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台湾最速のバイク屋を目指して台湾スーパースポーツに参戦?!? モータースポーツ総合エンターテイナー濱原颯道の海外ライフ

バイクのニュース / 2023年11月14日 15時10分

国内外で活躍するモータースポーツ総合エンターテイナーの濱原颯道選手がTSS(台湾スーパースポーツ)というレースに参戦!そのレポートです。

■目指すは台湾で一番速いバイク屋さん!?

 皆さんニーハオ!モータースポーツ総合エンターテイナーを勝手に名乗っている濱原颯道です!

 今回は台湾でおこなわれている、TSS(台湾スーパースポーツ)というレースに参戦してきました。今年の4月にも参戦していて、その時はカワサキ「Ninja400」を使用し、ストック400クラス(改造範囲の狭いクラス)への参戦。

 今回のマシンも同じくNinja400でしたが、とても改造範囲の広い改装400クラスの方への参戦となりました。

今回TSSに参戦していた日本人。左は小谷サキトくん。右は伝説の男と言われている今泉七瀬さん今回TSSに参戦していた日本人。左は小谷サキトくん。右は伝説の男と言われている今泉七瀬さん

 そもそも今回、台湾TSSに参戦する事になった理由はというと、話せば長くなります。

 4月のレースは「KUSHITANI TAIWAN Racing」からの参戦でしたが、その時は1か月近く台湾に滞在していました。

 その時に出会った信翔さんというバイク屋さんの社長がいて、「お前ロードレーサーだけど、エンデューロも得意なんだって?俺たちが山に連れてってやるよ」と誘ってくれたので、山で一緒に走ることになりました。

 ちなみに普段はDannyという台湾人に、色々と仕事などを手配して貰っているのですが、Dannyはこの信翔さんとは会った事がなかったのですが、「行ってみても平気じゃない?」と言ってくれたので、Dannyの元を離れ1人で行動することに。

ちなみにこれが景翔さん。バイク屋の社長。この日が初対面で僕と最後まで一緒にエンデューロに乗っていたけど、「もうお家に帰してくれ。疲れた。酷い目に遭った」とGoogle翻訳で訴えてきたちなみにこれが景翔さん。バイク屋の社長。この日が初対面で僕と最後まで一緒にエンデューロに乗っていたけど、「もうお家に帰してくれ。疲れた。酷い目に遭った」とGoogle翻訳で訴えてきた

 台湾の中でも難しいとされる山に案内されましたが、僕からしたらそこまでの難易度ではなく、案内してくれた人たちが次々とリタイアしていく中で、残ったのが景翔さんという、キャラも見た目も面白い人。僕を最後までアテンドしてくれた、なかなかタフな奴です。

 そして、この人が今回、僕を雇ってくれたチームオーナー。バイク屋さんを創業して3年目で、4店舗くらい経営しているのですが、景気が良いのかとにかく気前が良かったです。

 このエンデューロの時に「お前の事気に入った!今度うちのチームで走ってくれないか?」と誘ってもらい、TSSの最終戦に景翔さんが運営する、久勝重機というチームからエントリーする事になりました。

 今回のレースは、優勝が最低条件でした。そしてコースレコードも出せたら出したいと言った感じで、僕が1戦出るために、人件費を含めて日本円で600万円ほど使ったそうです。

パドックはこんな感じ。今回用にバイクとバナーなどを僕使用で作ってくれたパドックはこんな感じ。今回用にバイクとバナーなどを僕使用で作ってくれた

「そりゃ日本のトップライダーで、俺たちの颯道なんだから恥ずかしいようなチーム体制は見せられないから、お金はたくさん使ったよ」と言っていて、僕も選手として自信を貰えた気がしました。

 メカさんの他に電気屋さん、サス屋さん、エンジン屋さん、チームマネージャーと、とにかく大勢のスタッフと共にレースができて、僕もやりやすかったです。

 レースの方は無事に優勝でき、コースレコードも決勝中に更新でき、晴れて台湾1速いバイク屋さんの称号を手にする事ができました。

 僕がお世話になったコウさんというエンジン屋さんは、台中市でエンジン屋さんを営んでいて、TSSに出ている選手の6割くらいはコウさんにエンジンチューニングをお願いしています。しかしコウさんは、エンジンを壊れないようにしたいので、ピークパワーを若干落としたエンジンを組みます。

 そして今回、僕のライバルは台北市のエンジン屋さんのチームでした。とにかくエンジンは速いのですが、リスクを若干伴うようなチューニングをするみたいで(レギュレーションの範囲内だと思うのですが)コウさんは、絶対に勝ちたかったそうです。

青い帽子をかぶってうずくまっているのがエンジン屋さんのコウさん。ずっと泣いていた青い帽子をかぶってうずくまっているのがエンジン屋さんのコウさん。ずっと泣いていた

 レースで優勝してコウさんが男泣きをし、こんなにも喜んでくれるなんて僕としても嬉しかったです。しかしその後、他のチームから僕のバイクへの講義が入り、コウさんは崩れるようにして倒れてしまいました。

 とは言っても、結局僕のバイクにレギュレーション違反は見つからず、優勝という結果は覆らなかったのですが、コウさんの気持ちを考えると、とても疲れただろうなと思います。

 今回、僕を乗せてくれた景翔さんも「たくさんお金を使ったけど、台湾一速いバイク屋さんになれた。しかもコースレコードを出していたのは、それまでは台湾で1番速いと言われていたバイクで、オーストラリアのチャンピオンを連れてきて出したタイムだ。それを、うちが抜いたんだからすごく嬉しいよ!」と喜んでくれて、僕もとても嬉しかったです。

 他にも台湾で有名なaRacerというECUメーカーの台湾国内営業トップの人が専属で、僕のロガーなどをチェックしてくれたり、サスペンション担当の人も僕が「この部品をサンダーでカットしてくれ」などの難題を押し付けても、「OK、ダイジョブ!」と言って、なんでも作業をしてくれました。

カワサキ「Ninja400」はノーマルだと45馬力程度で、僕が乗ったのは60馬力ほどまでチューニング。他の速いチームは75馬力くらいまで上げているところもあるカワサキ「Ninja400」はノーマルだと45馬力程度で、僕が乗ったのは60馬力ほどまでチューニング。他の速いチームは75馬力くらいまで上げているところもある

 結果が売上に直結する台湾のレースですが、スタッフもみんな楽しみながら本気でお金をしっかり使って、僕のセットアップの進め方をみんながメモを取りながら、取り入れようとする姿など、久しぶりに「僕、レースしてるな」という気持ちになれました。

 おそらく僕よりも体重が軽い人が乗れば、もう少しタイムは縮まると思いますが、台湾は速さだけではなく、色んな人との交流を大事にしていたり、それこそお酒の席を大事にしていたりと、人間性も凄く観察されるので、僕も気をつけています。

 今回はレースの内容より、台湾でレースをやっている人たちのキャラクターをメインに書きたいと思ったので、こんな記事にしてみました。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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