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一体どこにあるの? 教習所で習った「警笛鳴らせ」の道路標識

バイクのニュース / 2023年12月15日 9時10分

教習所では習うのに、街中ではあまり見かけることのない「警笛鳴らせ」の標識は、一体どのような場所に設置されている標識なのでしょうか。

■レア標識「警笛鳴らせ」は、どこにある?

 教習所で習っているはずなのに、普段の生活のなかではほとんど見かけない道路標識のひとつに、「警笛鳴らせ」の標識が挙げられます。なかには、免許を取ってから「一度も見たことがない」という人もいるのではないでしょうか。

 この標識は限られた場所だけに設置されている為、なかなかお目にかかることができません。そんな「警笛鳴らせ」の標識は、一体どのような場所に設置されているのでしょうか。

警笛鳴らせの標識は、特定の交通方法を禁止したり、特定の方法に従って通行するように指示をする規制標識のひとつ警笛鳴らせの標識は、特定の交通方法を禁止したり、特定の方法に従って通行するように指示をする規制標識のひとつ

 警笛鳴らせの標識は、特定の交通方法を禁止したり、特定の方法に従って通行するように指示をする規制標識のひとつです。警笛と聞くと、駅や踏切で電車が通過する際に鳴らす警報器のイメージがあるかもしれませんが、バイクの場合はクラクション、もしくはホーンと呼ぶのが一般的。そして走行中に「警笛鳴らせ」の標識を見たら、クラクションを鳴らす必要があります。

 クラクションは周囲に自車の存在や危険を知らせるときに使用する機能であるため、標識設置されていても必要に応じて鳴らせばよいと考えている人も多いでしょう。

 しかし「警笛鳴らせ」の標識がある場所では必ずクラクションを鳴らすよう、道路交通法54条(警音器の使用等)で定められています。

 道路交通法54条の内容は「車両等(自転車以外の軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者は、次の各号に掲げる場合において警音器を鳴らさなければならない」

 そして54条第1項1号では、「左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき」と規定されています。

 このように、標識で指定されている場合は、周囲の状況にかかわらずクラクションを鳴らす事が義務となっています。

警笛鳴らせの標識が示す「警笛」はバイクの場合はクラクション、もしくはホーンと呼ぶのが一般的警笛鳴らせの標識が示す「警笛」はバイクの場合はクラクション、もしくはホーンと呼ぶのが一般的

 クラクションを鳴らすタイミングは、バイクで走行中なら「警笛鳴らせ」の標識の手前に差し掛かった時。とくに危険を感じていなくても、クラクションを1回しっかりと鳴らし、周囲に自車の存在を知らせなければなりません。

 なお、「警笛鳴らせ」の標識が設置されている場所は、主に山間部の見通しのきかないカーブや曲がり角、上り坂の頂上など。街中ではあまり見かけることがないので、レアな標識といえるでしょう。

 また、見通しのきかないカーブが連続するような山間部の道路では、「警笛鳴らせ」の標識の下に補助標識を付け、クラクション鳴らす「警笛区間」を指定している場合もあります。

 例えば、区間の始まりを表すのは赤色の「右矢印」もしくは「ここから」と書かれた補助標識で、赤色の「左矢印」もしくは「ここまで」と書かれた補助標識は区間の終わりを示すもの。

 なお、白地に青色の斜線で表示された丸い標識は「規制の解除」を意味するものです。そのため、本標識の上に同標識が取り付けられている場合も、左矢印と同様に区間の終わりを示します。

 そして、警笛区間内であることを示しているのが、赤色の「両矢印」の補助標識。この補助標識があることで、規制が続いていることがひと目でわかるようになっているので合わせて覚えておきましょう。

クラクションを鳴らすタイミングは、バイクで走行中なら「警笛鳴らせ」の標識の手前に差し掛かった時クラクションを鳴らすタイミングは、バイクで走行中なら「警笛鳴らせ」の標識の手前に差し掛かった時

 さらに道路交通法54条第1項2号では、警笛区間を示す補助標識がある「警笛鳴らせ」の標識の場合はクラクションを鳴らすタイミングが変わる旨が次のように定められています。

「山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき」

 補助標識のない単独の「警笛鳴らせ」の標識は、通過する手前でクラクションを鳴らしますが、補助標識がある「警笛区間」の標識は、見通しのきかない交差点や道路のまがりかど、上り坂の頂上を通行するときのみ、クラクションを鳴らせば良いとされています。

 つまり標識の位置に関係なく、自身の判断で前方が見えづらい場所に差し掛かったら、クラクションを鳴らすようにしなければなりません。これらは標識があるたびに必ず鳴らすか、条件に当ては場合だけ鳴らすかの違い。

 それは、バイクはもちろん原付や自転車も対象で、道路交通法54条の冒頭をよく見ると、「自転車以外の軽車両を除く」としっかりと明記されています。

指定された場所でクラクションを使用しなかった場合は、「警音器吹鳴義務違反」が適用される可能性がある指定された場所でクラクションを使用しなかった場合は、「警音器吹鳴義務違反」が適用される可能性がある

 とはいえ道路に「警笛鳴らせ」の標識が設置されていても、実際にクラクションを鳴らして走行しているバイクやクルマは少ないのが実情。しかし、指定された場所でクラクションを使用しなかった場合は、「警音器吹鳴義務違反」が適用される可能性があるので注意してください。

 違反が認められた場合は違反点数1点に加え、二輪車で6000円、原付で5000円の反則金が科せられます。ちなみに、道路交通法54条で定められた場所や条件以外で、むやみにクラクションを使用してはいけません。

 クラクションを使用できるのは、法令の規定により指定されている場所に限りますが、危険を防止するためなど特別な理由がある時のみ使用が認められています。

 それ以外でクラクションを鳴らすと、「警音器使用制限違反」となり、取り締まりの対象になるので要注意。違反となった場合は、車種に関係なく反則金が一律3000円の罰則となり、違反点数の加算はありません。

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