ガソリンスタンドは火気厳禁！だけど加熱式タバコはOK？

バイクに乗っていると、ガソリンスタンドに行く機会は多いものです。ライダーの中には、ガソリンスタンドでバイクを降りたタイミングでタバコを吸いたいと思う人もいるかもしれません。

しかし、ガソリンスタンドで火を扱うと火災が発生してしまう危険性があるため、ガソリンスタンドでの喫煙は禁止されています。では、火を使用しない加熱式タバコも従来のタバコと同様にガソリンスタンドで使用してはいけないのでしょうか。

■実際に火は出ないけど…？ガソリンスタンドでは加熱式のタバコもNGなのか

　喫煙者のライダーの中には、ガソリンスタンドでバイクを降りたタイミングでタバコを吸いたい…という人もいるかもしれません。しかし、ガソリンスタンドは火気厳禁。当然、喫煙も禁止されています。

ガソリンは消防法で「危険物」に指定されている

　これは、ガソリンが消防法で「危険物」に指定されているためです。ガソリンは燃料の中でも特に爆発性の高い物質であり、非常に引火しやすいためです。

　また気化したガソリンは空気よりも重く、地面やくぼみにたまりやすいため、火元が離れていても引火する可能性があります。静電気などの小さなエネルギーからも引火する可能性があるため、給油前には必ず静電気除去シートに触れることが大切です。

　このように小さなきっかけが要因となって引火する可能性があるので、タバコを吸う場合はガソリンスタンドではなく、喫煙所がある場所に移動しましょう。

　しかし最近ではライターなどを用いて葉を燃焼させるタバコ以外にも、葉を加熱燃焼させる”加熱式タバコ”の普及も進んでいます。加熱式タバコは火を使用しないため火災発生のリスクが低いとされています。

　では、火気厳禁のガソリンスタンドでは加熱式タバコも使用してはいけないのでしょうか。

加熱式タバコであってもガソリンスタンドで使用するのは避けたほうがよい

　結論から言うと、加熱式タバコであってもガソリンスタンドで使用するのは避けたほうがよいでしょう。

　総務省消防庁による”加熱式たばこ等の安全対策検討会”では、「危険物施設における加熱式たばこの取扱いについては、火災発生危険のある製品が使用される危険性を排除できないこと、加熱式たばこが使用された場合に従来の紙巻たばこと見分けることができないこと等から、危険物を貯蔵し、又は取り扱う場所において使用しない運用とすることが安全管理上適当である」とまとめられています。

　前述のように、気化した状態のガソリンは静電気などで引火する可能性があります。加熱式タバコの電源を入れたり吸ったりしている最中に、静電気が発生して火災を引き起こしてしまう可能性もゼロではありません。

現在販売されているいくつかの加熱式タバコのユーザーガイドには、警告文が明記されている

　実際、現在販売されているいくつかの加熱式タバコのユーザーガイドにも「燃えやすいもの、液体、ガズがある場所や酸素が使用されている特殊な場所ではデバイスを使わないでください」「本製品及び関連する付属品を引火性のものや可燃性のものの近くや、火がつきやすい環境（ガソリンスタンドなど）で、使用・充電しないでください。爆発や火災の原因となります」といったように、警告文が明記されているようです。

　また、加熱式タバコをガソリンスタンドで吸うことで他の人が「この場所では喫煙してもよいのだろうか」と勘違いしてしまう可能性もあります。火災になるリスクを少しでも減らすためにも、加熱式タバコの使用は控えたほうがよいでしょう。

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　ガソリンスタンドでタバコを吸うと、大きな火災を引き起こしてしまう可能性があります。火を使わない加熱式タバコでも、その可能性がないとは言い切れません。自分だけでなく周りも巻き込むような事故を起さないように、ガソリンスタンドでのルールはしっかり守りましょう。

　またタバコを吸わないこと以外にも、ガソリンスタンドで守るべきことがあります。それは「給油中はエンジンを切る」ことです。危険物の規制に関する政令において「自動車等に給油するときは、自動車等の原動機を停止させること」と定められているので、ルールを遵守して安全に給油しましょう。