事故が急増する時間帯!?「薄暮時間帯」とは
バイクのニュース / 2023年12月13日 9時10分
夕暮れ時の「薄暮時間帯」は、もっとも死亡事故が起こりやすい時間帯と言われています。それは、いつの事を示していて、どのような危険性があるのでしょうか。
■薄暮時間帯は事故が起こりやすい!?
「薄暮時間帯(はくぼじかんたい)」は、もっとも死亡事故が起こりやすい時間帯と言われており、警察庁も注意喚起をおこなっています。
薄暮時間帯というのは、日の入り前後1時間のことで、夕暮れ時といったほうがわかりやすいかもしれません。地域や季節にもよりますが、一般的に17時から19時台が薄暮時間帯とされており、この時間帯は1日の中で最も死亡事故が起こる時間帯と言われています。
警察庁が公表する情報によれば、平成30年から令和4年の17時台から19時台の死亡事故件数を月別で見てみると、10月から12月にかけて、最も多く発生しています。
この記録からも、ツーリングシーズンである秋の夕暮れ時は最も事故が発生しやすいことがわかりますが、一体どのような危険が潜んでいるのでしょうか。
日の入り前後は、人間の目が暗さに慣れるスピードよりも周りが暗くなるスピードのほうが速いため、視力が低下した状態になる
日の入り前後は、人間の目が暗さに慣れるスピードよりも周りが暗くなるスピードのほうが速いため、視力が低下した状態になります。視力が低下すると、周りのクルマや歩行者の確認に時間がかかり、事故が起きやすくなってしまうという訳。
また薄暮時間帯に起こりやすい事故で最も多いのは、クルマと歩行者の事故で、発生率はなんと昼間の約3.3倍にもなるとの事。クルマと歩行者の事故のうち、約9割は横断歩行中で、そのうちの7割は横断歩道以外の場所で発生しています。
「まだ明るいから気づくだろう」と油断していると、お互いに確認不足になってしまい事故につながりかねません。バイクに乗る際は、薄暮時間帯が危険な時間帯だと改めて認識し、周囲を十分に確認することを心がけましょう。
■薄暮時間帯をバイクで走行するときに気を付けるべきことは?
薄暮時間帯はクルマと歩行者の事故が多いのですが、もちろんバイクで走行する上でも注意を怠ってはいけません。むしろ、クルマよりもバランスを崩しやすく転倒した際の衝撃が大きいバイクは、より一層の注意が必要と言えます。
では、バイクで薄暮時間帯を走行する際は、どういった点に注意すればいいのでしょうか?
バイクで薄暮時間帯を走る際は普段よりもスピードを抑えて走行する
薄暮時間帯はちょうど通勤や通学、ツーリングの帰りにあたる可能性が高く、休憩をはさんでいたとしても疲れが溜まっています。
疲れが溜まっている時は、周囲への注意が散漫になりがちな事に加え、日の入りで暗くなってきてしまうとより周囲が見えなくなってしまい、事故が起こる可能性が高まります。そのため、時間を調整できる場合は、薄暮時間帯を避けて早めに帰宅する事がおススメ。
しかし通勤でバイクを使用していたり、ツーリングの帰り道に渋滞にハマってしまい、薄暮時間帯を避けるのが難しい場合もあるでしょう。そういった場合は、普段よりもスピードを抑えて走行するようにしてください。
また、クルマと歩行者の事例で多かったように、横断歩道以外の場所を渡る歩行者も多々います。そのため「横断歩道がなくても歩行者が渡ってくるかもしれない」という認識をもち、常に周囲へ気を配りながら運転するようにしましょう。
もちろん、横断歩道を渡る歩行者もいるので、ひし形の指示標示が見えたら停車できるくらいまで速度を落とすことも重要。クルマに対しては、車間距離を十分とること、死角に入らないことを意識するのもポイントのひとつです。
どうしても薄暮時間帯に運転する際は、バイクの存在に気づいてもらうためにも、ライトや反射材を使用する事がおススメ
スピードを落として周囲の確認をしっかりおこなっていたとしても、クルマがバイクに気づかず事故へつながる可能性もゼロではありません。どうしても薄暮時間帯に運転する際は、バイクの存在に気づいてもらうためにも、ライトや反射材を使用する事もおススメ。
バイクのライトは、エンジンとともにONになるためつけ忘れる心配は少ないですが、故障していないかを走行前に確認しておくと安心です。
またライトだけでなく、反射材を身に着けるとより存在をアピールできるため、反射材がついたジャケットを着たり、ヘルメットの色を明るくしたりすることで、周囲からの視認性も上がります。
ジャケットの色も暗い色だと周りに溶け込んでしまうため、なるべく明るい色のものを着用すると良いでしょう。
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