【MotoGP第14戦日本GP】Moto3佐々木歩夢選手 母国で2位表彰台 タイトル争いではランキング2番手に浮上
バイクのニュース / 2023年10月5日 10時50分
MotoGP第14戦日本GPが2023年9月29日から10月1日にかけて栃木県のモビリティリゾートもてぎで行なわれました。Moto3クラスでは、佐々木歩夢選手(ハスクバーナ)がホームグランプリで2位表彰台を獲得しました。
■ホームグランプリでも表彰台を獲得、タイトルランキング2番手に
2023年シーズンもMotoGPのMoto3クラスに参戦する佐々木歩夢選手(#71/ハスクバーナ)は、2022年の日本GPで3位表彰台を獲得しており、また、今季は7度の表彰台を獲得してタイトル争いを展開中です。当然、今年の母国グランプリでの活躍も期待されていました。予選Q2では8番手を獲得。3列目スタートとはいえ、混戦のMoto3クラスでは十分に表彰台を狙える位置でした。
昨年(2022年)に続き、母国グランプリで表彰台を獲得した佐々木歩夢選手(#71/ハスクバーナ)
ただ、土曜日までの佐々木選手は、あまり良いフィーリングを感じていたわけではありませんでした。
「フィーリングがあまり良くない。悪くはないけど、良くはないんです。もうちょっと、改善しなければいけないところがあります」
また、「コーナー進入から旋回が改善点だと分かっているので、心配はしていないです。チームと一緒にもう少しバイクをよくすれば、優勝争いはできると思います」とも語っていました。
もてぎでの日本GPの週末、速かったのはジャウメ・マシア選手(#5/ホンダ)です。マシア選手は佐々木選手とタイトルを争っているライダーの1人でもあります。佐々木選手は「マシアが引っ張るレースになる」と考えていました。
実際のところ、日曜日の決勝レースは中盤以降、マシア選手がレースをリードする展開となりました。
ジャウメ・マシア選手(#5)、佐々木歩夢選手(#71)、ダニエル・オルガド選手(#96)。チャンピオンシップのランキングトップ3がコース上でもトップ争いを展開
佐々木選手はマシア選手を追っていましたが、デニス・オンジュ選手(#53/KTM)、それからダニエル・オルガド選手(#96/KTM)もまた、2番手争いに食らいついていました。
しかし11周目にオンジュ選手が転倒すると、佐々木選手は2番手をキープ。最終ラップの11コーナーで3番手のオルガド選手が仕掛けてきましたが、最終シケインの立ち上がりで先行し、0.056秒差の2位でチェッカーを受けました。
「昨日よりもフィーリング良く走れました。デニスとのバトルになったのは予想外で、彼よりも良いペースで走れなかったのは自分のせいです。もうちょっと頑張れたけど、そうしたら転倒するリスクもあったので悩ましいところでした。でも優勝もしたかったし……どうしようかなと思って走っていました。我慢、でも攻めるようなレースでしたね。悔しい2位でしたが、昨日まで難しい週末だったことを考えると、2位という良い形で終われたので良かったです」
表彰台争いに加わったデニス・オンジュ選手(#53)。タイトル争いに可能性を残すためにどうしても上位でゴールしたかったのだろう。しかし、クラッシュに終わった
佐々木選手にとって、今大会の2位は母国グランプリでの2年連続の表彰台獲得という印象的な結果であるとともに、チャンピオンシップにおいても重要なリザルトでした。日本GPで優勝したのはマシア選手、2位は佐々木選手、3位はオルガド選手。チャンピオンシップのランキングトップ3のライダーだったのです。
日本GPを終え、ランキングトップはマシア選手、6ポイント差で2番手に佐々木選手、9ポイント差でオルガド選手が続く状況。佐々木選手は、タイトル争いの実質的なライバルはこのマシア選手とオルガド選手だと考えています。
「心配はマシアですね。(マシアが所属するチーム)レオパードがアジアに入ると速くなるのは毎年のことなんです。ヨーロッパのレースよりも生き生きしているから、それに負けないようにしたいです。でも、自分もアジアでは得意なサーキットしかないです。ただ、バレンシアがあまり得意じゃないので、カタールまでにどれだけポイントを稼いで、最終戦に入れるか、だと思っています」
残り6戦、佐々木選手は2023年のMoto3チャンピオン獲得に向けて、ミスの許されない厳しい戦いに挑んでいきます。
レース後、佐々木選手は故・加藤大治郎選手が2001年鈴鹿で優勝したときの日本国旗を持ってクールダウンラップを走った
次戦第15戦インドネシアGPは10月13日から15日にかけて、インドネシアのプルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・サーキットで行なわれます。
■Moto3クラスとは……
Moto3クラスは、4ストローク250cc単気筒エンジンのレーシングマシンで争われる。タイヤはダンロップのワンメイク。MotoGPクラス、Moto2クラス、Moto3クラスの中で参戦するライダーの年齢層が最も低く、Moto2クラス、MotoGPクラスへの昇格を目指す若いライダーたちがしのぎを削る。
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