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警察庁が原付の“延命”を検討中? 二輪車車両区分見直しは歓迎できるかも

バイクのニュース / 2023年10月18日 17時0分

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、警察庁の二輪車車両区分見直し検討は歓迎すべき出来事だと言います。どういうことなのでしょうか?

■見方を変えれば、歓迎できる出来事かも

 2025年11月からはじまる厳しい新排ガス規制によって、もしかしたら淘汰されてしまう、絶滅してしまうのではないかと心配されていた「原付バイク」は、どうやら延命されそうな気配だと僕(筆者:木下隆之)は感じています。

二輪車車両区分見直し検討は歓迎できるかも? 写真は排気量125ccクラスのスクーター、ヤマハ「ジョグ125」二輪車車両区分見直し検討は歓迎できるかも? 写真は排気量125ccクラスのスクーター、ヤマハ「ジョグ125」

 警察庁は2023年9月7日、原付(原動機付自転車)免許で乗れるバイクの区分を見直す検討に入ることを公表しました。「検討に入る」というのは文法的には何も確定ではないものの、お役所言葉の言い回しで「検討することが確定しました」ということです。

 原付免許で乗れるのは、現在は排気量50cc以下ですが、それを125ccまで拡大してはどうか、というものです。ただし、これまでの原付バイク同様の最高出力に抑え、4kW程度に絞ることで安全性を確保すると言います。

 排気量を拡大してもこれまで通り「二段階右折」を強いるのか、「2人乗り禁止」とするのか、そのあたりも煮詰める必要があると思いますし、速度を抑えることが必ずしも安全とは限りません。その辺りの議論はこれから真剣に重ねて欲しいものですが、50ccより大柄な車体の125ccに乗れることは、ある意味で安全かもしれません。

 となると、活気が出るのは各メーカーがラインナップしている125ccクラスのバイクです。ヤマハは「NMAX」をほぼ毎年のようにマイナーチェンジしながら2016年より販売し続けています。ほかにも「ジョグ125」、「シグナスグリファス」、「アクシスZ」、それにフロント2輪の「トリシティ125」とラインナップは豊富です。

 ホンダも原付2種にあたる125ccクラスは充実しています。売れ筋の「PCX」には125ccと160ccがあります。「リード125」にとっても追い風でしょう。

 なにより「スーパーカブ」の125ccエンジンを搭載した兄弟モデルが多いのもホンダの特徴です。「スーパーカブ125」を筆頭に、「CT125・ハンターカブ」、「ダックス125」、「モンキー125」などもターゲットに入ってくるのかもしれません。

 また、本格ネイキッドスポーツの「CB125R」なんてモデルもあります。

 スズキには「アヴェニス125」や「アドレス125」、「バーグマンストリート125EX」といったスクータータイプがありますし、スポーツタイプの「GSX」シリーズも2機種あります。こんな攻撃的なスタイルで最高出力が抑えられてしまうのも興醒めですが、検討内容には当てはまります。

 カワサキにも同様に、コンパクトでスタイリッシュなデザインの「Z125 PRO」があります。

 そうです、今回の「車両区分見直し」はバイクメーカーにとっても願ったり叶ったりの出来事かもしれないのです。これまで排気量50ccまでしか乗れなかった原付免許所持者、と言うより普通自動車運転免許所持者が、125ccクラスのバイクにまで手を広げてくれるわけですからね(出力制限付きですが)。

 バイクにまつわる度重なる法改正は、たいがい僕らやメーカーにとってはアゲインストなものですが、今回の警察庁の動きは歓迎できるものかもしれません。

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