まさにOVERクオリティ!? ヤマハ「YPJ-MT Pro」の専用パーツが新登場

三重県鈴鹿市の老舗バイクパーツメーカー『OVER Racing（オーヴァーレーシングプロジェクツ）』は、ヤマハの電動アシスト機能付きマウンテンバイク（e-MTB）「YPJ-MT Pro」専用パーツを開発し、販売開始しました。

■あっ、という間に商品化。高い技術力はOVERならでは

　三重県鈴鹿市の老舗バイクパーツメーカー『OVER Racing（オーヴァーレーシングプロジェクツ）』（以下、OVER）は、ヤマハの電動アシスト機能付きマウンテンバイク（e-MTB）「YPJ-MT Pro」専用パーツを開発し、販売を開始しました。

OVER「MTBステム」は突き出し量の違いで数種類、色違いも用意される

　OVERは1982年の創業以来、国内外の多種多様なレースに参戦してきたコンストラクターです。鈴鹿8時間耐久ロードレースへの参戦実績もそのうちのひとつですが、現在はバイクパーツの自社開発・製造・販売により、その高い技術力でフレームやマフラー、バックステップなどの機能パーツからドレスアップパーツ、車種専用品など数多くの商品を提供しています。

　そんなOVERが、2023年3月に開催された「第50回 東京モーターサイクルショー」で、ヤマハのスポーツ電動アシスト自転車「YPJ-MT Pro」に自社開発の専用パーツ（当時は試作品）を装着した展示車両を初公開しました。

　それから数カ月後、OVERはヤマハが主催するユーザーイベント『YPJ Fun Meeting 2023』（9月23日開催）の会場にブース出展し、商品化された専用パーツの数々を展示しました。

OVER製の「クランク」と「フラットペダルセット」。ペダルは「ラージ」と「スモール」から選べる。「ノンスリッププレート」は着脱可能

　ラインナップとしては、素材にアルミニウム合金を使用したブレーキレバー、ステム、ペダル、クランク、チェーンデバイス、ステムキャップ、ディスプレイスタンドのほか、カーボン繊維を使用したバッテリー＆モーターカバーなどです。

　具材の切削加工＋硬質アルマイトは、OVERがこれまで培ってきた得意とする加工技術であり、細部を見るとその仕上がりは見事なもの。また見た目だけではなく、着脱可能なペダルのフラットプレートの表面加工に関しては、モーターサイクルに使用するステップから着想を得たV溝とR溝を混合させ、素手で触れると皮が切れてしまいそうな鋭いエッヂが細かく刻まれ、ソールの優れたグリップ力を発揮します。

　これらはいわば「ヤマハのスポーツe-BIKEの社外パーツ」になりますが、いずれも機能性を重視し、軽量化と剛性の両立、表面強度、非腐食性を高めており、機能美から生まれるデザイン性の高さは、まさにOVERらしい仕上がりと言えるでしょう。

　現在は「YPJ-MT Pro」に対応する商品ラインナップになりますが、今後はユーザーの反応を見つつ、拡大・展開していきたいとのこと。なお、すでに「YPJ-MT Pro」の2024年型がリリースされていますが、ここに紹介するパーツは先代モデルに対応となっています。

　もちろんスポーツモデルだけでなく、日常生活の中に溶け込むミニベロ（小径車）のような、ファッション性の高い自転車パーツの開発も視野にあるようです。