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2024年型のヤマハ「YZ250F」に乗った!! 軽やかにジャンプをこなし鋭く曲がる! 250モトクロッサーの大本命!!

バイクのニュース / 2023年10月28日 11時10分

ヤマハは毎年、オフロードコンペティションモデル「YZ」シリーズのメディア向け試乗会を開催し、エントリーユーザーからトップライダーまでをつなぐラインナップを誇り、充実したオフロードセグメントを広く知ってもらうことに精力的です。SUGO国際モトクロスコースで乗った2024年型「YZ250F」の飛躍的進化は驚くべきものでした。

■ジャンプも軽快に、安定して跳べる!!

 ワンランク腕が上がったような気分で、気持ち良くモトクロスコースを周回できるではありませんか! 車体が軽量・スリムになってフィット感が飛躍的に向上しています。身体を前後左右に動かしやすく、マシンを操りやすい!!

ヤマハ「YZ250F」(2024年型)に試乗する筆者(青木タカオ)ヤマハ「YZ250F」(2024年型)に試乗する筆者(青木タカオ)

 スタビリティの高いシャシーに、全域でパワフルなエンジンを積むヤマハの最新モトクロッサー、2024年型の「YZ250F」(競技用車両)に乗った筆者(青木タカオ)です。

 2024年型ではシャシーやパワーユニットを全面刷新するフルモデルチェンジが発表されて興味津々でしたが、軽快性とコントロールのしやすさ、そして1段高いギアを使って走れるエンジンの出力向上には目を見張るものがあります。

 モトクロスに限ったことではありませんが、コーナーを上手く曲がることができればストレートの加速も良くなり、続くコーナーへのアプローチもまたスムーズになり、結果的にコースタイムが総合的に上がっていきます。

 ジャンプを気持ち良く跳べるか、フープスにリズム良く入っていけるか否かも、テイクオフへの準備段階であったり、直前のコーナーを素早く回ってしっかりダッシュし、スピードを乗せていけるかというところがキモ(重要)なのは、経験のある中・上級者なら説明するまでもありません。

 ひと回りコンパクトになったかのように感じる新型「YZ250F」は、コーナーアプローチでスムーズに車体を寝かし込み、インを狙ってタイトに回ることも、外側のバンクを使ってアクセルを開けつつ大きく曲げることも、どちらも得意。ラインの選択肢が広がり、ミスをしづらくなっています。

 車体の向きが早く変わり、立ち上がりでしっかりアクセルを開けて加速できるので、続く立体セクションも余裕を持って入って行けるのでした。

■軽量スリムになった車体

 試乗会では従来型(2023年型)の「YZ250F」も用意され、実車を比較することができましたが、見た目でもすぐ分かるのは車体の細さです。シュラウドからシートにかけてはとくにスリムになっています。走行中、ライダーが前後左右に動くシート周りですが、またがった途端に車体とのフィット感が向上していることに気付くのでした。

 エアクリーナーカバー天面が従来モデル比で10mm下がり、座面からフラットにつながることで身体を前後に動かしやすく、一体感の強まる形状としています。

 また、従来型では左右シュラウドの先端にエアダクトを配置しますが、新型では吸気口をシート下に移設。後方ダクトとした2024年型ではシュラウドの張り出しを50mmも減らすことを実現しました。

 さらにシート下にレイアウトされる燃料タンクは、6.2リットルの容量を確保しつつ形状が見直され、ここでも幅を6mmマイナス。アグレッシブに身体を動かすことができ、下半身でのマシンホールドもしやすくなっています。

■ゆとりあるライディングポジションで操りやすい

 身体をアグレッシブに動かしやすくしているのは、ライディングポジションにゆとりをもたせていることも影響しています。シート高を5mmアップし、ステップを5mmダウン。着座したヒップからフット間を10mm拡大することで、ひざまわりに余裕を持たせました。

飛躍的に進化を遂げたヤマハ「YZ250F」(2024年型)飛躍的に進化を遂げたヤマハ「YZ250F」(2024年型)

 ライディングポジションがコンパクトに感じ、操りやすいのはグリップ位置が近くなっているからです。従来モデル比でパイプ1本分ハンドルが手前に設定されています。

 車体との一体感は、コーナリングでも強く感じます。イン側へ足を出すときはシュラウドのはみ出しが気になりませんし、前後移動時などよりスムーズなボディアクションが可能となりました。

 シュラウドの形状が見直されたことで、足を動かしやすいだけでなく、走行中に地面を見やすくなっていることも報告しておきましょう。どのラインを通るべきか判断が早くできますし、リスクも回避しやすく有利です。

 また、新作フロントフェンダーの導風効果も相まって、冷却性も確保されました。

■軽量化とともにフレーム剛性も確保されたシャシー

 装備重量は105kgと軽く、従来型より1.0kgの軽量化を実現していることも特筆すべきポイントでしょう。その内訳は、YZ250Fプロジェクトチーフ春田勝哉さん(OV開発部YZ設計グループBD設計プロジェクトチーフ)に教えていただきました。

軽量化はもとより、バンプ吸収感が向上され、車体との一体感をより得ることができ、スピードを維持したままコーナーへ進入しやすくなってライン自由度も広がる軽量化はもとより、バンプ吸収感が向上され、車体との一体感をより得ることができ、スピードを維持したままコーナーへ進入しやすくなってライン自由度も広がる

 エアクリーナー220g、燃料タンク200g、リアフレーム200g、フットレスト220g、チェーンガイド80gと、構成部品すべてにわたる見直しが行なわれているのです。

 春田さんは「ただ軽くしただけでなく、メインフレームやエンジン懸架といった骨格部品には必要な重量を与え、荒れた路面でも暴れないタフさを追求しました」と言います。

 実際に乗ってみると、リズムセクションでの着地や細かいギャップでの衝撃吸収性が上がっていることが分かります。直進安定性が向上し、多少振られてもアクセルを開ければグイグイ前に進んでいくので、着地と同時にスロットルを開けて衝撃を逃がすことができます。

 KYB製前後サスペンションは新たな減衰セッティングが施され、バンプ吸収性を向上しつつ、トラクション感を高めました。

 倒立式フロントフォークには、工具不要で手回しでセッティング変更できる圧減衰調整機能を新たに採用。フォークガードの面積を増やし、インナーチューブの傷付きを抑止したほか、ダストシールも強化されてオイルにじみのリスクを軽減するなど、幅広いユーザーが望む細かな改良も施されています。

■高いギアが使えるNEWエンジン

 水冷単気筒DOHC4バルブエンジンは、前方ストレート吸気・後傾シリンダー・後方排気といったヤマハ独自のレイアウトです。定評のある低中速域の太く力強いトルクフィールをそのままに、高回転域も伸びがあって、よりパワーバンドが広くなりました。

 エンジン設計を担当した小野寺正洋さん(YZ250F EG設計プロジェクトチーフ)によると、高回転耐屈曲性や疲労強度を上げた新作カムチェーンを採用し、フリクションを低減。チェーンは従来モデル比で1.95mm幅が広く、噛み合い時の面圧を減らすことで耐硬直性を向上しているとのこと。

 コーナーではエンジンを引っ張り上げることなく、1速高いギアを使ってスムーズに旋回することができます。立ち上がりでよりシームレスな加速ができるので、有利となるのは言うまでもありません。

 戦闘力を大幅に上げた新型は、パワーチューナーアプリもアップデートされ、エンジン特性や電子制御システムをスマホでよりカンタンにセットアップできるようになりました。

■ファン歓喜の50周年記念カラー!

 ビギナーからエキスパートまでを満足させること間違いなしの新型「YZ250F」は、車体本体価格(消費税10%込み)94万500円で、10月20日発売です。

YZ誕生50周年を記念した「YZ250F 50th Anniversary Edition」は12月20日発売YZ誕生50周年を記念した「YZ250F 50th Anniversary Edition」は12月20日発売

 そして、YZ誕生50周年を記念した「YZ250F 50thアニバーサリーエディション」も用意され、12月20日に発売されます。こちらは97万3500円。ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店にて、2023年8月30日から12月3日までの期間限定で予約受付となります。

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