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サンダルで自転車はNG? 走行に適した履物とは

バイクのニュース / 2023年10月26日 8時10分

自転車は日常生活に根付いた気軽な乗り物だけに、乗車時の履物まで気軽なモノで良いと思っている人も多いのではないでしょうか。じつはサンダルやつっかけ、お洒落なハイヒールや下駄などを履いての走行は危険が伴います。どのような履物が適しているのでしょうか?

■言われてみれば、ちょっとコワイかも……

 自転車に乗る際は何を身に着けるべきなのか、あらためて考えると、あまり意識していないかもしれません。とくに履物では、暑い季節にはサンダルなどの軽装で乗ることも多いのではないでしょうか。

サンダルで自転車に乗ることは違反になる?サンダルで自転車に乗ることは違反になる?

 ある日、サンダルを履いて自転車に乗り、そのまま近所の自転車屋へ向かったときのことです。空気入れをお願いしたところ、店員から「サンダルは滑るから危ないですよ。お子さんも乗せているし、気を付けて帰ってくださいね!」と声をかけられました。

 サンダルで自転車は危ない……言われてみれば、滑り止めのないツルツルした底は、自転車のペダルを踏むのには向かなさそうです。そもそも、普段使いで自転車に適した履物はあるのでしょうか? 自転車にサンダルで乗ることは禁止されているのでしょうか?

 自転車に関係する法律は「道路交通法」、そして道路交通法を基に各都道府県が作った細かい決まりがあります。

 主要都道府県の決まりを見ると、文言に多少の違いはあるものの、概ね同様のことが書いてあります。例えば東京都の「東京都道路交通規則」には、「木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物をはいて車両等(軽車両を除く)を運転しないこと」と書かれています。

 ここで注目したいのが「軽車両を除く」という注釈です。軽車両とは原動機を持たない車両のことで、自転車や馬車、そりなどを指します。つまり、東京都では自転車に乗る際に法律違反となる履物はとくに無い、ということが分かります。千葉、神奈川、大阪、福岡なども同様で、クルマの運転時には、下駄や木製サンダル、またスリッパやハイヒールなどがNGとされているものの「軽車両は除く」となっています。

 一方、「軽車両を除く」の記載がない自治体もありました。愛知県の「道路交通法施行細則」には、「運転の妨げとなるような衣服又は履物を着用して車両等を運転しないこと」と書かれています。この場合の車両等には自転車も含まれます。

 では、下駄やサンダルはなぜ危ないとされるのでしょうか? それは履物が足に固定されておらず、脱げやすいからです。サンダルでもかかとまでフィットするバックベルトがついたものであれば簡単に脱げることはありませんが、ビーチサンダルやつっかけタイプのサンダルは脱げやすく、すぽっと脱げた拍子に車輪に挟まりでもしたら大惨事になることが想像できます。また、下駄やハイヒールでは平らなペダルに安定して足を乗せられませんし、停車時には地面にひっかかる可能性もあります。

 このように考えると、やはりサンダルなどの履物は自転車走行には不向きだと言えるでしょう。足のつま先まで露出しているので、地面に擦りつけられたらひとたまりもありません。明確に禁止されていないとはいえ、自転車に乗る時はスニーカーなど足にしっかりとフィットし、底が平らで安定感のある履物が良さそうです。

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