オフィス街でもお馴染み！ヤクルトレディが使用しているバイクってなんの車種？

ヤクルトレディの移動手段はいくつかありますが、その中でも代表的なのが三輪のバイクです。では、ヤクルトレディはどのような車種のバイクを使用しているのでしょうか。また、そのバイクにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

■ヤクルトレディが使用しているバイクはなに？あのロングセラーモデルだった！

　乳酸菌飲料の代表格として知られるヤクルトなどを販売する株式会社ヤクルト本社は、販売を開始した1935年から訪問販売を続けています。かつては男性の若手社員が販売を担っていましたが、1963年からは業務委託された女性が配達営業する「ヤクルトレディ」の制度が開始されました。

　「レディ」と名前についてはいるものの、男性販売スタッフも活躍しているようです。ただし化粧品を含むヤクルト製品の従事者割引や保育所などの福利厚生を魅力的に感じる女性が多いことや、レディという名前であることも影響して、男性販売スタッフはごく少数にとどまっています。

　なお、ヤクルトレディはただ商品を販売、営業するだけでなく、訪問先での健康アドバイザーとしても活躍。さらに、自宅で身動きが取れなくなっていた高齢者が訪問したスタッフによって発見された事例もあり、地域にとってなくてはならない存在になっています。

ヤクルトレディの移動手段で多い三輪バイクの車種はホンダ「ジャイロX」

　そんなヤクルトレディの移動手段の主流は三輪バイク。バイクで颯爽と配達するヤクルトレディを、見かけたことのある人も多いのではないでしょうか。

　ヤクルト本社の広報写真によると、ヤクルトレディが乗るバイクはホンダの原付である「ジャイロX」が採用されています。

　ジャイロXは、屋根のついたモデルである「ジャイロキャノピー」とあわせて、ピザ屋や寿司屋など飲食店のデリバリーでもよく使用されている三輪バイクで、1982年から販売されているロングセラーモデル。

　当初はレジャー用バイクとして発売されたジャイロXですが、荷台の大きさや安定性が評価され、いまでは主にデリバリーで活躍しています。

　では、ヤクルトレディの移動手段には、他にも自動車、電動自転車などいくつかの選択肢がありますが、ジャイロXのような三輪バイクが採用され続けているのはなぜなのでしょうか。

自転車に近い感覚で運転できて安定性も兼ね備えている三輪バイクはヤクルトレディの間で人気

　ヤクルト本社の担当者は、次のように話します。

「道が狭い訪問先でも小回りが利くので、運転しやすいというのが大きな理由です。また、ヤクルトレディの方達の間では、『商品を載せていても、坂道を楽に運転することができる』と評判です」

　坂道や細い道の多い住宅街を走行する際に、車体が大きく車幅感覚が掴みにくい自動車での販売は不便なため、自転車に近い感覚で運転できて安定性も兼ね備えている三輪バイクは、一定の人気を集めているようです。

　さらにヤクルトの販売に使用される三輪バイクのなかでも特に多いジャイロXは原付であるため、小型特殊を除く何らかの運転免許を持っている人であれば誰でも運転することが可能。また、燃費性能も60km／Lと圧倒的に良く、ガソリン代を自己負担するヤクルトレディにとっては魅力的な移動手段となっているのです。