クルマの回転灯の色には意味がある！ツーリング中に見かけたらどうすればいい？

道路を走っていると、パトカーにあるような赤い回転灯以外にも、黄色や青など、さまざまな回転灯を目にします。これらはどのような意味を持つのでしょうか。

■回転灯は5種類！それぞれの色ごとに持つ意味とは？

　バイクで走っていると、赤色灯を使用し、サイレンを鳴らしながら緊急走行している車両に出会うことがあります。こうした場合は路端に寄って進路を譲りますが、しばしば別の色の回転灯を回す車両に出会うことも。

赤い回転灯は緊急自動車（パトカー、救急車、消防車など）に使用される回転灯

　では、見たことのない色の回転灯に出会ったらどうすればよいのでしょうか。

　道路上で見かける回転灯の種類は、道路運送車両法によって5種類と定められています。そのため、5つの回転灯の意味を覚えていれば困ることはありません。

　5つの回転灯のうち、もっとも見かける回数が多いのは、赤色の回転灯でしょう。赤い回転灯は緊急自動車に使用されるものであり、これを使用しながらサイレンを鳴らしている車両を見かけた場合は進路を譲る必要があります。

　緊急車両として代表的なのはパトカーや救急車、消防車ですが、輸血用血液の輸送車や、ガス漏れにかけつけるガス会社の車両なども緊急車両に分類されます。

　なお、パトロール中のパトカーは、回転灯を使用しながらもサイレンを鳴らしていない場合があります。この場合は、緊急走行をしている訳ではないので進路を譲る必要はありません。

黄色の回転灯を装備した道路維持作業用自動車

　また、高速道路や幹線道路では、たびたび黄色の回転灯を目にすることがあります。黄色い回転灯は道路維持作業用自動車に使用されるものであり、道路の修繕作業や巡回をおこなう際に回されています。

　道路維持作業用自動車として代表的なものには高速道路のパトロールカーや除雪作業車、JAFのレッカー車などがあります。

　黄色い回転灯を見かけても、特に進路を譲る必要はありません。しかし、作業中のクルマの場合は非常に遅い速度で走行していることもあるので、追突しないよう気をつける必要があるでしょう。

　なお、高速道路のパトロールカーは赤い回転灯とサイレンも搭載しています。これらを使用して緊急走行している場合は進路を譲る必要があります。

青い回転灯は、自主防犯活動用自動車に使用されるもの

　その他、市街地で青い回転灯を目にしたことがある人も多いかもしれません。この青い回転灯は、自主防犯活動用自動車に使用されるものであり、防犯のために地域を巡回している時に使用されています。

　自主的に防犯活動をおこなっていれば誰でも使えるというわけではなく、都道府県や警察に認可を貰わないと使用することができません。自治体や、地域の防犯センターのパトロール車両が使用しているケースが多いようです。

　また、工業団地に近い幹線道路などでは、時々緑色の回転灯を見かけることがあるかもしれません。緑色の回転灯は、大型のトレーラーや誘導車に使用されます。

　誘導車は視界が悪い大型車両の前後について、右左折時に先導したり荷崩れしていないかを確認したりするといった役割を持っています。そのため、誘導車と大型車両の間に割り込んでしまうと、運行の妨げとなってしまう可能性があります。

紫色の回転灯は、故障やガス欠等で止まってしまった車両に使用されるものであり、三角表示板と同じ用途で使用される

　道路交通法で定められている訳ではありませんが、緑色の回転灯を見かけた場合は割り込むことのないよう注意しなければなりません。

　その他、紫色の回転灯も使用されることがあります。紫色の回転灯は、故障やガス欠等で止まってしまった車両に使用されるものであり、三角表示板と同じ用途で使用されます。

　後続車に故障車両の存在を知らせることで、追突の危険を避けるという目的があります。

　紫色の回転灯を見かけた場合は、故障車に追突しないよう注意する必要があります。また、車線の減少による進路変更車両に注意したり、故障によって部品が散乱していないか確認することも重要になってきます。

※　※　※

　これらの回転灯の持つ意味は、どれも重要なものです。なかでも赤色灯を使用しながらサイレンを鳴らしている車両は緊急性が高く、すみやかに進路を譲らなければなりません。

　その他の回転灯の持つ意味についても、他のバイクやクルマに迷惑をかけないよう、しっかりおぼえておく必要があると言えるでしょう。