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休憩場所!避難場所!高速傍の謎のスペースはバイクも止めていいの?

バイクのニュース / 2023年10月26日 9時10分

高速道路を走行していると、謎のスペースがあるのをたびたび見かけます。この場所にバイクを停めてもよいのでしょうか。

■高速道路傍にあるスペースとは

 高速道路には、緊急車両が通れるように路肩が左側に設けてあるのが一般的です。しかし走行していると、路肩から一段と広くなったスペースが一定の間隔で設置されていることに気づきます。

 高速道路をよく利用するライダーでも、この謎のスペースにバイクを停めたことがある人はそう多くはないはず。そもそもこの高速道路の脇にあるスペースは、どのような目的で設置されているのでしょうか。

高速道路でよく見かける路肩から一段広くなったスペースのことを「非常駐車帯」という高速道路でよく見かける路肩から一段広くなったスペースのことを「非常駐車帯」という

 NEXCO東日本が公表する情報によると、高速道路でよく見かける路肩から一段広くなったスペースは「非常駐車帯」が正式名称とのこと。緊急車両や道路管理車両などが安全に停められるように設置されているようです。

 また非常駐車帯には、一般車両は原則として停車することはできません。ただし、タイヤのパンクやエンジンの故障などのトラブルや事故、急病などで走行を続けられない状態になり、一時的に待避するといった「やむを得ない理由」の場合は停めることができます。もちろんバイクも、非常事態の際は停めても問題ありません。

 このように、非常駐車帯は緊急事態に備えて設置されている場所です。そのため、それ以外の目的で利用することはできません。たとえば休憩のために使ったり、携帯電話などで私用の電話をかけるなどの目的での停車は、やむを得ない理由に含まれないため禁止です。

 そもそも高速道路上は、道路交通法により駐停車禁止と定められています。危険防止のためや故障など、やむを得ないときや料金の支払いなど以外では停車は禁止です。

 これは非常駐車帯であっても例外ではありません。正当な理由がないのに駐停車すると、罰則の対象になる場合があるので注意が必要です。もし、やむを得ない理由がなく非常駐車帯に停車すると、高速道路上であっても一般道と同様に「駐停車違反」とみなされる可能性があります。その場合、二輪車で違反点数2点と反則金7000円が科せられます。

緊急事態であっても走行可能であれば、なるべくサービスエリアやパーキングエリアなどの広い駐車場があるところまで走ったほうが安全です緊急事態であっても走行可能であれば、なるべくサービスエリアやパーキングエリアなどの広い駐車場があるところまで走ったほうが安全です

 また、高速道路は一般道と異なりスピードが出るので、たとえ非常駐車帯であっても追突のリスクが高まります。もし緊急事態であっても走行可能であれば、なるべくサービスエリアやパーキングエリアなどの広い駐車場があるところまで走ったほうが安全です。もちろん、ひと休みしたい、電話をかけるなどの際も、同じように休憩施設まで我慢するようにしましょう。

 なお非常駐車帯は、高速道路上に約500mおきに、トンネル内においては約750mを目安に設置されているそうです。よく高速道路を利用する人は、万が一のときに冷静に対処できるように、どれくらいの間隔かチェックしておくとよいかもしれません。

 では、パンクやエンジントラブルなどで、やむを得ず非常駐車帯などの路肩に停車するとき、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

トラブルなどで停車したらハザードランプの装備があるバイクはハザードランプを点灯させるトラブルなどで停車したらハザードランプの装備があるバイクはハザードランプを点灯させる

 まず、停車したらハザードランプの装備があるバイクはハザードランプを点灯させます。また、後続車に追突されてバイクが本線上に飛ばされるのを防ぐため、ハンドルを左に切っておきます。その後、発炎筒や三角停止板などをバイクの後方約50mの位置におき、後続車に自車の存在をアピールすることが重要です。

 そして、すみやかにガードレールの外側など安全な場所に避難し、非常電話か携帯電話を使い救助を要請して待機します。このときバイクに跨って救助を待ったり、バイクの周りをうろついたりするのは大変危険です。また、サービスエリアやパーキングエリアが近いからといって、とりあえずそこまでバイクを押しながら路肩を歩くような行為も、追突される危険があるので絶対にしてはいけません。

 なお、高速道路および自動車専用道路上で緊急停止した際は、バイクであっても停止表示器材の表示は道路交通法で義務付けられています。コンパクトに折りたためるバイク専用の三角停止板も販売されているので、高速道路を利用する際はバイクに積んでおくと安心かもしれません。

 ちなみに、三角停止板の表示義務を怠った場合は「故障車両表示義務違反」に該当し、二輪車は違反点数1点と反則金6000円の罰則が科せられます。

非常電話は、高速道路や自動車専用道路の本線上では1kmおき、トンネル内では200mを目安に設置されている非常電話は、高速道路や自動車専用道路の本線上では1kmおき、トンネル内では200mを目安に設置されている

 事故などの緊急時に慌てないためには、連絡方法を覚えておくと安心です。例えば自身のスマートフォンや携帯電話を使うときには、故障などで停止した際は道路緊急ダイヤル『#9910』に連絡します。

 #9910へダイヤルすると道路管理センターへつながるので指示を仰ぎましょう。電波がつながるところであれば24時間いつでも無料で通話が可能です。また事故の際は、110番にかけて警察を呼ぶことが求められます。

 また、電波が届かないような場所では非常電話を使うしかありません。非常電話は、高速道路や自動車専用道路の本線上では1kmおき、トンネル内では200mを目安に設置されています。それ以外にも、非常駐車帯やバス停、サービスエリア、インターチェンジなどにもあります。

 非常電話が便利なのは、扉を開けて受話器を取るだけで場所が特定され、道路管制センターにつながる仕組みになっている点です。通報すると、すぐに高速道路上の電光掲示板に「この先故障車あり」などと表示されるので、追突の危険性を低くすることができます。

 なお、非常電話を探すときは通行車両に気をつけながら、路肩ではなくガードレールの外側などの安全な場所を選んで歩くようにしましょう。

※ ※ ※ 

 高速道路に設置されている非常駐車帯は、故障や事故などのやむを得ない理由があるときのみ停止ができるスペースで、バイクも利用することができます。緊急事態で非常駐車帯に停止する際は、まず身の安全を第一に考えて落ち着いて行動することが大切です。

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