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e-MTB初心者が上手な乗り方を習ってみた in 『YPJ Fan Meeting 2023』

バイクのニュース / 2023年10月10日 11時10分

ヤマハが主催する、YPJユーザーとファンが集う『YPJ Fan Meeting 2023 ~Natural Holiday~』では、電動アシスト付きのマウンテンバイク(e-MTB)のライディングレッスンも用意されていました。MTBならではのテクニックも満載でしたが、なかには普通の自転車でも使える技がありました。

■探り始めると奥深い「上手な自転車の乗り方」

 自転車を上手に乗るコツを、誰かに伝えることができるでしょうか? 自転車の乗り方は、子供の頃に感覚と体で身についてしまったので、あらためて「上手に乗るコツを伝える」となると、なかなか難しい気がします。幼少期から自転車に乗り始めて数十年、その後に自転車屋となった身としても、体に合った自転車のサイズやポジショニングなどは伝えることはできても、上手に乗るコツは誰からも教わったことがなく、長年感覚で乗っているので、具体的に誰もが分かる言葉で伝えるというのはなかなかに困難です。

e-MTBのライディングレッスンとは? 上手に乗るためにはコツがあったe-MTBのライディングレッスンとは? 上手に乗るためにはコツがあった

 もちろん、ロードバイクやマウンテンバイク(MTB)といったスポーツタイプの自転車で競技に参加する場合は、具体的な教えがあると思います。しかしその道に関わりのない素人には、なかなか知ることができない世界でもあります。

 そんな時、ヤマハ発動機のスポーツe-MTB「YPJ」シリーズのユーザーやファンが集まるイベント『YPJ Fan Meeting 2023 ~Natural Holiday~』で、その道のプロが直接教えてくれるライディングレッスンが行なわれるとの情報をキャッチ。もしかすると普通の自転車、いわゆるママチャリにも応用できる乗り方を教わることができるかもしれないと思い、特別にレッスンに参加させていただきました。

 今回、ライディングレッスンで乗らせていただいたのは、荒れた路面や野山を駆け巡ることを目的に開発されたMTBタイプのスポーツe-BIKE(電動アシスト自転車)「YPJ-MT Pro」です。e-BIKEと言いながら、オフロード走行時に優れた操作性を発揮するワイドハンドルバー、前後のサスペンション、そして手元のレバーを操作するだけでシートの高さを調整できるドロッパーシートポストが装備された、超・本格派のe-MTBです。「YPJ」シリーズのフラッグシップモデルとして、隙のないガチな電動アシスト付きMTBになっています。

インストラクターは元全日本モトクロス選手権レディース80ccクラスチャンピオンにして、元マウンテンバイクダウンヒル全日本チャンピオンの増田まみさんインストラクターは元全日本モトクロス選手権レディース80ccクラスチャンピオンにして、元マウンテンバイクダウンヒル全日本チャンピオンの増田まみさん

 これまでに何度かe-MTBに乗ったことはあるものの、ママチャリと同じ乗り方しかできなかった初心者にe-MTBの乗り方を教えてくださったのは、元全日本モトクロス選手権レディース80ccクラスチャンピオンにして、元マウンテンバイクダウンヒル全日本チャンピオンの増田まみさんです。バリバリのプロの方が初心者相手に懇切丁寧に指導してくださるという幸運に恵まれました。教えていただいた内容のなかから、普段乗りの自転車でも使えそうなポイントを抜粋して紹介します。

「ハンドルは卵を握るように」

 状況によってはしっかり握る必要もありますが、卵を手のひらで包むことをイメージして、優しくハンドルを握ることが基本的なポジションになるそうです。そうすることで、肘の関節が脱力気味になるのでサスペンションの役目を果たし、地面からの衝撃を吸収できるようになります。これは普通自転車にも言えることで、舗装された道路もそうですが、特に段差などを乗り越えるときは、脱力した方がスムーズに進むことができるテクニックになると思います。

ライディングレッスンは広大な草原の丘で行なわれた。上りも下りも、乗り方のコツを教えてもらうことでスムーズな走行を実感できたライディングレッスンは広大な草原の丘で行なわれた。上りも下りも、乗り方のコツを教えてもらうことでスムーズな走行を実感できた

「目線は下げずに進行方向を見る。曲がる時は進行方向に体を向ける」

 これはMTBに限らず、どんな自転車にも共通のテクニックだと思います。前輪の少し先の路面を注視しながら走ると背中が丸まってしまい、ハンドル操作が不安定になってしまいます。目線を上げ、近くを注視せずに姿勢を伸ばすと操作が安定するだけでなく、全身を使ってペダルを回す体勢になるので、疲労の低減にもつながると思います。

 そして曲がる時も視線を下げずに、カーブの先、出口あたりを見るように余裕をもって進入すると、スムーズに走行することができます。その際、もちろんハンドルも使いますが、目線だけでなく体全体を進む先へ向けることで、重心が移動してスムーズに、流れるように曲がることができます。

電動アシストの性能を上手に引き出すことが出来れば、疲労も少なく、何度でも丘を上ることができる電動アシストの性能を上手に引き出すことが出来れば、疲労も少なく、何度でも丘を上ることができる

「上り坂はペダリングに合わせてハンドルを押す」

 これは今回教えていただいた中で、一番驚いたポイントです。e-MTBならではのテクニックだそうです。坂道を上る時はどうしても力が入ってハンドルをギュッと握りしめたくなりますが、e-MTBはモーターがしっかりとアシストしてくれるので、むしろハンドルを強く握らずペダリングに合わせてギュッと前方へ押し込む方が、グングン上ってくれました。じつはこのテクニック、一般的なe-BIKEにも言えることで、舗装路の上り坂を走る場合であっても腕から力を抜いた方が、アシストの利きが良くなることは実感できると思います。

 さらに言うと、多くのe-BIKEにはトルクセンサーというペダルを踏み込む力を感知する装置が付いていて、その測定値でアシストの出力を変えています。ざっくりした言い方ですが、「坂道だから力いっぱい漕ぐぞ!」と力を込めて踏み込むと、e-BIKEは「この人は踏み込む力がある」と判断してアシストの出力を下げてしまうわけです。e-BIKEのアシスト性能を信用して脱力するには慣れが必要かと思いますが、かなり有効なテクニックです。

※ ※ ※

 ごく一部ですが、レッスンを受けた内容から普通の自転車でも使えそうな部分を切り取ってみました。「たかが自転車、されど自転車」ということで、当たり前に乗っている自転車でも乗り方を追求することで消費エネルギーを抑えたり、効率的なコーナリングを見出せる余地がありそうです。

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