学部NP号Ⅳ」

「グループIII」の大学・短大・高専・専門学校生クラスは43チームで競われ、「八戸高専自動車工学部NP号Ⅳ」が1,585.755 km/Lで優勝し、大会2連覇となりました。「KIT夢考房Welt」が1,443.299 km/Lで2位に続いています。

「グループI/II」はチームマネージャーの教員と生徒たちのチームですが、「グループIII」ではチームマネージャーは教員または満18歳以上の学生とします。

一般クラスで「水曜クラブ」が2,451.870 km/Lの記録で優勝一般クラスで「水曜クラブ」が2,451.870 km/Lの記録で優勝

 そして一般クラスで「水曜クラブ」が2,451.870 km/Lの記録で優勝。大会2連覇という強さです。2,384.826 km/Lの記録で「富士エコラン・チーム白糸」が2位に入りました。

Honda4ストローク50cc以上150cc以下とする「ニューチャレンジクラス」は、1,535.888 km/Lを記録した「栃木県立矢板高等学校 OB」が優勝Honda4ストローク50cc以上150cc以下とする「ニューチャレンジクラス」は、1,535.888 km/Lを記録した「栃木県立矢板高等学校 OB」が優勝

 エンジンを唯一、Honda4ストローク50cc以上150cc以下とする「ニューチャレンジクラス」は、1,535.888 km/Lを記録した「栃木県立矢板高等学校 OB」が優勝。こちらも大会2連覇です。

2人乗りクラスは「栃木県立矢板高等学校 C」が大会2連覇2人乗りクラスは「栃木県立矢板高等学校 C」が大会2連覇

 2人乗りクラスも「栃木県立矢板高等学校 C」が大会2連覇。607.403 km/Lの記録で優勝でした。

■本田宗一郎の意志を継ぐ

 二輪車クラスは「Little Cubs」が294.424km/Lの記録で優勝を果たしました。

二輪車クラスは「Little Cubs」が294.424km/Lの記録で優勝 二輪車クラスは「Little Cubs」が294.424km/Lの記録で優勝

 このクラスの過去最高記録541.481km/Lも「Little Cubs」が保持。二輪車クラスと2人乗りクラスのみ、3周(6,856.72メートル)でおこなわれます。

 2位は237.262km/Lだった「Super Cub’s+水戸藩」、3位には「長野高専BKB」が233.574km/Lの記録で入りました。

■過去最高はリッター3644km!

 これまでの最高記録は2011年、ツインリンクもてぎでの3,644.869kmで、モビリティリゾートもてぎからベトナム・ハロンまでの距離に相当するというから驚愕です。

 Honda二輪車正規取扱店では『Honda エコ マイレッジ チャレンジ』に使用する目的に限り、50ccエンジンを販売しています。C50エンジン(PGM-FI仕様)、スロットルバルブASSY、ACジェネレーター、スターティングモーターがセットになり、メーカー希望小売価格7万7000円です。

 こうしたチェンレンジの場をつくるホンダ、さすがとしか言いようがありません!!

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